人との出会いであれ本との出会いであれ不思議なことに予期もしないのに突然に起こります。今日は皮膚科を受診。皮膚科の待ち時間は長い。郵便局へ行き、買い物をし医院に戻ったが1時間半待つこととなりました。エスペラントの本は持っていたのだけれどなぜか疲れてぼんやりと座り込みました。子どもの本が多くある書棚に'まざあ・ぐうす’という古びた本を見つけ手に取りました。なんと角川書店大正10年発行、北原白秋翻訳の本でした。前書きを読み本文を読みだしたものの言葉遣いになかなかなじめません。英語ではどんな文のだろうと考えながらあちこちめくるとなんと原文も入っていました。それを眺めながら白秋の文を読んでもしっくりきませんでした。本文はそこそこに切り上げ、あとがきを読むと、あとがきの内容が面白かったです。
翻訳は難しい。自分は詩人である。直訳も意訳も正確に本の内容を伝えるとは限らない。例えば原文の頭文字がそろっている時(たぶん頭韻のこと!)直訳も意訳も歌の意味を表現できない。-多分白秋は日本語的に変えて異訳したのでしょう!-それを語学者にとやかく言われたくないというような意味のことが書かれていました。
彼の訳を目で追いながら読んだのですが、日本語としても理解が難しかったので心に引っかかりました。白秋についてネットで調べていたら、偶然にもユーチューブで彼のまざあ・ぐうすの語りを見つけました。まざあ・ぐうすは謡なのです。読むのではなくリズムをつけて謡うべきなのだと感じました。興味のある方はどうぞ聞いてみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=_QwfDpsWRrk