11月29日(火) 天気=晴れ
08:45奈良子下バス停→ 09:05宝鏡寺→ 09:50706mピーク→ 11:00~08宮地山→ 11:59~12:49大垈山→ 13:15~20セーメーバン→ 13:45~55サクラ沢峠→ 14:17~23ドツラ峠→ 15:07天神山分岐→ 15:32登山口→ 16:05大月駅
大菩薩嶺山地の雁ヶ腹摺山から東に位置する山域は、訪れる人も稀な静かな山々が多い。そんな山域の宮地山~大垈山~セーメーバンを繋いで歩いてみた。
今日は珍しく電車で出発する。中央本線の猿橋駅で下車し、駅前から浅川行のバスに乗車し、20分程で着いた奈良子下バス停で下車、ここから奈良子集落へ向かう道を歩き始める。20分程歩いて左へ分岐する道へ入る。
奈良子下バス停(左の道を歩く。)
車道の左分岐地点
程なく宝鏡寺という小さなお寺に着く。標識の類は無いが、お寺の上のコンクリート壁階段が登山口のようである。階段の上は林の中で道がハッキリしない。強引に直進するとやがて細々とした踏み跡になった。その道をしばらく登ると左右から道が交わり、その先に一軒の廃屋があった。
登山口?のコンクリート階段
登山道沿いの廃屋
廃屋の脇を抜けて尾根道を登って行く。展望は無いけれど落葉の積もった気持ちの良い道だ。急登の道をしばらく登ると今日初めて標識があり、そこが地図上の706m地点だった。
706m地点の標識
標識の所からしばらく緩やかな尾根道だが、左へ緩やかに曲がる地点から宮地山前衛のピークまで標高差350mの急登だった。前衛ピークに標識は無いが、何故か馬の置物が安置されていた。前衛ピークから落葉樹の明るい尾根道を伝って宮地山(1113m)に着いた。
宮地山への登山道
宮地山山頂
樹林の中の広々とした山頂で展望は無い。宮地山から広い尾根伝いに大垈山へ向う。この区間、下草が無く何処でも歩けるが、逆に言えば登山道がハッキリしない。しかし所々目印のテープがあるので、それを見つけながら行くと迷う事は無い。
大垈山へ向かう登山道(所々ある目印が導いてくれる)
合流地点手前の高圧送電線鉄塔
やがて高圧送電線鉄塔の下に着き、その先の急坂を一登りすると大垈山とセーメーバンを繋ぐ登山道に合流した。合流地点から右折して10分足らず今日の最高地点、大垈山(1190m)に着いた。
登山道合流地点の標識
大垈山山頂
山頂から富士山
狭い山頂は簡素な標識がポツンとあるだけで展望も無く、樹間越しに銀嶺富士が見えるだけだった。お昼時なのでお湯を沸かしてここで食事タイム、吹く風が冷たいので、カップヌードルと暖かコーヒーが実に美味い。
50分程休憩し山頂を後にする。合流地点に戻り、更に尾根道を南に向かって進んで行く。樹林に阻まれ展望こそ無いが明るい気持ちの良い道が続く。25分程でセーメーバン(1006m)に着く。樹林の広場で標識が無ければここがピークと判らないだろう。
セーメーバンへ向かう明るい尾根道
セーメーバン山頂
この先から降りが始まり、やがて急な道をグングン降って着いた所がサクラ坂峠だった。ここには小さな石の祠と標識があった。峠から小さなピークを越えてドツラ峠に着いた。峠を越える狭く荒れた車道が交差していた。
サクラ坂峠の石の祠
ドツラ峠を越える車道
ドツラ峠から痩せ尾根を登って行くと「富士山好展望地」と書かれた標識が立つガレ場の上に出た。今日初めての好展望地点で確かに富士山の眺めが良かった。そこから送電線鉄塔が建つピークを越え、次のピークが笹平山頂(713m)だと思うが、三角点標石だけで標識が無いからハッキリしない。
ガレ場から富士山
笹平から南へ降る地点で笹薮となり道を見失しなった。GPSで確認すると右へ行き過ぎたようだ。更に降った地点で行き詰ったが、少し戻ると右へ降る道があった。どちらも標識が無いから気をつけないと道を間違いやすい。
二度目に道間違いした箇所(地形から左へ行きそうになる)
二度目に道を迷った地点のすぐ下に、天神山分岐の標識があった。この一帯は「稚児落とし」という名の断崖上で、戦国時代の悲話からその名がついたらしい。
天神山分岐の標識
稚児落しの断崖上から岩殿山方面
分岐を右に曲り少し行くと断崖の真上で下を見ると身が竦みそうになる。ここの展望も良かった。断崖の縁沿いに降って行くと中央道を走る車の騒音がだんだん大きくなり、やがて小さな橋を渡って一軒の人家の庭先に降立った。ここが登山口のようだ。
登山口の一軒家
ここから狭い車道を僅かに降ると金山鉱泉から大月市内へ向かう車道に合流し、左に曲って車道を降って行くと、前方に中央高速道の巨大高架橋が現れ、その下を潜って桂川を渡り、16時過ぎに大月駅に到着した。
大月駅前
東京行特快がすぐに発車するというので慌ただしく着替え、缶ビールとツマミを買って電車に飛び乗った。車窓から景色を眺めつつビールを飲む。この楽しみがあるから電車で行く山登りも悪くは無い。
今日は秋晴れに恵まれて晩秋の山を楽しんだ。見知らぬ山々を自由気儘に歩いていると、「今自分は生きているんだな。」と肌で感じる。そんな気分が、私の山歩きを継続させているんだなあと実感する