ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

難病カルテ:患者たちのいま/14 線維筋痛症 /佐賀

2011年10月03日 02時27分38秒 | 障害者の自立
 ◇子供の成長、活力に 周囲の理解求めたい

 笑顔ではしゃぐ孫そらちゃん(1)を抱き、浦塚善江さん=佐賀市大和町=の顔がほころぶ。その瞬間、腕、足、背中、全身に「カチン」とたたかれたような激痛が走る。「線維筋痛症」が招く痛みと30年以上付き合ってきた。

 高校生だった18歳の頃、肩や首にだるさや痛みを感じた。整形外科や整体院を訪ねたが「異常はない」。湿布やマッサージで和らぐこともあったから、一時的な症状だと思っていた。

 卒業後、「人の助けになりたい」と、病院に勤めながら看護学校へ通った。しかし授業が40、50分たつと、背中の痛みと強い吐き気に襲われる。病院でも、担架を運んだり、力を使う作業をすると痛みが広がった。

 「きっと良くなる」と思ったが、痛みはやまなかった。病院を渡り歩くがレントゲンを撮って「異常なし」。懸命に訴えても、理解してくれなかった。夢だった仕事が十分にできない無力感にも悩み、自殺を図ろうとしたこともあった。

 「患者の命を守る身として、これ以上は危ない」と自覚し、1年半後、離職した。外見からは分からず、周囲からは「なんで辞めると?」「もうちょっと頑張ったらいいやん」などと言われた。悪気がないとは言え、つらかった。

 20歳で結婚し、4人の子供に恵まれた。布団を畳む、片付けをする「普通」の家事も難儀だった。気候にも左右され、雨が降る前になると、激しい頭痛で「寝たきりのように」体が動かなかった。

 痛みと苦しみを紛らわせてくれたのは、子供の成長だった。「お母さん、休んでいいよ」。そんな心遣いに救われた。「この子たちは私が守る」と生きる活力になった。

 原因を知るきっかけは、病気を紹介する新聞記事。今年5月、インターネットで県内唯一の専門医(武雄市)を見つけ、正式に診断された。

 痛みが足にも広がった現在、一時的に借りた車いすを使う。購入補助などの福祉サービスを受けるためにも、障害者手帳を申請したが、医師から「難病として指定されていないし、前例もない」と断られた。紹介された大学病院も「半年様子を見てから」。「何十年も痛みと付き合ってきたのに」と、悲しくなった。

 痛みの範囲は広がり、夜中に痛みで目が覚める。睡眠障害もある。でも今、同じ病気を持つ人の力になりたいと強く思う。「なぜ痛いのか分からず、周りからも理解されず、つらい思いをしている人が、きっといる」。だからこそ「私が声を出すことで、今度は私が誰かの『きっかけ』になりたい」と考えている。

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 ◇線維筋痛症
 全身の関節や筋肉に、強い痛み、こわばりが慢性的に続く病気。直接、死に至る病ではないが、痛みに伴い睡眠障害や抑うつ気分になることもある。原因は不明。03年に厚生労働省の研究班が設置され、治療法などの研究が進められている。全国に約200万人の患者がいると推計されており、30~60歳代の女性が多い。

毎日新聞

性暴力被害 医療機関で同時支援を

2011年10月03日 02時24分00秒 | 障害者の自立
性暴力について考えるシンポジウムが東京都内で開かれ、被害者が相談や治療、司法の支援などを医療機関で同時に受けられるよう整備していく必要があるという指摘が相次ぎました。

このシンポジウムは、性の健康について考える「日本性科学学会」の集会の中で開かれたもので、東京・港区の会場には、医療関係者ら100人余りが集まりました。この中で被害者の治療に当たる医師は、性暴力で呼吸困難の症状や睡眠障害など重い健康被害が引き起こされることや、被害にあっても恥ずかしさなどから6割が相談できず、相談や治療に24時間体制で当たる医療機関も少ないことなどを報告しました。そのうえで、被害者の精神的な負担や二次的な被害を防ぐためにも、複数の機関が連携して相談や治療、司法の面での支援などに当たる、いわゆる「ワンストップ機能」を持った医療機関を、国が全国的に整備していく必要があるという指摘が、出席者から相次ぎました。主催した東京慈恵会医科大学の茅島江子教授は「被害者が全国の医療機関で総合的な支援を受けられるよう、国に体制整備を急いでもらいたい」と話していました。

