ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

突然3億3000万円の請求書 障害者郵便DM悪用

2009年03月02日 01時14分23秒 | 障害者の自立
■障害者団体「だまされた」

 「合法と思っていたのに…。だまされた」。26日、大阪地検特捜部が郵便法違反などの疑いで強制捜査に乗り出した広告代理店「新生企業」とかかわった障害者団体幹部は、力なく語った。定期刊行物の発行話を持ち掛けられた平成18年当時は、障害者自立支援法の施行で資金難に苦しんでいた時期。高級外車に乗るなど派手な暮らしぶりで「やり手の女性経営者」といわれた同社社長、宇田敏代容疑者(53)は、そんな団体の窮状につけ込もうとしたのか。


 「とても払えない。このままではつぶれる。預かっている子たちの面倒を誰がみてくれるのか」


 大阪府吹田市の障害者団体の理事長は、郵便事業会社から送付された約3億3000万円の請求書を前に途方に暮れる。昨年10月、障害者団体向け割引郵便制度を悪用した今回の不正が発覚した後、郵便事業会社が、関与した障害者団体に正規料金との差額を請求してきたのだ。


 新生企業から定期刊行物の発行を勧められたのは18年秋。割引制度を利用すれば1通120円の発送料が8円になるため、1通あたり40銭が「手数料」として得られる契約だった。


 同年4月の障害者自立支援法施行後、障害者の負担が重くなり、施設利用者の減少で資金難だった理事長は「とてもいい話」と受け止めた。1カ月後に新生企業から振り込まれた金額は2000円で、「スタッフの昼ご飯にでもなれば」という軽い気持ちだった。


 その後、通帳を確認して驚いた。1回の振込額が10万円を超えていた。同社に問い合わせると、「寄付だと思ってくれたらいい。大阪府庁も大丈夫と言っている」と言われたという。


 一方、神戸市の障害者団体にも郵便事業会社から約2億6000万円の請求書が送られてきた。施設長は「施設の運営が大変だった。少しでも手数料があれば、障害者らに賃金として支給できるのでありがたかった」と打ち明けた。


 関係者によると、これらの団体に話を持ち掛けた宇田容疑者は福祉を旗印に掲げる一方で、高級ブランド服を身に着けて高級外車のポルシェに乗るなど派手な生活を送っていたという。


 民間信用調査会社などによると、宇田容疑者は昭和51年、化粧品会社に入社。3年後に退社し、祖母などの介護を通じて得た経験から平成6年、社会福祉団体を設立した。その後、新生企業のほか、墓石販売会社や不動産会社などの企業を次々と立ち上げている。


 宇田容疑者から刊行物発行の勧誘を受けた障害者団体の関係者は「社長は身なりがキンキラキンで香水をプンプンさせていた。福祉をやっているのに、なんでそんなにもうかるのかと不思議だった」と話した。


まだ少ない雇用 /奈良

2009年03月02日 00時58分35秒 | 障害者の自立
 ◇企業との仲介役必要
 県内の民間企業(従業員56人以上)で雇用されている精神障害者は16人(短時間労働者は1人を0・5人と計算)にすぎない。前年より7人増えたが、身体障害者815人、知的障害者349人に比べれば少ないのが現状だ(奈良労働局、昨年6月1日現在)。

 県は昨年10月、ジョブサポーター制度を始めた。県内3カ所の就業・生活支援センターに委託。障害者の職場体験や実習に同行し、実習生と受け入れ企業の橋渡しをする人を派遣する。職場体験をすることで「どんな仕事に合うか、どんな支援があれば働けるか」を障害者自身や保護者、福祉施設職員に考えてもらう。5カ月で約15人が利用し、就労に結びついた人もいる。

 メリットは障害者だけにあるのではない。昨年12月、県立図書情報館で電動車椅子の女性の体験就労を受け入れるため、ジョブサポーターと担当者の打ち合わせがあった。「正面玄関から入ると入りづらい入り口がある」「荷物置き場への動線は?」。出勤から仕事、休憩、退勤まで事細かに配慮事項を挙げる。体験中も受け入れ先にアドバイスするが、事前に特性を伝え、作業手順書まで用意する。

