曇り時々雪。最低気温-12.3℃、最高気温-3.0℃。
先日の「ほっかいどう百年物語」ではスパイクタイヤに粉塵の原因があることを突き止め、札幌に白い雪と青い空を取り戻すことに貢献した今は亡き山科俊郎教授のことが取り上げられていた。
特に春先にひどかった粉塵は白い雪と青い空という北海道らしい環境を奪うものだった。この原因を当時北海道大学工学部の教授だった山科俊郎教授と助教授だった毛利衛氏および彼らの研究チームが通常業務をこなしながら、土日を割いて粉塵をなくすための研究を進めていったことが語られていた。
札幌テレビ塔の展望台からさらに上の鉄骨に取り付けられた梯子を上り、地上100m付近の空気を採集するなどの地道な活動を担った中の一人に当時助手だった私の兄がいたのだ。
スパイクタイヤからスタッドレスタイヤに切り替える際には事故が増えることが最大の懸念だったのだが、これらについても科学の力をもって証明し、説得し続け、市民を巻き込む運動になっていったという。実践の場でスタッドレスタイヤになったがための事故等が起こることはなかったとのこと。
北海道の象徴の一つともいえる美しい環境がこうして守られたことの一翼を兄が担っていたことを知り、嬉しく思った。
「ほっかいどう百年物語」についての番組紹介を同サイトから
私達の住む北海道は、大きく広がる山林や寒気の厳しい長い冬、流氷の押し寄せる海岸など、厳しい自然条件の中で、先住民族であるアイヌ民族や北方開発を目指す日本人によって拓かれた大地です。その歴史は壮絶な人間ドラマの連続でした。この番組では、21世紀の北海道の指針を探るべく、ロマンに満ちた郷土の歴史をご紹介しています。