晴れ。最低気温6.0℃、最高気温14.0℃。
十月の最終週。そろそろ、平地でも初雪が降る気配を感じます。朝、玄関掃除をするときに頬をかすめる風の冷たさや、散歩に出かける時の空気の冷え加減に羽織るジャンパーを薄手から厚手のものにするというような具合に。ストーブの出番も多くなりました。
アメリカの絵本作家、ターシャ・テューダーさんは、雪が降り始める前に匂いで分かると書いています。空気にはっきり雪の匂いが混じるからだそうです。
いざ雪が降ってしまうとできなくなることがいろいろ起こります。靴も、タイヤも雪使用にしなければなりません。雪で閉ざされる道もでてきます。
およそ20年前、西興部村に住んでいた頃、一晩で30㎝ほど積もった雪がそのまま根雪になったことがありました。10月17日のことで、住宅の周囲を取り巻くように蒔いたコスモスは蕾のまま雪の下になり、そのまま花を咲かせずに枯れてしまいました。
大げさではなく雪が降る前と後では景色が一変し、暮らし方も変わる場面が多くなります。労力を要し、不便なことも。それでも、初雪の朝の美しさは息をのむほどで、スキーなどの冬の楽しみも数多くあります。
先のターシャさんも、初雪が降った時は木々の枝が凍っていないので、雪がくっつきやすいため素晴らしい景色が楽しめると書いています。また、夜の間に音もなく雪が降り出して、朝目が覚めると世界が一変しているというのも好きで、雪が積もると寝室の光の具合がいつもと違うので、すぐに分かるとも。
そのような雪の季節を前にした今日の森は、色づいた木々の葉が秋の日差しに映え、爽やかな透明感のある姿を見せていました。森は秋の終焉を思いきり謳歌しているようにも思えました。