世を挙げての健康ブームで、健康(病気)番組、無料サンプル、初回限定50%オフ・・・目白押しである。
これまで健康番組に興味はなく、2箱無料の試供品を申し込んだことも無いが、ネットを始めとする広告の多くで目にする機会が多いので、サプリメントについて勉強した。『サプリメントは栄養補助食品や健康補助食品と呼ばれ、ビタミンやミネラル、アミノ酸など栄養摂取を補助することやハーブなどの成分による薬効が目的である食品である(ウィキペディア記事)』とされ、生薬、酵素、ダイエット食品など様々な種類があるらしい。サプリメントは近年の物かと思っていたが、1910年代にビタミンが発見されて以降に広まったビタミン剤が最初の近代的なサプリメントであるらしい。最近では「○○に効く」と銘打ったサプリメントが薬事法・食品表示法・景品表示法違反として摘発されることも増えており、中には食品に使用することが禁止されている薬物を含んでいるために、かえって健康を害する可能性があるサプリメントも存在するようである。厚労省のHPを読むと、市場に出回っている「サプリメント」「栄養補助食品」「栄養強化食品」「健康飲料」などに法令上の定義はないが、無闇に「機能(効能)」を表示することは禁止されているらしい。日本で制度化されている食品は「特定保健用食品」「栄養機能食品」「機能性表示食品」とされていた。特保(特定保健用食品)は、消費者庁長官が有効性・安全性を審査して許可する「おなじみのマーク」を付けたもので、現在までに「血糖・血圧・血中のコレステロールなどを正常に保つことを助ける」「おなかの調子を整える」「骨の健康に役立つ」などの機能の表示が許可されているらしい。栄養機能食品は既に健康に良いとされているビタミン・ミネラルを含む食品で、届け出の義務はなく審査もされない。機能性表示食品は、通常「〇〇の機能があります」や「〇〇の機能があると報告されています」と表示されている食品で、その機能の科学的根拠や安全性などの情報を事業者の責任で消費者庁へ「届け出」を行うが審査がされない。先ごろ、ヨーグルトの売れ行きが激減したと報じられた。発端はNHKの番組で、口から入った乳酸菌は腸内に定着することなく数日で体外に排出されると紹介されたことによるらしい。これまで東欧のヨーグルト文化圏が長命であることから乳酸菌万能と広く信じられていたが、実はそうではないのでは?と冷めた所為であるのだろう。ヨーグルト・納豆が苦手な自分としては「なァ‼」という気分であるが。
ごく最近「中国コロナの感染予防に効果がある」とするサプリメントが登場しているらしい。医学会を挙げて中国ウィルスの正体解明とワクチンの開発に血眼になっているが、多くの研究者に先んじて名もない企業(個人?)が世界に先立って「開発に成功」などは眉唾の極致であろうが、藁にも縋りたい心境を刺激すれば「それなり」に売れるのかも知れない。何を食べようが、何を飲もうが、はたまた「何のサプリ」に縋ろうが、本人の自由・自己責任であろうし、信じればイワシの頭も絶大な薬効を発揮するのだろう。当面サプリメントを利用する気はないが、万が一使用する場合にも「特保マーク」に限定しよう。