Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

三鷹市の国立天文台は、無料なのに見所多し

2024年04月30日 | 天文

 4月28日(日)

 いよいよ、今年のゴールデンウイークが始まった。下りの高速道路や鉄道は、何処も混雑しているようです。こんな時都内は意外と空いてるのじゃないかと思い、電車で中央沿線の三鷹市へと出掛けた。

 三鷹市には国立天文台があり、日本の天文学界の中枢を担っている。ネットによると施設は一般公開され、誰でも無料で見学する事ができる。天文ファンの私としては、何時かは訪れたいと秘かに願っていた場所だった。

 中央線の武蔵境駅で下車をして、南口のバス停から狛江駅行きのバスに乗る。天文台通りと名付けられた道路を約十数分ほど走って天文台前バス停に着いた。バス停前が国立天文台の正面入口で、中へ入ると右手に守衛所があり、そこで見学の申し込みをする。

国立天文台の正面入口

 守衛さんから簡単なルール説明と案内パンフレットをもらい、外から見える位置に見学者用ワッペンを貼って付ける。そして見学マップのコースに従って施設の中へ入る。

正面入口近くの国立天文台中央館

 最初に見学したのは「第1赤道儀室」、ここでは口径20cm屈折望遠鏡による太陽面観測を生で見学する事ができる。投写板に写された太陽像を担当の人が親切細やかに説明してくれた。

第1赤道儀のドーム(国立天文台で一番古い建物)

20cm屈折望遠鏡(赤道儀は錘で動いている)

投写板に映る太陽像

 次に見学したのは施設の中では最大の天文ドームがある「天文歴史観」、ドームの下には屈折望遠鏡としては日本最大の口径65cm屈折望遠鏡が鎮座している。

太陽系の説明板が見学通路に設置されている

天文歴史館の前で

屈折式としては日本最大の口径65cm屈折望遠鏡

 往時は日本の天文学を牽引した歴史的望遠鏡で、残念ながら現役を退いて今は稼働していない。ここでも担当者が優しく解説してくれたが、この望遠鏡で火星や土星などの惑星を眺めたらどんなだっただろうかと夢が膨らむ。

女性の担当者が優しく説明してくれた。

 他にも外壁が美しい「太陽塔望遠鏡ドーム」や、スバル望遠鏡やアルマ電波望遠鏡が紹介された展示館、12m電波望遠鏡、子午儀資料館、天文機器資料館などが在ります。施設の中は木々に囲まれて緑豊かで、草原の広場では、お弁当を食べている家族連れもいました。

太陽塔望遠鏡(中は入れない)

展示館前(ビデオで天文現象を見る事もできます)

スバル望遠鏡の展示コーナー

12m電波望遠鏡

天文機器資料館(広々とした草原の中に建つ)

 見学は無料なのに、見学者はパラパラと数えるほどしかいない。天文に少しでも興味のある人にとっては、都内の穴場スポットと言えるかも知れません。

 天文好きの私が何時かは見たいと思ってた場所ですが、予想した以上に見所が多く、楽しく有意義な一時を過ごせました。遠路埼玉からやって来た甲斐があるというもんです。

 

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夕暮れの西空で、月と金星が大接近

2023年04月26日 | 天文

  4月22日(土)

 統一地方選挙の最終日、立候補者が最後のお願いを連呼する夕暮れ時に、西の空で月と金星が大接近するという天文現象があった。幸い天気に恵まれたので夕闇迫る頃、カメラと三脚を担いで西空が広く見渡せる暗い観望場所に一人向かった。

 金星は全天で最も明るい星なので、月と並んでいるのが一目で確認できた。印象的な宇宙の光景をしばらく眺め写真に撮った後 、観望場所を後にした。

 我が家へ戻る道中ですれ違った何人かの人に、「俯いてないで、顔を上げ空を眺めてみませんか。月と金星がランデブーしてますよ」と教えてあげたくなったが、「変なジジイが変な事言ってるぞ」と思われるのも嫌なので、一人満足して我が家へ戻りました。

 

