小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

喜びをシェアするということ

2022年03月04日 | 母島 日常 日記
■祖母が言いました。
「おまえはとっても正しいことをしたんだよ。
 なにかいいものを見つけたとき、まずしなくちゃな らないのはね、
 それをだれでもいいから、出会った人に分けてあげて、いっしょに喜ぶことなの。
 そうすれば、いいものはどこまでも広がっていく。
 それが正しい行いってものなんだ。」

これは僕がバイブルとしているリトル・トリー(フォレストカーター著)という
大好きな本のお気に入りの一コマです。
インディアンの少年の行いに祖母が優しく語りかける場面です。

先日、島の友人たちと母島の最高の景観ビーチ「蓬莱根」に行ってきました。
「最高の場所だから、みんなを連れていきたい!」
この春に島を離れてしまう友人の一言から始まりました。
僕は彼女のそのモチベーションに感謝せずにはいられません(#^.^#)
とても贅沢で楽しい時間を過ごせたからです。

そんな時に冒頭の言葉が頭の中に浮かびました。
僕がブログを書いている意味にも繋がっているのですが、
“喜びをシェアする”ことって、本当に素敵だと思います。

今も悲しい事にウクライナとロシアは戦争状態になっています。
そして世界の情勢はこの美しい景色とは真逆の状態でとても悲しいですが、
そんな時だからこそ、
“喜びをシェアする”ような平和の種まきをしていきたいと思っています。

南崎で眺める夕陽も最高でした♡

■蓬莱根は母島の南崎エリアにある、秘境スポットです。
個人的に母島のビーチではナンバーワンのお気に入りの場所です。

2020年の夏に数年ぶりに蓬莱根に行ったら、
母島で特に気に入っていることを思い出し(笑)、
それからは主にSUPやカヌーでよく海側から来るようになりました。

あまりに美しい白い砂浜。
なかなか簡単に来れない秘境。
ビックリするような透明度、
沢山の魚たちとサンゴ礁、
カツオドリが営巣する大きな根、
根の周辺にはダイナミックな海の地形も見られ、
すぐ近くの沖にはザトウクジラやハシナガイルカがお気に入りのポイントがあります。

蓬莱根のクオリティは本当にすごいんです(#^.^#)

都道最南端の駐車場から遊歩道に入り20分程度で歩くと
蓬莱根海岸に着きます。

でもここはゴールぢゃありませんっ!!ここ要注意です!!
ここも美しいのですが、ここからもっと先が超絶に美しいのです♡


今までは10回中10回とも海を泳いでいったのですが、
今回は大潮の干潮の時間を狙って、
磯伝いに行くルートで初めて行くことになりました。
何故なら、メンバーにギタリストが2名もいて、なんと楽器が荷物にあるのです(#^.^#)

途中に1か所、西うねりだと波がかぶりやすいポイントがあって、
そこはタイミングを見計らって渡らなければなりませんが、
足元は磯場で危ないので慎重に渡らなければいけません。

大事な楽器を塩水で濡らすわけにはいきません!!

僕は行きにミスって見事、波をかぶってしまいましたが(笑)、
手持ちの一眼カメラが防滴だった(オリンパスOMD EM5 markⅡ)ので、
すぐに真水で洗うことが出来て一安心でした(#^.^#)

帰りはもう一人のメンバーがモロに波をかぶってしまい、
本人も含め、みんなで大笑い☆彡
何も怖いものはなくなりました♡

そんな磯場を抜けて辿り着いた先には楽園が待っていました♪


■丁度、この日の早朝に介護の便利屋仕事で島のレジェンドのお宅に伺っていて、
ちょうど蓬莱根の話をしました。

今年98歳のレジェンドは、
戦前の青年学校(今の中学校)時代に大時化で蓬莱根に外国船が座礁し、
島民の若い男手総出で助けに行って、
乗組員を全員救助したことがあると言っていました。

蓬莱根に陸ルートで行くと最初に見えるこの残骸がそうだとのこと。

出発の日の朝にまさにこの話が聞けるとは!
この有難すぎる奇跡に感謝です(#^.^#)

辿り着いた楽園で、
まずは各自自由な過ごし方で、
蓬莱根を味わいました☆

ギタリストはやっぱりこの景観でギターを弾かない手はありません。
このロケーションにギターを持ち込むその姿勢が素晴らしい♪


岩肌を登れば、雨も凌げそうな洞窟もありました。
何度来ても新しい発見があります♡


僕はもちろんすぐに泳ぎました♡
3月だけど、風が当たらずに晴れていれば、寒くなく泳げます♪

ちなみに蓬莱根というのは、
蓬莱根海岸から西側にある大きな島の事を指すのです。
根というのは、海の中の岩礁や岩礁地帯を指す用語であって、
ここの場合はもはや蓬莱島ではないかと思うほどですが、どうなんでしょう?

