4月2日(日) 天気=曇り時々晴れ
07:20秩父鉄道、野上駅→ 08:10~20出牛峠→ 09:09~19不動山→ 09:43間瀬峠→ 10:04~09雨乞山→ 10:33~37榎峠→ 10:50~11:32休憩→ 11:58秩父鉄道、樋口駅
桜見物を兼ねて何処か山歩きしたいなあと思い、秩父鉄道沿線の長瀞北アルプスに向かった。アルプスと言っても最高峰の不動山でも549mと東京スカイツリーより低い山々だ。
2ヶ月前にも訪れた秩父鉄道野上駅から歩き始める。前回は池の水が凍っていたのに、今は桜がピンクに綻んでおり季節の移ろいを感じさせる。国道の中野上交差点を左に曲り県道13号を西へ1キロ程進むと長瀞ゴルフ場への道が右に分岐しており、この道をしばらく行くと小道が左に分岐しており標識は無いがここが登山口になる。
出発地の野上駅
左へ分岐する登山口
山道歩きとなり、やっと登山の気分になった。あまり歩かれていないのか踏み跡は薄く峠まで標識の類も一切無い。野上駅から約50分で着いた峠は尾根を貫く舗装された林道上にあり、ここから不動山へは車道歩きとなる。
出牛峠
登山で舗道を歩くのは一寸興ざめだが、車も人も通わぬ静かな道なので無心で歩くには悪く無い。徐々に標高を上げながら林道を進んでいくと、時折西や東の展望が開き退屈な気持ちを紛らわせてくれる。
林道から西側の眺め
峠から約40分で苔不動へ降る道があり、「不動山へ」へと書かれた標識もあるが、その少し先が不動山への登山道入口だ。再びを山道を登って僅かな時間で不動山(549m)に着いた。周りを樹林に囲まれた展望の効かぬ陰気な雰囲気の山頂だ。
苔不動への下山口(不動山へ登山口は一つ先の標識)
不動山山頂
不動山から徐々に降って行くと途中にカタクリの群落があり思わぬ遭遇に嬉しくなった。間瀬峠に降立つと林道が交差しており、そこを左に曲ると直ぐに雨乞山へ向う登山道があった。
不動山の下りでカタクリの花
雨乞山への登山口
ジグザグの道をしばらく登ると尾根に達し、尾根上の幅広いダート道を200mほど歩くと雨乞山(500m)に着いた。山頂はパラグライダーの発進場となっており、東側は草原で眺めがすこぶる良い。
雨乞山山頂
山頂で初めて他の登山者と出会った。まだ単独の男性で感じの良い青年、彼の装備は小さなザックと地下足袋みたいな軽い靴、ランニングスタイルで寄居駅を出発し宝登山まで行くと言うから登山者と言うよりトレイルランナーと言った方が正解だ。
雨乞山からダート道を緩やかに降って行くと、西の方向に真っ白な浅間山や上州の御荷鉾山が小さく見えた。下山のダート道はやがて舗装道に変るが並行して登山道もあり、気分がいいので登山道を進む。
雨乞山の降りから遠く群馬の御荷鉾山(中央奥)
榎峠は林道が三方に分岐する所にあり、ここで食事にしたかったが、雰囲気も芳しくないので休まず樋口駅への下山道に入る。下山の道はジグザグの車道を貫くように降って降り、途中の車道には「陽光の里」と記された数軒の別荘が在ったけれど人気も無く、言っちゃ悪いがこんな所誰が好むんだろう。
榎峠の道祖神
歩きよい下山の道
せっかくコンロとラーメンを持ってきたので、下山道の途中でランチタイムにした。約40分で休憩を終え再び降って行くと、里の集落が見え、程なく石碑が建つ榎峠への登山口に降立った。
石碑が建つ榎峠登山口
艶やかな花々が咲き乱れる桃源郷のような集落の間を抜けお昼直前に秩父鉄道樋口駅に到着した。駅で電車待ちの時、雨乞山を見上げると、パラグライダーが6機(?)ほど大空を旋回している。そう言えば下山の途中、「長瀞パラグライダースクール」と車体に書かれたワゴン車とすれ違ったが、きっとその人達だろう。羨ましくもあるが一寸怖くてやろうかという気にはならない。
秩父鉄道、樋口駅
電車で野上駅に戻り、車に乗ると近くの日帰り温泉「満願の湯」に向かう。この温泉山間の鄙びた風情で賑わっており雰囲気は良いけれど料金900円(平日は800円)は一寸高いのじゃないかな。
途中立ち寄った鉢形城址の桜
帰りは一般道をドライブして寄居の鉢形城址など見物し、夕刻我が家へ戻った。今日は休日なのに登山の途中、殆ど他の人とも会わず静かな山歩きが楽しめた。あまり標高の変わらぬ高尾山なんか今日は押すな押すなの賑わいだろう。せっかく都会の喧騒を離れて山へ行くのに、何を好き好んであんな混雑した所を登るのだ。ミシュラン三つ星かも知れないが、山の雰囲気では絶対長瀞北アルプスの方に軍配が上がる。