ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者の和太鼓集団の映画上映 三田の奏者も出演

2011年07月28日 01時38分11秒 | 障害者の自立
 知的障害者100+ 件のプロ和太鼓集団「瑞宝太鼓」(長崎県)を追ったドキュメンタリー映画「幸せの太鼓を響かせて~INCLUSION(インクルージョン)~」が30日から、神戸市兵庫区の神戸アートビレッジセンターで上映される。新曲を提供した三田市乙原の太鼓表現師時勝矢一路さん(49)も出演、演奏指導する姿が映し出される。時勝矢さんは「彼らがパワーアップしていく過程を見てほしい」と話している。

 瑞宝太鼓は訓練施設のクラブ活動として始まり、2001年にプロ化。映画では、時勝矢さんから新曲を提供されたメンバーが、指導を受けながら、披露するまでの半年間を追い掛けている。

 時勝矢さんは和太鼓グループ「鬼太鼓座」の元リーダー。02年からソリストになり、世界23カ国で演奏した。知人の小栗謙一監督から「簡単な曲にせず、後世に残る代表作を」と依頼され、3カ月かけて約6分の大作「漸進打波」を書き上げた。「社会の進展の妨げになっている因習、偏見や根強い障害を取り除く」という思いを込めた。

 新曲提供後、けいこ場のある三田や長崎で合宿指導を行い、楽譜が読めないメンバーに、リズムを口で伝える口唱歌で教えた。メンバーは、リズムも早い「難解な曲」を、自分たちの曲に仕上げていったという。

 時勝矢さんは「太鼓に対する集中力に驚き、懸命な姿に教えられることもあった。新曲に出合い真のプロ集団に脱皮した。障害者100+ 件の大きな可能性を感じるようになった」と話している。

 作品は今年公開され、全国でロングラン上映に。神戸アートビレッジセンターでは8月5日まで上映される。火曜休館。同センターTEL078・512・5500


瑞宝太鼓に「漸進打波」を提供した時勝矢一路さん。映画では音楽も担当した=三田市乙原

神戸新聞 -

視覚障害者「ヘルスキーパー」で雇用開拓 無料派遣も

2011年07月28日 01時29分02秒 | 障害者の自立
 マッサージやはり・きゅうなどの国家資格を持った視覚障害者が社内で従業員に施術する「ヘルスキーパー(企業内理療師)」という職種を広め、障害者雇用の促進につなげようと、京都府視覚障害者協会(京都市北区)が企業への売り込みに力を入れている。京都市の無料派遣事業のPRに加え、業務の内容や企業としてのメリットなどをまとめたDVD作製にも取り組んでいる。

 手ごろな価格でマッサージを行う店舗が増えるとともに、国家資格を持つ視覚障害者の仕事が激減しているという。同協会の松永信也さん(54)=西京区=は「視覚障害者は、就職が難しく、今の状況は非常に厳しい」と話す。そのため、従業員のストレスを癒やすなど、会社の福利厚生を兼ねた「ヘルスキーパー」に着目した。

 京都市は昨年度から国の障害者雇用向け交付金を活用し、企業に視覚障害者をヘルスキーパーとして無料派遣している。同協会に事業を委託しており、昨年度は5企業、今年も5企業に派遣した。まだ採用に結びついた例はない。

 今年6月から無料派遣を受けている、情報システムのSGシステム(南区)は、施術室を設け、同社十条センターの社員全員が体験する予定。中には気持ちよくなり眠ってしまう人もいるといい、従業員アンケートの結果によっては「直接雇用も検討する」とする。

 仕事内容や、採用企業の声を収録したDVDは8月に500部を作製の予定。松永さんは「まずは、『ヘルスキーパー』という仕事があることを知ってほしい。少しでも視覚障害者の社会参加につながれば」と話している。

 無料派遣は来年3月末まで。府視覚障害者協会の携帯電話080(6188)0034=平日の午前9時~午後5時。


SGシステムの十条センター内に設けられた施術室で、無料派遣のヘルスキーパーにマッサージを受ける社員(京都市南区)

京都新聞

障害者・市民の夏まつり:主人公は障害者 クッキー販売で被災地支援も /和歌山

2011年07月28日 01時04分39秒 | 障害者の自立
 「障害者が主人公の夏祭りを作ろう」と始まり、今年で34回目となる「障害者・市民の夏まつり」が23日、和歌山市の和歌山城西の丸広場で開かれた。東日本大震災の被災地の障害者作業所を応援しようと、東北の作業所で作られたクッキーなどが販売され、多くの参加者でにぎわった。

 生まれつき脳性まひの障害を持ち、車いすで生活する実行委員長の濱田勇斗さん(21)は「健常者と障害者の距離を縮める機会にしたい」と準備し、この日を迎えた。「広場を笑顔の花で満開にしたい」とあいさつした。