 ジョブサポーターの研修を委託される「なら障害者就業・生活支援センターコンパス」(奈良市大宮町)の小島秀一センター長によると、病気を明らかにして就労した精神障害者が再入院してしまったケースもあった。「疲れやすく、優先順位をつけるのが苦手」という特性が本人の中でも整理できず、知らなかった受け入れ先がたくさん仕事を与えたのが原因だったという。

 精神障害者は、断ることや質問することが苦手で、言われるがまま抱え込んでしまうことがある。病気の理解が進まない現状では、精神障害者の受け入れに事業所が困惑しても無理はない。

小島センター長は、「事前に整理すれば、関心はあっても障害者の扱い方が分からない受け入れ側の不安を解消できる」と話す。

 コンパスの07年度の登録者は三つの障害を合わせて251人。年々約70人ずつ増えている。ジョブサポーターの需要も高まると予想される。現在ジョブサポーターはわずか6人。「障害者を解きほぐすのに時間もかかる。当事者や受け入れ側の理解を求めていくのと同時に、その間を取り持つ人材の確保が重要」と小島センター長は訴える。

NPO「さわやかいいね金沢」理事・中野啓子さん /石川

2009年03月02日 00時57分35秒 | 障害者の自立
◇高齢者、障害者、幼児抱えたお母さんら…困っている人お手伝い--日常生活サポートNPO「さわやかいいね金沢」理事・中野啓子さん(59)
 ◇庭の手入れやペットの世話、介護保険の“すき間”フォロー
 庭の手入れ、窓ふき、ペットの世話……。現行の介護保険制度では支援できないサービスを、市民と協力して提供するNPOがある。金沢市の「さわやかいいね金沢」。サービスを受ける側と提供する側が対等な関係を保ちながら、誰もが安心して暮らせる地域づくりを目指している。理事の中野啓子さん(59)に、活動への思い入れなどを聞いた。【澤本麻里子】

富山の「このゆびとーまれ」手本に

 --活動の内容を。

 中野さん 市民と協力して高齢者や子育て支援などの福祉サービスを提供するサポートセンターです。庭の草むしりや病院への付き添い、ベビーシッターなど「困った時はお互い様」の精神でお手伝いしています。金沢市の委託事業として月1回、押し花教室も開いています。

 --どのような人が利用するのですか。

 中野さん 高齢者や障害者、小さな子どもを抱えたお母さんなど幅広いですね。まず入会金(1000円)と保険料(500円)を払って会員になってもらい、こちらが日時や内容をスタッフに連絡し、無理なく行ける人がサービスを提供します。有償ボランティアなので、利用料は1時間あたり700円。スタッフが利用者になることもあります。

 --きっかけは。

 中野さん 00年、腰の病気で入院していた時、高齢者の方からさまざまな相談を受けました。独り暮らしで退院後の生活に不安を抱いている人やトイレの改装に悩む人、目が不自由で家族に受け入れを拒まれた人もいました。「他人事ではない。何かしなければ」と漠然と感じました。

 それまでやってきた整体師の仕事は続けられないので、退院後、県の職業分析講座に行ったんです。そこで、富山県のNPO「このゆびとーまれ」の理事を務める惣万佳代子さんの話を聞きました。赤ちゃんからお年寄りまで一緒にケアできるデイケアハウスで、そこでは障害のある女の子が生き生きとお客さんのお世話をしていました。

 皆がそれぞれ役割を果たして助け合い、とても魅力的でした。ボランティアの経験はないけれど、物まねはできるかもしれないと。腰にコルセットを巻いたまま「3年たって軌道に乗らなかったらやめるから」と子どもたちを説得しました。

 --一番の苦労は。

 中野さん 利用者の気持ちばかり考えて、できない仕事を断れなかったことですね。あるスタッフから「中野のためにやっている」と言われたことがあったんです。無理せずお手伝いするのがボランティアなのに。私が無理をしているのを見て、皆が断れなくなっているのかと。ショックでした。

 できることとできないことの判断は今でも難しいです。「私たちはできないことのお手伝いを『気持ち』でやっていて、プロではありません」と伝えています。当初、高齢女性から「掃除のやり方の講習もしていないのか」と言われたことがありました。説明したら分かってくれて、今でも利用してくれています。きちんと伝えることが大切だと学びました。