     ・・「金星と、月が寄り添う日暮れ空」・・

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今夜はZTE彗星と火星のランデブーが見られるはずだったのに・・

2023年02月13日 | 天文

 2月11日(土)

 テレビや新聞名などで主要メディアで報じられなかったから、天文好きの人以外殆ど知らなかったと思うが、今夜は地球に接近中のZTE彗星が火星と大接近する日だった。

 夕空は飛行機雲が筋を引くハッキリしない空模様だったが、取りあえず晴れマークだったので夕食後の午後8時過ぎ、車に望遠鏡やカメラ、三脚を積み込んで近所の星空観望地、鶴舞運動公園へ出掛けた。

こんな夕空だったが

 真っ暗な公園の駐車場に車を停めて空を見上げたら、何と雲の塊が流氷の如く夜空を埋め尽くしているではないか。せっかく夕食のビールを我慢してやって来たのにこれでは万事休す、大自然の采配に抗う事はできません。お金を払った訳でもないから「料金返せ」とも言えず、スゴスゴ夜道を我が家へと引き返しました。

 ZTE彗星は地球を離れた後、双曲線の軌道を描いて宇宙の彼方へ遠ざかって二度と戻っては来ないそうです。宇宙のロマンを感じるではありませんか。久々に彗星を見るチャンスだったのに、残念でした。

 

・・「彗星と、デートの火星雲隠れ」・・

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今夜は火星が月に大接近

2022年12月09日 | 天文

 12月8日(木)

 ちょうど一か月前の11月8日に天王星が月に隠される天王星食がありましたが、今日は火星が月に大接近する日で、夕日が沈んだ東の空に、月と並んでいるのが見る事ができました。

 火星は今「衝(地球から見て太陽の反対側に位置する)」の時期で、地球に接近中です。明るさはマイナス2等星で、夜空を見上げると赤っぽく光り輝いているのが誰の目にもわかります。それでも直径が月の4倍ほどしかない小さな星なので、私の望遠鏡を100倍にしても、数メートル離れたタバコの火ぐらいにしか見えません。

 私が子供の頃は、「火星には運河があって、火星人がいるのでは」何て半ば本気で言われてましたが、宇宙探査機から次々と火星表面の詳細な映像が送られてくる現代では、残念ながら火星に文明は存在せず、荒れ果てた大地が広がっているだけというのが分ってきました。

 科学技術の進歩で宇宙の謎が次々と解明されるのは喜ばしい事ですが、火星人との遭遇が夢と消えて何だか淋しい気もします。宇宙開発の進捗で火星に人類が到達するのも現実味を帯びてきましたが、私の存命中に実現してくれれば、冥途へのよい土産になります。

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今夜は皆既月食&天王星食のW天文ショー

2022年11月10日 | 天文

 11月8日(火)

 皆既月食中の月に天王星が隠される(天王星食)という、非常に珍しい天文現象が今夜ありました。テレビなどで大々的に報道されたから、夜空を見上げた方も多かったのではないでしょうか。

 皆既月食は年に1~2度起きるさほど珍しくもない天文現象だが、天王星は6等星と暗い星なので肉眼で見るのは甚だ困難、よほどの天文好き以外に生で見た人は滅多にいないでしょう。そういう意味では今夜、生の天王星が観望できる絶好のチャンスでもありました。

 幸いにして天文日和とでもいうような好天なので、夕食後ベランダに望遠鏡とカメラ・三脚を持ち出して月食に備えてスタンバイした。月が欠け始めたのが午後6時過ぎ、皆既食が始まったのは午後7時16分頃、この頃望遠鏡で覗くと月に右側(天体望遠鏡は逆さまなので実際は左側)に小さな星があって、だんだんと近づいている。

 これが初めて生の天王星を見た瞬間でした。妻にも声を掛けたけれど、望遠鏡でチラッと覗いて「アラ、これがそうなの」と言っただけで、早々に温かい部屋へ戻ってしまいました。

 天王星が月に隠れ始めたのが午後8時40分前後、カメラに望遠レンズをつけてやみくもにシャッターを押した。そして午後9時26分頃に天王星が月から現れ、世紀の天文ショーが終わった。

