透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

「海明け」のコラムと「春光」の句と

2024-04-03 18:32:51 | 日記

雨のち晴れ。最低気温-3.0℃、最高気温9.3℃。

〈北海道新聞4月2日付け〉

網走では4月1日から本格的な漁が始まったようです。

つまり、オホーツク海の網走沖では「海明け」となったのです。

昨日のコラムでは八木義徳著の『海明け』からの一節が引かれていました。

画家を目指しながらも中国大陸に渡り、敗戦時の中で愛妻を失う、主人公の史郎。史郎は戦時下に妻を亡くした作者を投影しているとコラムにあります。

妻の遺骨を抱きオホーツクへ向かう史郎。そして、妻にこう語り掛けるのです。

よく見ろ、これが海明けだ。白い流氷群は無限の彼方へ消え去り海のいのちがいま蘇ろうとしている

そして、コラムは3か月が過ぎた被災地能登を思い、こう結んでいました。

以前のくらしは遠く、激変した海が出漁を阻む。それでも信じたい。いつか〈海明け〉が来る、と

今日は晴れて春光が降りそそぐ過ごしやすい日となりました。

その春光が詠まれた句です。

春を迎えた弾む心はやはり、黄色味を帯びているものにこそ例えられるのかと思います。

桃色ではなく、黄色の持つ輝きが冬を耐えて迎える春の光に似つかわしいものといえるのでしょう。

「春光や」に続けて「卵サラダにマヨネーズ」と、気負うことのない言葉がピタッとはまり、印象に残る作品の一つになりそうです。

 

それでは今日はこの辺で。

明日が皆様にとって良い一日となりますように・・・・。

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