 会場では障害者らが和太鼓を打ち鳴らして参加者を歓迎。ステージ上では歌やダンスが披露された。東日本支援ブースでは宮城、福島、茨城の3県8カ所の作業所で作った調味料やレトルトカレーなど33種類が販売された。

毎日新聞 2011年7月27日 地方版


障害者総合福祉法:「サービス無料に」 推進会議が素案

2011年07月28日 01時02分09秒 | 障害者の自立
 内閣府の「障がい者制度改革推進会議」の総合福祉部会は26日、現行の障害者自立支援法に代わる障害者総合福祉法(仮称)の骨格となる提言の素案を公表した。障害福祉サービスの利用料を公的支援により無料とすべきだなどの考えが示された。だが、厚生労働省は難色を示している。

 同部会は障害者団体代表などが中心となって議論している。8月30日に提言をまとめる意向だが、法案づくりは難航しそうだ。

 現行法は、一定以上の所得がある人には障害福祉サービスの利用に自己負担を求めている。この点について素案は、相談支援▽手話や点字、携帯電話などコミュニケーション手段▽食事や排せつのための補助用具、住宅のバリアフリー化▽交通費や入場料など社会生活を送るための支援▽労働・雇用▽医療・リハビリテーション--の6分野を無料とするよう提言し、「障害のある人に負担を課すことは、障害のない人との間に新たな格差と差別を生む」とした。

毎日新聞 2011年7月27日 東京朝刊


現場発:NPO頼みの「福祉有償運送」 サービス提供者に負担大きく /岡山

2011年07月28日 00時56分52秒 | 障害者の自立
 ◇外出困難な利用者には好評
 1人で外出が困難な高齢者や障害者を、ガソリン代などの実費だけを受け取って送迎するサービスが「福祉有償運送」だ。家族の送り迎えの負担を減らし、外出困難な人の買い物や通勤、通院を支える。利用者には好評だが、サービス提供者の負担は大きく、定着には課題も少なくない。

 北区の精神障害者向け作業所「パステル」で送迎を担うドライバーの梶原宏友さん(43)に同行した。知的障害のある入江佳菜恵さんを、週1回北区にある別の作業所から南区の自宅に送る。

 作業の終わる時刻に合わせて作業所に着くと、入江さんがにこにこしながら走ってきた。車の中は会話もほとんどなく静かだ。私は「今日だけご一緒します」と自己紹介したが、入江さんは黙り込んでしまった。

 「ちょっとラジオをつけるからね。音がするけど平気ですか」。「はい」。道中では、音に敏感だという入江さんを気遣ったやりとりだけ。会話が少ないことを疑問に思った。梶原さんに尋ねると「向こうから話しかけてくれるのを待った方が良いんです」。送迎はまだ2回目。緊張が解けるまでは無理に話しかけないという。

 約30分後に到着すると、入江さんは母親(68)に迎えられ、「また来週も来てね」と笑顔で手を振った。

 パステルは数年前、運送サービスを始めた。運営スタッフ、山本真也さん(48)は「誰にとってもやりがいのある仕事だから」と話す。パステルの中心事業は牛乳配達だ。以前は、対人関係に苦労する精神障害者の“就労へのステップ”と位置づけた。だが、バイトや仕事を再開しても疲れ切ってボロボロになる人が多い現実に「ここの仕事を“目的”にできればと思った」。

 パステルに福祉有償運送の仕事を紹介したのは、訪問介護に取り組むNPO法人「喫茶去(きっちゃこ)」のスタッフ、柏木寿夫さん(73)だ。利用希望者は多く、1人では受け入れには限界があり、パステルにも呼びかけた。喫茶去は、シネマ・クレール丸の内(北区)で上映中のドキュメンタリー映画「Peaceピース」(想田和弘監督)で紹介され、運送中の柏木さんも映画に登場している。

 「もうけが全くないのでやめる人も多い。これでは事業として発展しない」。柏木さんは苦い表情で言う。実費しか受け取れないため、フル稼働で依頼を受けても収益は月5万円ほど。ガソリン代や車の維持費を捻出するのがやっとだ。家族の負担も軽減され、サービス利用者には人気だし、ドライバーも「やりがいがある」と手応えを感じる。双方にとって魅力のある福祉有償運送。サービス定着と発展には、公的な補助など一層の工夫が求められている。

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 ■ことば

 ◇福祉有償運送
 タクシーやバスでの外出が困難な障害者や高齢者を個別で送迎するサービス。講習を受けた有資格者が運転し、タクシーの半分以下を目安に料金設定することなどを条件に、NPOや社会福祉法人が自治体の許可を得てサービスを提供する。以前はボランティアだけだったが、06年の道路運送法改正で制度化され、実費を請求することが可能になった。県内では約60法人が登録し、車いすを固定するなどの機能を備えた福祉車両で運行している。

毎日新聞 2011年7月27日 地方版