 さっそく撮った写真をパソコンで確認したら、残念ながらどれもピンボケ写真ばかり、マッどシロートの腕前じゃこんなもんでしょ。それでも辛うじて天王星は写っていたので、恥を忍んでブログに掲載してみます。

 今年の5月に水星を見たので、太陽系惑星の中でまだ見ていないのは海王星だけとなった。海王星は8等星と更に暗い星だけど、生きている間にぜひとも生で見てみたいものだと思います。これも人生目標の一つですね。

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木星が東の夜空に輝いて絶好の観望時期

2022年10月03日 | 天文

 10月1日(土)

 夕日が落ちて暗闇になると東の空に一際輝く明るい星があります。それは太陽系最大の惑星である木星です。木星は今「衝」の時期を迎えて 、見頃になっているのです。

「衝」とは木星が地球から見て太陽のちょうど真反対側になる瞬間の事を言います。「衝」の時期には地球との距離が最も近くなるので大きく見え、木星を観望するには絶好の時期なのです。

 その明るさに誘われて、普段は埃を被ったままの古い望遠鏡をベランダに持ち出し木星を覗いてみた。何しろこの望遠鏡は私が20代の頃に購入した口径65㎜屈折式望遠鏡で、骨とう品的な代物です。

 それでも望遠鏡メーカーとしては日本で最も信用あるタカハシ製作所製なので、50年近く経った今でもそれ程支障なく使用が可能です。高倍率の100倍にすると、私の小さな望遠鏡でも木星本体の赤道付近に黄色い横筋が2本あるのが見えました。

 写真に撮れないかなと思い、コンパクトカメラを接岸レンズに押し付けて撮影してみたが、下記のように木星の白い円盤像と、ガリレオ衛星が四つ写っていただけでした。木星本体に写る黒点はたぶんレンズの埃ではと思います。

木星とガリレオ衛星(木星本体の右にある黒点はたぶんレンズの埃です)

 木星については既に惑星探査機や最新鋭のウェッブ宇宙望遠鏡などで詳細な画像が公開されているので、ネットなどで手軽に見る事が可能です。しかし生で見る木星像も中々美しいので、一般公開されている各地の天文台(群馬天文台、堂平天文台など)の大型望遠鏡で観望させてもらうのも、秋の夜長の良い思い出になるのではと思います。

ウェッブ宇宙望遠鏡で撮った木星写真

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戻り梅雨明けを知らせる?中秋の名月

2022年09月11日 | 天文

 9月10日(土)

 今宵は「中秋の名月」が見られる日、夕刻東の空は雲に覆われていたが、その雲も日没後には薄らいで午後8時頃にはパールホワイトの満月が輝いていた。

 天気予報を見ると今後はしばらく好天が続きそうで、中秋の名月を境に戻り梅雨明け(こんな天気用語あるのかどうか知らないが)したような感じです。

 猛暑も遠のいたし、山歩きには快適な季節がやって来たようです。紅葉で山が混雑する前に、テントを担いで北アルプスの山稜でも歩いてみたくなりました。

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妻を誘って今日の夕方も水星観望

2022年05月04日 | 天文

 5月3日(火)

 「生きてるうちに一度くらいは、生の水星を見といた方がいいんじゃない」と優しい夫心を発揮して妻を誘い、夕方再び昨夕水星を観望した近所の畑へ行ってみました。

 夕暮れが濃くなっていく西空に、昨日より輝きを増した三日月が光っている。今日の水星はその右下辺りに見えるはず、目星をつけた付近を凝視すると、仄かに光る水星を何とか見つける事ができた。

2022.05.03.19:30撮影(昨日の写真と比べて月の移動の早さが分る)

 しかし昨日より大気の透明度が悪く、辛うじて見えるという感じです。妻は私より眼が悪いので、「ホラ、あそこに見えるだろ」と言っても「ウ~ン良く判らない。そう言われれば見えてるような・・」と優しい夫心に忖度しない優柔不断な返事、結局見えたという事にして畑から我家に戻りました。

