もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

ノルウェー王女とシャーマン

2022年06月09日 | 欧州

 ノルウェー王室のマッタ・ルイーセ王女が、交際中のアメリカ人シャーマンと婚約したことが報じられた。

 王女は、第4位の王位継承順位にあり、私生活では2016年に離婚して今回は2度目の結婚となるそうである。
 結婚相手のシャーマンはハリウッドセレブを中心に多くの信奉者がいるとされるが、王女自身もスピリチャル(霊感?)な能力があるとしていることから、意気投合したものであろうか。
 高貴な女性と霊的男性の結びつきと聞いて、短絡的に称徳天皇と弓削道鏡、アレクサンドラ皇后と怪僧ラスプーチンが浮かんだが、そのいずれもが政情を混乱させ、ラスプーチンに至ってはロシア帝国崩壊の原因となったとされている。ノルウェーの現状・政体から云って、王女の結婚が直ちにノルウェーを混乱させるとは思えないが、相手がシャーマン(霊媒師)と聞けば、何やらの曲折の予感がする。
 オーム真理教の男性信者があれほどの荒唐無稽な犯罪を引き起こしているので、男の一端に連なる者として大きな口は叩けないが、上記3件には「女性の占い好き・神秘性好き」要因があるのではと思う。その性向が理解できない男性は、道鏡とラスプーチンが女性の崇拝を得て大きな政治権力を握る陰に、納得しやすい下ネタ都市伝説を作り上げて、1件落着としていたようである。
 ウイキペディアでは「シャーマン」を、《トランス状態(通常とは異なる意識)に入って、超自然的存在である神や精霊、死者と直接接触・交流・交信する役割を主に担う役職。呪術者・巫女・祈祷師のこと。》《シャーマニズムは原始宗教の一つである》と解説し、日本の例として、過去の卑弥呼や神功皇后を例挙するとともに、現代のアイヌの「トゥスクル」、下北半島恐山の「イタコ」、沖縄県周辺の「ユタ」もシャーマンに属するとされている。

 超常現象や心霊現象のTV番組があると、コッソリ録画して深夜に一人で観る自分としては、エスパーやシャーマンなどの特殊能力を持つ人は存在するであろうと思っており、宗教の預言者も面壁9年の思索で悟りを得た達磨大師よりも多くの教義を極めて短時間で会得していることを考えれば、超常からの啓示を受けた可能性も完全に否定できないように思っている(教義を信じはしないが)。
 英国エドワード8世に王冠を捨てさせたシンプソン夫人、ヘンリー皇子を篭絡したメーガン妃といずれもがアメリカ人であることを思えば、ルイーセ王女の将来に危うさを感じるのは自分だけではないだろう。
 遠い異国のことはさて置いても、我が皇室もなになら時代の波に曝されているの危惧はあるが。