GABACHOP〜あがんにゃな日々〜

趣味について、日記がてら。

父親達の星条旗

2006年11月12日 | 映画

 レイトショーで『父親達の星条旗』を見てきました。

 戦場描写がすごくリアルで、ちょっとだけびびってたじろいだ。

 それにしても、弾や砲弾が飛び交い、火炎放射器が浴びせられ、空には戦闘機、周りには死屍累々の激戦の中、映画の登場人物達は、冷静とは言わないまでも、リアルタイムで下される命令をこなしたり、時には仲間の心配をしたり。

 月並みな発想ですが、僕なら頭抱えて、ただやり過ごすだけで精一杯、というか、恐らくは失禁、悪くすれば発狂してしまってることが容易に思い浮かびます。そうなる以前に討ち死にしてるだろうけど。

 極限状態てのは、訓練次第である程度は克服できるのか。多分そうではなく、頭が、命令に集中すること以外を考えることができない事態に陥っているのではないでしょうか。

 ケンカやスポーツである程度の緊張に陥ると、痛みや恐怖が麻痺する状態になります。医学的なことはわからないけど、脳内麻薬的物質のせいでしょう。映画やドラマなどで、死に際した人間が達観的な心理状態になっている描写があるが、これも同様の理由で、脳が苦痛を和らげる作用をしているみたいです。

 願わくば、そんな作用を脳が一度も行わないまま一生を終えたいのですが、このご時世、そうはいかない気もします。

 子供の頃に見た、大人になった自分が戦争で死ぬ夢は、今も鮮烈に脳に焼きついたままです。


PRIDE武士道

2006年11月06日 | 格闘技

 11月5日PRIDE武士道-其の十三-。わざわざ桑名出張の途中で1日だけ帰宅し、スカパーのペイパービューで生観戦したわけですが、全12試合の内8試合が時間切れによる判定決着となり、約6時間30分の長丁場となりました。

 いくらPRIDEの試合が高クオリティとはいえ、KO決着の少ない膠着試合を延々と見せられたのだから、正直疲れたことこの上ありません。

 でも、まあ、それなりに見所はありました。青木の関節技の切れ味は素人目でも衝撃的だったし、五味の試合も緊張感にまみれてドキドキ物でした。DJ.GOZMAこと郷野の入場シーンは豪華で素敵だったし、試合中の職人っぷりも良かった。婚約者を事故でなくしたばかりのデニス・カーンの悲壮感にはグッとくるものがあったし、三崎の涙の優勝には、その過程にはちょっと首をかしげつつも、なんだかんだ言って感動しました。

 しかし、しかし、しかし。今回の真のMVPは、フジテレビの脱退劇以来PRIDEから遠ざかっていた、ナレーター立木文彦&煽り映像が復活したことでしょう。

【PRIDE史上でも5本の指に入るであろう、かっちょええOP映像はこちら】
※youtubeなので、リンク切れの場合はご容赦。

 フジテレビ放映時、その製作スタッフが作成した選手紹介映像、いわゆる“煽り映像”は、恐ろしいまでに練りこまれた編集のハイクオリティさと、立木の芸術的かつ迫力のある名ナレーションで、試合のおもしろさを、2倍、3倍にも引き上げていました。正直僕も、この煽り映像だけで泣いたことが1度や2度ではないです。

 しかし、PRIDE中継からフジテレビが撤退すると、当然煽り映像の製作スタッフならびにナレーターも手を引くこととなり、その後のPRIDE中継(スカパー)は、試合の質こそ落ちなかったけど、間に合わせのような映像ばかりが使われ、クリープのないコーヒー、電ボのいないおじゃる丸、ソロの大槻ケンヂ、ポッケのないネコ型ロボットの様相を呈し、正直見られたものではありませんでした。

 そして11月現在。未だにPRIDEとフジテレビは絶縁状態。大晦日にテレビ朝日がドラえもんではなくPRIDEを中継するという噂が流れているが、これも定かではありません。

 最近のPRIDEは、すさまじいまでに面白い試合を連発し、まさに“神々の戦い”と評してもおかしくないものすらありました。これにかつてのクオリティの煽り映像が復活すれば・・・。

 その矢先です。今回のPRIDE武士道-其の十三-のオープニング映像で流れた聞き覚えのある声。きっと昔の映像で仕様されたのものだろう、版権の問題とかクリアしたのかな、そう思いました。その直後、立木ナレーターから自身の復活の報告が。会場大爆発。イベントでナレーターが主役となる瞬間なんて、そうそう見られるものでもなく、それが事の重大さを物語っていました。

 フジテレビとの関係はどうしたのか。それはわからないけど、PRIDEに“煽り映像”が戻って来た。そのことだけで、最近ゆるみっぱなしの僕の涙腺は大洪水となり、6時間半の膠着興行も、最初から最後までエキサイトすることができました。

 サザエさんとのじゃんけんにも久々に勝ったし、今日はいい日だ。



耳切坊主

2006年11月05日 | 沖縄音楽

 沖縄。アメリカだけでなく、中国、台湾、東南アジアなどの文化が流れ込み、ごちゃまぜになって独自のうねりを巻き起こしているこの地は、様々な文化の新機軸を本州に伝えています。空手パチスロサツマイモパンチパーマ、ブランド牛肉(本州の有名産地牛のほとんどは、石垣牛を連れて来て育てたもの・・・らしい)など、沖縄から本州に伝わった文化は数知れず。その中でも特筆すべきは“音楽”でしょう。

 週刊少年ジャンプが数日遅れで発売される沖縄ですが、こと音楽、中でもロックやパンク、ヒップホップなどのレベルの高さは、本州の一歩も二歩も先を進んでいます(と僕は思っています)。喜名昌吉とチャンプルーズりんけんバンドネーネーズらからブレイクした沖縄ポップ、通称R-POPの躍進っぷりは、BIGINモンパチHYオレンジレンジらに受け継がれ、下地勇ジョニー宜野湾パーシャクラブしゃかりかりゆし58NEW TOWNERgullfU-DOU&PLATYスカイメイツ、IN-HI、大山百合香など、多彩なアーティスト陣を輩出しています。

 その中でも今日は、ブレイク間違いなし、と近年僕が言い続けている“耳切坊主”を紹介します。

 MONGOL800がほぼ口コミだけでWミリオンという偉業を達成した頃、次にブレイクするとの呼び声高かったのがこの耳切坊主でした。HYのブレイクのときも、オレンジレンジの時もそう呼ばれていました。だが、なぜか未だ本土での知名度は低い。彼らが自身でつけたあだ名も「永遠のネクストブレーカー」。うーん、自虐的。もっとも、沖縄のアーティストは、オリコン上位や、テレビでもてはやされることにあまり興味のない傾向があるので、「自虐」という言葉はあてはまらないか。

 耳切坊主の音楽を、ひねくれ素人が省みずに評するなら、「さわやかで今風な、海辺と夕焼けが似合う沖縄製CCB」と言ったところでしょうか。どんなだ。

 まあ、古今東西の全てのレビューに共通する、とどのつまりの言いたいことは、「俺様がすすめているんだから聞け!」であります。ituneのミュージックストアでも試聴できるし、以下のリンクでも試聴可能。

 ヴァンダレイ・シウバの活躍、マーク・コールマンのPRIDEGP優勝を的中させて以来、あまり予言が的中していない俺様がすすめるんだから間違いないのです。

 よろしく哀愁。(ゴッドフェニックス順平風)


【公式サイト】
http://mimichiri.com/

【試聴可能サイト】
http://listen.jp/store/artist_1166660.htm