 水星と言ったって無数に輝く夜空の星の一つに過ぎない。それを見たからって、何かが変わる訳じゃない。でも「あの時水星を見たんだなあ」と思って生涯を終える方が、メルヘンチックな人生でいいんじゃないでしょうか。

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生まれて初めて生の水星を見た。

2022年05月03日 | 天文

 5月2日(月)

 「水・金・地・火・木・土・天・海」と言うように、誰もが知ってる太陽系の惑星「水星」ですが、じゃあその姿を生で見たという人がどれくらい居るでしょうか。おそらく日本人の中では、ニューヨークの自由の女神やパリのエッフェル塔を見た人よりもはるかに少ないんじゃないでしょうか。

 かく言う私も、今まで見た事がありませんでした。それも無理からぬ事で、水星は太陽に最も近い軌道を回る惑星であるが故に、太陽からあまり離れる事は無く、その強烈な陽射しに邪魔をされて見る事が困難な惑星なのです。

 先日、市の立図書館で「天文ガイド」という雑誌のページを捲っていたら、「4月下旬から5月の初旬まで間、水星が太陽から最も遠くへ離れる時期となり、今年で一番水星が見頃を迎える」と書いてありました。

 これは水星を見る絶好のチャンスと思い、夕方カメラと三脚を担いで西空が見渡せる場所へ行ってみました。やがて夕日が沈み、その後を追うように細い三日月が沈んで行きます。

 双眼鏡で付近を観望していたら、三日月の上に微かに光る星が見えるではありませんか。70数年の人生で初めて眺めた生の水星、感無量の瞬間です。

 しかし肉眼で見てもあまりに淡い光り、果たしてカメラで写す事ができるだろうかと思いつつシャッターを立て続けに押しました。撮影を終えて我が家へ戻り画像をパソコンに取り込んだら、想像以上に明瞭な水星が写っていました。

2022.5.02.19:24撮影

 コロナ過の中、旅行ができない人も多いのではないでしょうか。そんな人は晴れた夕暮れ時、西空が見渡せる場所へ行ってみてください。きっとキラリと光る水星を見つける事ができるでしょう。(見頃はあと数日、できれば双眼鏡を持参)

5月の連休、ヤレ草津へ行った、箱根へ行ったと吹聴する人に、「生の水星をこの目で見て来たんだよ」と、自慢してやろうではありませんか。

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木星と土星の大接近を観望

2020年12月22日 | 天文

12月22日(火)

 新聞やテレビで「木星と土星が397年ぶりに大接近」と盛んに報じられている。山の先輩Iさんのブログを見ると木星と土星の他に木星のガリレオ衛星まで写っている見事な写真が掲載されていた。

 天文好きのオジサンとしては見過ごす訳にはいかぬと、望遠鏡とカメラ、三脚を車に積み込み、妻を誘って隣町の運動公園へ向かった。此処は私が普段テニスを楽しんでいる場所で、河川敷の堤防内だから照明も殆ど無く、星空観望には適してるだろうと秘かに思っていた。

 狙いは的中して午後5時半頃西空を見ると木星(肉眼では土星は木星と合体して一つの星に見える。)が光り輝いていた。望遠鏡を130倍にして覗いて看ると同一視野内に木星と土星が並んで見えた。(気流が悪くて映像が揺れ、土星の輪が辛うじて判るぐらいだったが)

 そしてカメラに望遠レンズを付けて写真を撮ったけれど、準備不足というか経験不足というか画像が露出不足で明らかに失敗作だった。Iさんみたいに木星の衛星まで写し込んだ見応えのある写真は撮れず、辛うじて木星と土星が写っているだけだった。

 でも取りあえず二つの星が写っているから、良しとしましょう。次に両星の大接近があるのは60年後と言うから、我々夫婦はもう生きちゃいない。そういう意味で今生のうちに世紀の天文ショーを生で見る事ができて、アラセブンまで生きてた甲斐がありました。

2020.12.22.1730

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平成最後の部分日食

2019年01月06日 | 天文

 1月6日(日)

