透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

静岡からの新茶

2021-05-21 19:31:04 | 日記

曇りのち雨。最低気温11.9℃、最高気温17.9℃。

 

 先日、静岡から新茶が送られてきました。知人の奥様の実家がある菊川市近くの茶園で摘まれた「八十八夜新茶」です。今年は、51日が八十八夜。この時期に摘まれた新茶は滋養となる成分が多く、味も香りも優れているとのこと。古来より延命長寿の縁起ものとしても珍重されてきたそうです。 

 さっそく、急須に湯を入れ、茶葉が開くまで待って、ゆっくり茶碗に注いでみました。淹れたての新茶は薄い緑色で、良い香りが立っています。口に含むと特有の甘さとほろ苦さが程よく溶け合っていました。新茶の効能を思い受かべつつ、じっくり味わいながら飲み終えたところです。

 ネットをのぞくと、新茶を詠んだ俳句30選というブログを見つけました。その中から10句を。


新茶の俳句 30

「新茶」が詠み込まれた俳句を集め、句の文字の五十音順に並べました。新茶は「走り茶」ともいわれることがあり、俳句において夏の季語として扱われます。 

〇青新茶 土間にこぼして はかりけり

【作者】長谷川かな女(はせがわ かなじょ)

 

〇生きてゐる しるしに新茶 おくるとか

【作者】高浜虚子(たかはま きょし)

 

〇入れ方を 問うて新茶で ありしこと

【作者】稲畑汀子(いなはた ていこ)

 

〇宇治に似て 山なつかしき 新茶かな

【作者】各務支考(かがみ しこう)

【補足】宇治茶(うじちゃ…緑茶)は、静岡茶、狭山茶とあわせて日本三大茶といわれています。

 

〇白湯染めて 新茶の味と なりにけり

【作者】阿波野青畝(あわの せいほ)

【補足】白湯(さゆ)とは、何もまぜない湯のことをいいます。「お茶」などに対する言い方です。

 

〇さら~と 溢るゝ新茶 壺の肩

【作者】百合山羽公(ゆりやま うこう)

【補足】「溢るゝ」「壺」の読み方は、それぞれ「あふるる」「つぼ」です。

 

〇サラサラと 和尚がこぼす 新茶かな

【作者】前田普羅(まえだ ふら)

【補足】和尚(おしょう)とは、寺院の住職や僧侶のことをいいます。

 

 〇白糸の 鳴りて封ずる 新茶買ふ

【作者】皆吉爽雨(みなよし そうう)

【補足】お茶の量り売りでは、お茶の袋を封じるのに白い細紐が使われてきました。

 

〇新茶淹れ しばらく心 遊びけり

【作者】山口青邨(やまぐち せいそん)

【補足】「淹れ」の読み方は「いれ」です。

 

 〇新茶いれ ひとのよろこびごと 妻と

【作者】山口青邨

〈ジャパノート -日本の文化と伝統を伝えるブログ-〉より


 

コメント
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