大地震などの避難や避難所生活する際に着用すれば視覚障害者と一目で分かる「防災ベスト」を、県地震防災アドバイザーの郷隆志さん(61)=静岡市駿河区=が考案した。後ろから押されたり突き飛ばされたりといった危険を回避し、介助を受けやすくする効果が期待される。11月上旬から販売が始まり、要援護者を助ける新たな防災用品の一つとして注目を集めている。
県内民放局でキャスターとして阪神大震災など地震被災地の取材をしてきた郷さんは、10年前に目の病気にかかり、今は右目にわずに視力が残る程度。3年前に白杖(じょう)を手にした。取材経験を思い起こしつつ、日々の暮らしで感じていた不安や災害時の恐怖に対し、「まず周りに存在を知ってもらうのが重要」と約2年前から構想を練ってきた。
オールシーズン使えるようにと考えたベスト。内側はメッシュで通気性も良い。M、L、LLの3サイズある。シンプルなつくりだが目立つ黄色地に、背中側には視覚障害者を表す白杖を手にした人が書かれた青い国際マークと「私は目が不自由です」の文字がプリントされている。楽に持ち運びできるように小さく折り畳むこともできるのも特徴だ。
ベストの背中側がリュックで隠れた場合を想定して国際マークのカードもセットで売られている
市販開始から反響もあるようで「普段から使ってもいいのか」という問い合わせも寄せられているという。郷さんは「避難所などでは行政、自主防の関係者が、視覚障害者の存在を把握するのを助けることも期待できる」とも強調。さらに「地震が来ても大丈夫なような環境を整えておくことが大切」と普及に期待を寄せた。
リュックを背負ってマークが隠れた場合を想定して視覚障害者表示カード1枚と緊急呼笛のセットで販売され、定価は4500円(税込み)。今年8月末、障害者自立支援法に基づく県の障害者日常生活用具リストに「防災用具」が新設され、市町が認めた物品については原則1割負担で購入できる。だが市町によって認めるか否かは判断が分かれるため確認が必要という。
ベストの取り扱いや購入の問い合わせは障害者支援活動をしている「エブリィー・サポート」=電054(252)3651、日本盲人会連合用具購買所=電03(3200)6422=へ。
県内民放局でキャスターとして阪神大震災など地震被災地の取材をしてきた郷さんは、10年前に目の病気にかかり、今は右目にわずに視力が残る程度。3年前に白杖(じょう)を手にした。取材経験を思い起こしつつ、日々の暮らしで感じていた不安や災害時の恐怖に対し、「まず周りに存在を知ってもらうのが重要」と約2年前から構想を練ってきた。
オールシーズン使えるようにと考えたベスト。内側はメッシュで通気性も良い。M、L、LLの3サイズある。シンプルなつくりだが目立つ黄色地に、背中側には視覚障害者を表す白杖を手にした人が書かれた青い国際マークと「私は目が不自由です」の文字がプリントされている。楽に持ち運びできるように小さく折り畳むこともできるのも特徴だ。
ベストの背中側がリュックで隠れた場合を想定して国際マークのカードもセットで売られている
市販開始から反響もあるようで「普段から使ってもいいのか」という問い合わせも寄せられているという。郷さんは「避難所などでは行政、自主防の関係者が、視覚障害者の存在を把握するのを助けることも期待できる」とも強調。さらに「地震が来ても大丈夫なような環境を整えておくことが大切」と普及に期待を寄せた。
リュックを背負ってマークが隠れた場合を想定して視覚障害者表示カード1枚と緊急呼笛のセットで販売され、定価は4500円(税込み)。今年8月末、障害者自立支援法に基づく県の障害者日常生活用具リストに「防災用具」が新設され、市町が認めた物品については原則1割負担で購入できる。だが市町によって認めるか否かは判断が分かれるため確認が必要という。
ベストの取り扱いや購入の問い合わせは障害者支援活動をしている「エブリィー・サポート」=電054(252)3651、日本盲人会連合用具購買所=電03(3200)6422=へ。