 --介護保険制度の課題は。

 中野さん 規定が厳しいのは当たり前だと思うんです。皆の税金を使って制度を運営しているわけですから、小さなことまですべてフォローするのは難しい。ただ、すべて厳しくすればいいというわけではなく、抱えている事情はそれぞれに異なるのだから、ニーズを見極めて本当に必要な援助を受けられるようになってほしいと思います。

 --今後の目標を。

 中野さん 惣万さんたちのような、誰もがいつでも来られる施設を作ること。通いでも泊まりでも住んでもいい。利用者が自分に合ったスタイルで来てくれたらいいですね。

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 ■人物略歴

 ◇なかの・けいこ
 1949年4月、金沢市生まれ。腰の手術を機に整体師を辞め、「さわやかいいね金沢」を立ち上げた。03年には乳がんを患い余命5年を宣告された。「病気とは縁が切れない人生」というが、毎日の晩酌はやめられないと笑う。家族は長男、長女、次女の3人。


小屋増築し事業充実 徳島市で再開、障害者が働くレストラン

2009年03月02日 00時55分44秒 | 障害者の自立
 障害の種別を超えた就労の場づくりを目指している地域活動支援センター「クレエール」が徳島市昭和町一で運営するレストランが三月二日、リニューアルオープンする。敷地内に小屋(約十平方メートル)を増築し、焼き菓子やパンの販売を充実させるほか、名刺やはがきなどの作成注文も受ける。

 増築した小屋は、「こころハウス」と名付けた。障害者らが作った焼き菓子やパンのほか、持ち帰り用の総菜や弁当も販売。室内にはパソコンやコピー機を備え、名刺作りのほかにチラシの作成やデータ入力の代行といったIT事業も本格化させる。

 レストランも併せて改修した。壁にレンガなどを張って温かい雰囲気に。料理が冷めないように保温装置を備えるなどした。増築や改修には、県の障害者自立支援対策臨時特例補助金一千万円を受けた。

 クレエールは昨年四月に設立。知的障害者や透析患者らが、レストランやIT事業のほか、農業や芸術活動に取り組んでいる。いずれの活動も順調で、当初五人だった障害者は五倍以上の二十八人に増加した。スタッフは「地域の人たちとさらに交流を深めたい」と話している。

 営業時間はレストランが午前十一時半から売り切れまで。小屋での販売は午前九時-午後四時。

精神障害者17人が社員 鹿児島市の出版社、設立1周年

2009年03月02日 00時52分58秒 | 障害者の自立
 精神障害者が社員の出版社が元気だ。鹿児島市中央町の「ラグーナ出版」。障害者自らが執筆した体験談や詩、エッセーを掲載する雑誌を発行、営業にも駆け回る全国でも珍しい取り組み。2月末、設立1周年を迎えた。社長で精神保健福祉士の川畑善博さん(40)は「売り上げは順調。社員は自信を深め、症状も安定している」と手応えを感じている。
 「シナプスの笑い」と題する雑誌は、川畑さんが勤めていた精神科病院での患者との交流がきっかけで、2006年3月にNPO法人が創刊。投稿の輪が広がり購読者も増えたため、「携わった人に給料を出そう」と昨年、会社を設立した。
 社員は17人。昨年、国の給付金が出る障害者就労継続支援事業の指定を受け、川畑さんのほか、精神科医と常勤スタッフ5人が障害者を支えている。
 雑誌は1月に第7号を発行、バックナンバーを含め月200-300冊売れている。社員は編集、営業、総務経理部門に分かれ、体調に応じ勤務時間を設定。広報誌や名刺の制作も請け負い、月数万円の収入を得ている。
 営業に精を出す男性(32)は「外に出て人と触れ合えて楽しい。経験を本格的な就労につなげたい」。1月に入社しレイアウトを担当する男性(27)は「障害者の仕事は単純作業が多いが、ここは創造的。やりがいを感じる」と話した。
 「シナプス…」は鹿児島市内の主要書店などで発売中。ラグーナ出版=099(221)9321。