ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者施設、苦境乗り切れ アイデア商品に活路

2009年03月22日 00時42分21秒 | 障害者の自立
 世界的な景気後退で、製造業からの請負作業などが激減している障害者授産施設や作業所が、苦境を乗り切るためさまざまな工夫に取り組んでいる。競技会の優勝者らの顔をモデルにした似顔絵木製トロフィーの製作や、格安のみたらし団子、自家栽培の落花生を使ったせんべいづくりへの挑戦など、新たな収入源で活路を見いだそうと奮闘している。

 精神障害者ら約20人が働く授産施設「フェア・ワークス下野」(三重県四日市市)では、昨年まで行っていた自動車部品を梱包(こんぽう)する段ボール箱の部品製作や、ゴム製品の切り取り作業などの仕事が激減。今年1月の収入は昨年11月の10分の1の、約2万円にまで減ったという。

 このためスタッフらが、手軽に始められる事業としてワンボックスカーを使った「みたらし団子」の移動販売を発案した。1本50円で昨年12月から事業を開始したものの、当初1カ月間は4000本余りにとどまり、目標の月1万1000本の半分以下の苦しいスタートとなった。しかし苦境を知った住民らが、販売用車両の駐車場を提供するなど口コミで協力の輪が広がり、2月には8000本以上売れたという。

 同施設の村上剛規理事長(38)は「入所者みんなが、やりがいをもって働いてくれるのは、大変うれしい。障害者の働く現場は低収入でつらい思いをしているケースもあるので、もっと多くの人が目を向けてもらえれば」と話す。

 一方、これまで収入の2割を占めていた自動車部品関連の仕事がほとんど無くなったという授産施設「高田みづほ園」(大分県豊後高田市)。ここでは、以前から栽培していた落花生を使ったせんべいの製品化に向けて試作するなど準備を進めている。

 また広島県三原市の授産施設「もりの輝舎」では、市民グループと連携してアイデア商品を企画。スポーツ大会などの優勝者の似顔絵をかたどった木製トロフィーを昨秋から、インターネット販売するなどして収入の確保を図っている。

 市民グループの担当者が写真などで作成したイラストをもとに、施設通所者らが高さ約40センチの木製トロフィーを加工する事業。1体1万2000円だが、プロ野球、ヤクルトスワローズで昨年、盗塁王に輝いた福地寿樹選手の親族から「盗塁王の記念に」と注文が入るなど、月平均5、6体の注文があるという。

 グループのメンバーでイラストを担当している広島県廿日市市の福本英伸さん(52)は「今の状態では施設で働く人の自立はおぼつかないが、ほかのアーティストとの連携なども図り、さらに収益性のあるものにして、施設の人たちが働く喜びをより感じれるようにしていきたい」と、事業の将来に期待をかけている。


不況で障害者の働く場所ピンチ

 全国社会就労センター協議会(東京都千代田区)では、今年1月から2月にかけて、加盟する全国の会員(障害者授産施設、作業所)1543カ所を対象に不況による影響に関する緊急調査(回答率41.0%)を実施した。

 それによると、「工賃が減った」、「今後工賃を減らす予定」など、約66%が「不況による目立った影響がある」と回答している。影響を受けている施設などの作業内容別では、部品加工など自動車関連が144カ所と最も多く、次いでリサイクル関連51カ所、段ボール加工関連20カ所となっている。

 トヨタなど自動車メーカーからの部品加工の仕事が激減した愛知県内の障害福祉サービス事業所の管理責任者は「何とか仕事を回してください、と周囲にお願いして回っているのが現状です」と窮状を訴えている。

聴覚障害者ら50人 裁判員に備え、手話法廷

2009年03月22日 00時41分18秒 | 障害者の自立
 5月から始まる裁判員制度を前に、裁判員に選ばれた時に備える聴覚障害者向け勉強会が20日、横浜市神奈川区の神奈川大法科大学院で開かれ、約50人が模擬裁判経験者の体験談や、横浜地裁職員の説明に耳を傾けた。約4時間の勉強会では、「審理はゆっくりと」「手話通訳以外の情報もほしい」など、制度スタート前に取り組みが必要と思われる数々の提言も出た。

 勉強会は、横浜地裁で昨年11月に行われた模擬裁判に、県聴覚障害者連盟理事の海老塚一浩さん(42)が裁判員役で参加したのをきっかけに、聴覚障害者同士で情報を共有しようと企画された。

 会場は、同大学院の講堂に再現された法廷で、まず地裁の担当職員が、裁判員選任手続きの流れをスクリーンなどを使って説明。「事前に連絡してもらえれば、裁判所が手話通訳や要約筆記を手配できる」とした。

 その後、証言台隣に手話通訳者が立ち、参加者3人ずつが順番に裁判官席に座って、検察官役の地裁職員による起訴状朗読を体験。さらにDVD上映で、冒頭陳述から、裁判員と裁判官計9人による評議に至るまでを学んだ。地裁側は「わからない点をすぐ質問できるよう、障害のある方の席は裁判官の隣にする」などの配慮も明らかにした。

 質疑応答では、「通訳者とも相性がある。指名できないのか」「法律用語に備えた通訳の研修は」などの質問が相次いだ。これに対し、地裁側は「具体的な指名はできない。法廷のやり取りは平易な言葉にするので、研修は必要ないと考えている」などと答えた。