 2年前に米国で見た皆既日食に比べると、部分日食はさして珍しくも無い天文現象だが、日本で観測されたのは3年ぶりだとか。一部の新聞やテレビで報道してたから、写真に撮ってブログネタとさせてもらいました。

今日AM10時6分頃の最大日食時では、太陽面の40%ほどが欠けていた。それでも1億5千万キロメートル彼方から届く太陽の核融合エネルギーは凄まじく、肉眼で見る限りでは陽射しの変化は全く感じられなかった。

 次回皆既日食が日本で観測できるのは西暦2035年9月2日で、能登半島から始まり富山~長野~前橋~宇都宮~水戸と順次見る事ができるそうだ。冥土の土産に再び皆既日食を見たい気持ちはあるけれど、16年も先の話なので生きていられだろうか。又生きてたとしても、自分の名前さへ判らぬ程にボケているのではなかろうか。

 AM10時6分頃の太陽面

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火星の大接近で夜空を眺めた。

2018年08月01日 | 天文

 8月1日

 「火星が大接近」とテレビや新聞で大きく報道されたから、昨晩は夜空を見上げた人も多かったのではないだろうか。私も普段は部屋の片隅で放置している古い望遠鏡を、何年かぶりにベランダへ持ち出し覗いてみた。

 テレビでは惑星探査機が撮影した詳細な火星の映像も一緒に紹介していたから、普通の人は望遠鏡でも相当詳しく見えるのではと思うかも知れない。しかしマスコミの報道は少し大袈裟過ぎて、普通の家庭に在るような小さな望遠鏡で覗くと、あまりに小さいので正直なところガッカリする。

 どのくらい小さいか私の望遠鏡で倍率100倍にして眺めると、1m先の煙草の火くらいの丸にしか見えない。しかも昨晩は気流が悪かったからユラユラ映像が揺れて模様何ぞ勿論見えず、何やら赤っぽい小さな丸に過ぎなかった。

 「火星大接近」ブームに乗せられて、我が子に望遠鏡を買ってやったはいいが、それを覗いた子供が「何だちっとも見えないよ。つまんねー」と数分で飽きて、その後お蔵入り&粗大ゴミとなる望遠鏡も多いのではなかろうか。望遠鏡メーカーだけがほくそ笑んでいる。

 どうしても迫力ある火星を見たいのであれば、気流の状態が良い時に一般公開されている天文台を訪れて大型望遠鏡を覗かせてもらうのがベターだろう。関東近辺ならば、150センチ反射望遠鏡がある群馬天文台何かがお勧めです。

 我家のタカハシTS式65mmP型赤道義望遠鏡(40年以上前に買った古い望遠鏡です。)

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皆既月食「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」を撮る。

2018年02月01日 | 天文

 2月1日(木)

 昨晩起きた皆既月食の事を「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」何て大袈裟な言葉で、テレビや新聞各社が大きく報道していた。ネットで検索すると「スーパー」=通常より大きく見える。「ブルー」=一箇月に2回起きる。「ブラッド」=赤銅色に見える。という事らしい。

 皆既月食そのものは年に一度くらいのペースで起きる現象で、皆既日食に比べるとそれ程珍しい感じはしない。しかし普段見る事のできない我々が住む地球の影を、ダイレクトに眺められるのだから感慨を持って見れば凄い事である。

 私も口先だけは天文好きを自称しており、トップニュースの天文現象を座視する訳にはいかない。月が欠け始めた頃からベランダに出て、カメラを月に向けた。しかし去年買ったキャノンの一眼レフカメラはまだ使いこなせず、ピントが中々合わない。天頂近くカメラを向けるので姿勢が苦しい。それより何より寒くて仕方ない。「天文マニアは根性が無いとできない。」と痛感させられた。

 他人様にお見せできるレベルじゃないが何とか撮れたので、取りあえず下記に掲載します。今後の目標は素晴らしい星空写真を撮る事だが、さてどうなる事やらボケ防止を兼ねてボチボチ精進します。

月が欠け始めた。(250mmズーム、+2倍テレプラス)

 皆既月食中(同上)

