2006年に見た映画の、私的ベスト5。
いや、わっかってるよ、こういう「マイベスト」企画て、書き手と読み手の温度差が想像以上だってのは。ああ、重々承知だとも。でも仕方ないじゃん。ネタがないんだもん。えへ。
1位 トゥモロー・ワールド 公式サイト
ストーリーは並、キャストもどってことないし、どこがおもしろかったか説明しろと言われても困るのだけど、生まれてから今まで見た映画の中で3本の指に入りました。恐らくオープニングの爆発シーンでびっくりし、頭の中がからっぽになったせいで、余計な先入観やひねくれ心理に邪魔をされなかったのがよかったのだと思います。ある意味監督の思惑通りか。
もし自分に子供がいたら、さらに感情移入できたんじゃないかと。結婚すらしてないのに、自分の娘が嫁に行く夢を見て号泣した経験のある僕みたいなタイプにおすすめです。
終盤の戦場での8分間ノーカットシーンは、これだけで1,800円の元が取れるくらいの衝撃。
某辛口映画批評サイトでは「今後あらゆる映画の戦争シーンについて、『トゥモロー・ワールド前、トゥモロー・ワールド後』と分けられてしまうのではと思うほどに凄まじい」と大絶賛。
2位 硫黄島からの手紙 公式サイト
こういう懐の深い映画を見ると、やっぱり恐るべしアメリカ、となってしまいます。戦史マニアとかから見たら矛盾点も多いみたいだけど、史実の再現なんて僕は最初から求めてないのでノー問題。
悲劇の中で刹那的に輝く命の熱さ。戦争はあってはならないのだけど、その中でもがき苦しむ男達に、不謹慎だけど、胸にじんわりこみあげてきました。や、実際の戦場は映画よりももっともっと過酷で残酷で、そんな感情の入る余地なぞこれぽっちもないのでしょうけど。
3位 父親達の星条旗 公式サイト
これまた不謹慎なのだけど、序盤の戦場のシーンの迫力がすさまじく、一瞬アクション映画的視点で見てしまい、かっちょえ~、とか思ってる自分に気付く。しかしその思いも、戦場での生々しい悲劇の数々と、戦争を体験した人々の苦しみとで、次々と塗り替えられて行きました。ただ、それらのシーンが、どちらに偏るわけでもなく、淡々と進行していくため、終劇後も余計な感情に支配されることなく、すなおな気持ちで振り返ることができました。
「考えさせられる映画」なんだけど、「娯楽としての映画」としても素晴らしい作品。
4位 トム・ヤム・クン! 公式サイト
ジャッキー・チェン直撃世代にはたまらない映画です。CGを極力使わずに、恐ろしく難度の高いアクションを連発。評するのに、職人芸という言葉でも物足りない、まさに神技的シーンの数々。『マッハ』『七人のマッハ』から続くアクションシリーズですが、3作を通じてひとりもスタントによる死人が出ていないのが信じられません。
さらわれた像を助けに行くという、ひねりもなにもないストーリーも、タイという国の深さと、古きよきB級アクション映画の懐かしさが感じられ、減点対象にはなりえない。というかむしろプラス。
5位 16ブロック DVD紹介サイト
ブルース・ウイリスの髪の毛(フサフサ)が気になって、粗探しする間もなく。キャスト、ストーリーともに王道中の王道のため、安心して見る事ができました。DVD、何借りるか迷ったときはコレ。
あと、選にはもれたけど、『
Vフォー・ヴェンデッタ』もなかなかおもしろかったです。丁度そのころ、同様の漫画『
アクメツ』にはまってたのも影響しただろうけど。世間での評価は中の下てとこか。
漫画喫茶で見た『バタリアン4』も素晴らしかった。ストーリー性ゼロ、伏線ゼロ、怖さゼロ。バカ&エロ学生が、定石通りにきっちり殺される様は、もはや様式美と言っても過言ではないです(んなこたぁない)。基本的にホラー映画は苦手なのだけど、こんなに笑ったホラー映画は始めてでした。
ホラーといえば『
サイレントヒル』もすごかった。もう恐くて怖くて8割は目をつぶってました。もはやラジオドラマ。
期待していなかった割に良かったのが『
サウンド・オブ・サンダー』。チープで手作り感が際立っていたけど、それも味と思えば気にならなかった。頭と肩の力をダラダラに抜ききって見て欲しい映画。
もうちょっと頑張って欲しかったのが『
コアラ課長』。この手の映画に要求されるバカさ加減が、狙いすぎたために1周してしまい、結局普通につまらないだけの作品になっていました。おしい。
・・・参考になるかなあ。ならねえだろうなあ。