 続いて、海老塚さんや手話通訳者が模擬裁判の経験から「手話通訳と同時に、廷内モニターや、被告の表情を見るのは難しい」「手話通訳だけでなく、パソコンによる同時通訳など、もっと“情報保障”が必要」と指摘した。

 県によると、2007年度末現在、県内の聴覚・平衡機能障害者は約2万人。こうした障害を持つ人を裁判員に選ぶ場合、同地裁は、県内三つの支援団体に手話通訳者を派遣してもらうよう要請しているという。


知的障害者アート展:ワークショップで交流も /福岡

2009年03月22日 00時39分52秒 | 障害者の自立
 福岡市を拠点に活躍する知的障害者アーティスト集団「アトリエ・ブラヴォ」の作品展「春風電話」が20日、中央区赤坂2のギャラリーBINで始まった。初日はランチョンマット作りのワークショップがあり、メンバーたちはファンとの交流を楽しんだ。

 BINでの企画展は3回目。アトリエ・ブラヴォが初めて海外進出した08年6月のニューヨークでの壁画創作の思い出を、自由の女神やビッグバーガーをモチーフに生き生きと描いた絵画など約80点が鑑賞できる。

 ワークショップにはメンバー7人が参加。30×40センチ大の生成りの布にアクリル絵の具で彩色し、可愛らしいランチョンマットを次々仕上げていく様子に、配色を思案して絵筆を持つ手が止まりがちな来館者たちは感心しきりだった。

 展示は29日まで。開館は午前11時から午後6時(最終日は同5時)。無料。問い合わせはBIN092・732・5929

片手で古新聞縛れます 椙山大生が障害者向け自助具製作

2009年03月22日 00時38分13秒 | 障害者の自立
 1週間分の新聞を片手で縛れたらどんなに楽だろう-。障害者のそんな思いに応える自助具を、椙山女学園大生活環境デザイン学科3年の松本夕季さん(21)が製作した。障害者とふれあう中で生まれたアイデアは「役に立つ」と好評。今後は実用化に向けて、さらに改良を重ねていく。

 木箱の両側にある切れ込みにひもを掛け、その上に新聞を重ねて置き、順序通りにひもをフックなどに回していくと、十字に縛られていく。すべて片手で事足りる。

 松本さんは、大学であった自助具による障害者支援活動の講演がきっかけで、脳卒中の障害者支援を進める特定非営利活動法人(NPO法人)「ドリーム」(名古屋市中区)の自助具製作事業に参加した。

 活動を通じて障害のある人たちと会話を交わし、体の半分がまひして動かない人は物を縛るのが困難だと知った。情報を得る新聞や雑誌は不可欠だが、片付けるのは一苦労。その解消にと、簡単に縛ることができる道具作りを思いついた。

 両手で縛る道具はいくつか市販されている。それを参考に、木工所で働く知人に相談しながら、箱に入れる切れ込みの位置を変え、フックの本数を増やすなどした。障害者に試してもらいながら作り、自身でも利き手でない側の手で食事をしたり、ドアを開けたりする生活を体験して、その苦労を製作に反映。4カ月かけて試作品が完成した。

 「こんな道具があるとは知らなかった」「是非使ってみたい」と、製作に協力してくれた障害者の人たちの評判も上々。今後は素材を軽量化し、より機能的にする。

 今回の製作を通じて「私たちが今住んでいる世界は障害者に優しくない環境だと感じた」と松本さん。「見た目の美しさやセンスがデザインだと思っていたが、使う人の立場に立つことが大切だと知った。これからも洗練されたデザインで、個人の身体に合った自助具を作れたら」と目を輝かす。

 ドリームの事業には、愛知県内9大学の学生約40人が参加。29日に名古屋市中区のつながれっとNAGOYAで報告会を開き、片手で歯磨き粉を絞ったり、ネクタイを結んだりできる道具など約40点を紹介する。4月以降には希望者への提供も検討している。


知的障害者サポートNPOが開設へ 市民交流拠点を目指す /静岡

2009年03月22日 00時37分20秒 | 障害者の自立
 ◇浜松・知的障害者サポートNPO
 浜松市で知的障害のある人の表現活動をサポートするNPO「クリエイティブサポートレッツ」(同市南区)が、同市内にアートセンターの開設に乗り出す。障害や国籍、年齢にかかわらず市民が集まり、交流する拠点を目指す。たばこ会社「フィリップモリスジャパン」(東京)の市民活動特別助成プロジェクトとして、応募した国内300団体から唯一選ばれた。3年間で500万円の助成が受けられることで、実現のめどが立った。

 昨年11月、同市中区連尺町で2週間の期間限定で開いた「たけし文化センター」を市中心部で再び、1年間開館させる予定。センターの名前はレッツの理事長、久保田翠さん(46)の長男で重度の知的障害を持つ壮(たけし)さん(13)から取り、昨年の期間中は約1000人が来場し、設置された画材や楽器で工作や演奏を楽しんだ。

 新センターは今年9月に開館予定で、開設場所を借りるための交渉を進めている。センターのスタッフには障害者を雇用し、ギャラリーや喫茶店を併設したり、ワークショップを開催して、市民がアートを通じて交流する場にする。1年間で閉館した後は、これまでの記録をまとめる作業などをする。

 久保田さんは「前回のセンター開設でとても良い感触を得た。取りあえずは1年間の期間限定だが、できれば恒久的な施設にしたい」と話している