沖縄インディーズミュージックの創世記を支えて来たIN-HI(インハイ)が、1月6日のラストライブを最後に活動休止することになりました。
なんというか、イケメンが揃っているわけでもなく(むしろかなり濃い面々)、歌が特別うまいわけでもなく、歌詞や曲も一般受けしない、でも心にひっかかる不思議なバンドでした。
沖縄民謡とハードコアと悪ノリを、純情とメロコアで割ったような、アッガイタンディにズミッと振り切りぬいた音楽性は、いい意味でも悪い意味でも他の追随を許さなかったような気がします。
後輩のモンパチやHY、オレンジレンジらの創り上げたR-POPブームの波に乗るかのように、2003年にメジャーデビュー。そのちょっと前のシングル『ハイサイ兄さん』で、僕は彼等の曲と出会いました。コアなサウンドと三線が見事にマッチ、青臭くも燃えるストレートな歌詞に、一発ではまりました。
しかし、一般受けはしなかったのか、2枚のシングルと2枚のアルバムを出した時点でインディーズに逆戻り。ギターメンバーの脱退もあり、もう終わりかな、誰もがそう思いましたが、そこからの復活劇はすごく勇気付けられました。新メンバーでの復活第一弾アルバムの名は『不倫中の海人(ふりんちゅうのうみんちゅ)』。メジャーアルバムでは控えめだった悪ノリ感も久々に爆発した、開き直りまっくた一枚。超名盤。
そして2005年12月。結果ラストアルバムとなった『RYUKYU DISTORTION』は、一般から出資者を募る、いわゆるミュージックファンドでの製作。かく言う僕も、少しだけ出資して、投資家気分を味わいました。ブックレットに名前が載ったのも、今となってはいい思い出です。
6日のラストライブには仕事で行けず、i-podのヘビーローテで我慢。次のカラオケでは、周りの迷惑なんのその、がっつり歌いまくってやるさあ。

【IN-HIの曲が試聴できるサイト】
i dub okinawa