いずれにせよ、美しい場所であることには変わりありません♪


■それぞれが良い時間を過ごし、気が付けばトランプタイムが始まっていました(#^.^#)
僕は蓬莱根でトランプするのは初です♪
20年小笠原にいても、まだまだ初体験ばかり!
人の数だけ、様々な過ごし方があって、とても面白いです。

今回は「バガーン!」という初めてのトランプゲームで、
unoのトランプ版みたいなものでした。

ルールは
一人5枚持って、
自分の番で1枚ずつ数かマークが一致したら出して、
最初に手札が無くなった人の勝ちです。
出す手札がない場合は1枚山札から引いて、その回は何もできません。

1はスキップ、
2はドロー2、
8は任意でマーク変更、
12のみ同時に複数枚出せる。
ラスト1枚では「ウノ」と言わないとまた5枚補充。

そしてこのバガーン!の一番の醍醐味は、
手持ちの手札の数の合計数が今出ている札の数と一致している場合、
自分の番じゃなくてもいきなり「バガーン!」と言って、
上がれてしまうのです!
これが最高にテンションが上がります♪

トランプをしている間に後発隊も合流し、
ますます盛り上がります。

不思議な事に、弱い人は負け続け「最弱王」の称号を得ます(笑)。
しかし、ずっと最弱王だったメンバーが、
いきなり奇跡のバガーン!で逆転勝ちをするという展開もあり、
蓬莱根トランプ大会は超盛り上がりました(#^.^#)

その後はみんなで岩場探検したり、
ギターを弾いたり泳いだり、
それぞれの楽しみ方で味わって昼食になりました。

食パンを持って、
みんなはそれに付ける惣菜を用意してきました☆
僕は奥さんが作ってくれたフムスを用意して、めっちゃ大好評でした(#^.^#)
ありがとう♪

大変だ!蓬莱根に行き倒れの人が!!!
ってわけではなく、お腹いっぱいになって眠くなったのでバタンキューの図です(笑)。

この日は風も穏やかで、海に入っても寒くないコンディション。
僕もガッツリ美しい蓬莱根の海を堪能しました☆



■今回のトリップ発案者の彼女は美しい景色が大好きで、
世界中を旅している旅人です。
母島でも休日や休憩時間によくいろんな場所に出かけています。

僕も幾つも紹介しているのですが、
沢山のとっておきの場所があって、
最高の場所をシェアしてくれるのです♪
冒頭に書いた言葉通り、その心意気が嬉しいのです。

蓬莱根の後はみんなで南に下り、南崎の絶景ポイントで夕陽を眺めました。

メンバーにはこの春に島を離れる人もいて、
本当に寂しい気持ちになります。

島の春は出会いと別れの季節。
新しい出会いがあってワクワクもするけれど、
やっぱり仲良くなった友達が離れていくのは寂しいです。

その多くが人生の次のステップ、前向きに進むケースが多いので、
応援する気持ちでいっぱいなのですが、
やっぱり毎回毎回寂しいです。


最高の夕陽を眺めながら、
ギターで作曲を続けるも者、
お腹いっぱいで眠くなる者、
クジラの気配をみて歓声をあげる者、
ほんとみんなそれぞれです☆

色んな話をしました。

朝の8時に集合して、
南崎で星が出るまでみんなで過ごして、
集落に帰って来たのがなんと夜の8時!!

実に12時間のピクニックでした(#^.^#)
星が多すぎて、ヤシの木の横の北斗七星が分からないくらいです☆

みんなで最高の場所に行こうと声をかけてくれたことに、
とても嬉しい気持ちと感謝の気持ちで溢れた蓬莱根。

喜びをシェアするって、なんて素敵なのだろう。

また来るね。
今度は僕がシェアをする番だ。


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