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8月21日のアメリカ皆既日食

2017年08月29日 | 天文

 8月29日(火)

 今回のアメリカツアー最大の目的は、北米大陸を横断する皆既日食をライブで観る事だった。だから天気の動向が一番気懸りだったが、我々の願いが通じたか、当日の朝滞在するワイオミング州デヴィッド牧場の空は見事に晴れ上がった。

 そして10:30頃から僅かづつ太陽が欠け始めているのを、日食グラスを通して確認できた。徐々に陰りの部分が増して皆既状態になったのは11:46頃、その直前俄かに陽光が弱まり、皆既状態に至ると辺りは急に暗やみ、冷風が吹いて真っ黒な太陽が出現した。

 それはとても神秘的な現象だった。日食の原理が判っている我々現代人でさへ神がかり的と思うのだから、古代の人がこの世の終りと怖れたのも無理からぬ事だろう。

 日食を見るのは私の夢の一つだったから、その願いが叶った瞬間でもあった。この日の為に準備した望遠カメラで撮ったのが下記の写真です。玄人目で見ればヘタクソな写真だが、私なりに頑張って何とか形にしたものです。

10:26

10:32

10:41

10:50

10:58

11:20

11:29

11:33

11:38

11:40

11:41

11:44

11:47

11:47

11:48

 

 

 

 

 

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群馬天文台の巨大望遠鏡で、念願の惑星観測

2016年06月13日 | 天文

 6月11日(土)   天気晴れ時々曇り

 以前、子持山登山の帰りに群馬天文台を見学した事がある。天文台には口径1.5m日本有数の大型望遠鏡があり、休日の夜は一般の人にも天体観望をさせてくれると聞いたので、何時かは覗いてみたいと願っていた。

 口径150センチ、国内第3位の大型望遠鏡

 お隣の惑星「火星」が今地球に接近中で見頃だという。火星見たさに山仲間のS夫妻や I 夫妻を誘って群馬県高山村にある群馬天文台へ向かった。天気は「夕方まで晴れで、その後だんだん曇り」の微妙な予報だ。関越道を降るにつれ、薄雲がだんだん上空を覆い晴れ間が消えていく。

 夕刻宿泊先の「高山温泉コテージ」に到着し天文台へ電話をすると、「一応天文台は開館はしますが、火星が見える確率は低いですね。」と悲観的な答えだった。でも今日は開館時刻前に地元音楽家による演奏会が開催されるからそれを聞くだけでもいいかと思い、あまり期待を持たず天文台へ向かった。

 駐車場から歩いて10分程の高台に建つ群馬天文台に着いた時、ちょうど演奏会の最中だった。尺八とキーボードによる爽やかな調べは夕暮れ時の天文台の神秘的な風景と絶妙にマッチして、心惹かれる魅力的な演奏であった。

 天文台の演奏会

 群馬天文台(右のドームが150センチ望遠鏡、左のドームが65センチ望遠鏡)

 

そして何という事でしょう。演奏会の終了間際フト夕なずむ空を見上げると、雲の合間に晴れ間が拡がっているではありませんか。天文台の人が「今望遠鏡で火星と木星を捉えています。演奏会が終わったら、ぜひ望遠鏡で観てください。」とマイクで案内した。

 我々は真っ先に入館料300円を払い望遠鏡へと足を速めた。最初に口径150㎝の望遠鏡で木星を観た。気流が悪くて、300倍で観る木星は水面に映る月のように揺らいでいたが、これが大型望遠鏡で観る木星かと納得した。次に口径65㎝望遠鏡で火星を観た。こちらは地平線際に在るので更に気流が悪く、赤い円盤状の火星がユラユラと揺れて見えた。

 

木星(こんなにクッキリとは見えません。)

 火星(同上)

 半ば諦めていただけに、火星と木星を大型望遠鏡で観るという願いが叶えられて嬉しかった。見学を終え宿舎のコテージに戻ると何となく充足した気分で、S夫妻や I 夫妻と楽しい夕餉になった。次なる目標は、気流の安定したベストコンディションの時に惑星や星雲・星団の姿をこの眼で観てみたい。

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