レイトショーで『父親達の星条旗』を見てきました。
戦場描写がすごくリアルで、ちょっとだけびびってたじろいだ。
それにしても、弾や砲弾が飛び交い、火炎放射器が浴びせられ、空には戦闘機、周りには死屍累々の激戦の中、映画の登場人物達は、冷静とは言わないまでも、リアルタイムで下される命令をこなしたり、時には仲間の心配をしたり。
月並みな発想ですが、僕なら頭抱えて、ただやり過ごすだけで精一杯、というか、恐らくは失禁、悪くすれば発狂してしまってることが容易に思い浮かびます。そうなる以前に討ち死にしてるだろうけど。
極限状態てのは、訓練次第である程度は克服できるのか。多分そうではなく、頭が、命令に集中すること以外を考えることができない事態に陥っているのではないでしょうか。
ケンカやスポーツである程度の緊張に陥ると、痛みや恐怖が麻痺する状態になります。医学的なことはわからないけど、脳内麻薬的物質のせいでしょう。映画やドラマなどで、死に際した人間が達観的な心理状態になっている描写があるが、これも同様の理由で、脳が苦痛を和らげる作用をしているみたいです。
願わくば、そんな作用を脳が一度も行わないまま一生を終えたいのですが、このご時世、そうはいかない気もします。
子供の頃に見た、大人になった自分が戦争で死ぬ夢は、今も鮮烈に脳に焼きついたままです。