NHK -

空自築城基地:航空祭の予行演習 曲技飛行など楽しむ /福岡

2011年10月03日 02時20分49秒 | 障害者の自立
 航空自衛隊築城基地(丸茂吉成司令)で1日、基地航空祭の予行演習があった。基地がある築上、みやこ両町と行橋市の約20の幼保育園や障害者施設などから保護者を含め約900人が招待され、ブルーインパルスの曲技飛行などを楽しんだ。

 ブルーインパルスは、所属する宮城県の松島基地が東日本大震災で被災したため芦屋基地(芦屋町)に移動し、8月26日からは築城基地上空でも練習を重ねてきた。この日は6機がスモークでさまざまな図形などを大空に描いた。大きなハートに矢が刺さった線を描いた時には、大きな拍手がわいた。地上に戻ったパイロットたちは、子どもたちからの握手やサイン攻めに笑顔で応じていた。

 航空祭は2日午前8時に開幕。同基地配備のF2やF15戦闘機などによるデモンストレーション飛行や、パトリオットミサイルなどの展示、航空学生によるドリルなどが披露される。昨年は約7万2000人が訪れた。【陣内毅】

〔京築版〕毎日新聞 2011年10月2日 地方版




「白杖を見たら声かけて」 中京で安全デー集会

2011年10月03日 02時16分43秒 | 障害者の自立
 視覚障害者が安心して歩ける社会を目指す「白杖(はくじょう)安全デー」の集会が2日、京都市中京区のBivi二条前広場で開かれた。200人以上が参加し、集会に続いて四条大宮交差点までパレードをした。

 視覚障害者への声かけが、安全につながることを訴えるのが狙い。目の愛護デー(10月10日)にちなんで、毎年この時期に開催している。今年で45回目を迎えた。

 パレードでは、立命館大応援団吹奏楽部を先頭に横断幕やプラカードを掲げて歩いた。「白杖を見たら声をかけて」「道に物を置かないで」などと呼びかけた。

京都新聞

成年後見制度 選挙権 一律喪失は疑問

2011年10月03日 02時14分29秒 | 障害者の自立
 成年後見人を付けると選挙権が失われるのは違憲として、札幌の男性が国を相手に提訴した。

 成年後見は、知的障害や認知症などで判断能力が不十分な人を守るための制度だ。親族や第三者が後見人となり、本人に代わり、財産管理をする。

 後見を受けるからといって、一律に選挙権を喪失させることに疑問の声が多い。憲法は成年の選挙権を保障し、人種や社会的身分などで差別することを禁じているからだ。

 同様の訴訟は道外で3例あるが、判決はまだ出ていない。裁判の行方に注目したいが、国も自ら見直しに踏み切るべきではないか。

 訴状などによると、男性は知的能力に遅れがあったが、政治に興味を持ち国政選挙では必ず投票していた。しかし、記憶力や計算能力に難があったため母親を後見人に選んだ。

 その結果、公職選挙法の規定により男性は選挙権を失った。

 こうした例は2000年の制度発足後、全国で約17万人にも上る。

 国は選挙権を一律に喪失させる理由について、「判断能力を選挙のたびに個別に審査するのは、困難なため」と説明してきた。

 問題は、判断能力の有無で選挙権を喪失させることの是非だ。

 後見制度の狙いは、あくまで財産権の保護にあるはずだ。

 財産管理能力を失ったからといって、政治にかかわる権利を奪うべきではない。

 後見人を必要としている人が選挙権を失わないために、申請を躊躇(ちゅうちょ)させることもあってはならない。

 2月の衆院予算委員会で、片山善博総務相(当時)は「政治参画の機会を奪う結果になることに違和感がある」と答弁。政府内にも問題視する声があることを示した。

 制度見直しに対しては、福祉施設職員が入所者に特定候補の名を書かせるなど投票が悪用された例があるとして、消極意見がある。だが、それを理由とするのは本末転倒だ。

 多くの施設では、選挙管理委員会の職員の前で本人の意思を確認するなどの作業をしている。問題があるのなら、選管職員を増員するなど防止策を徹底すればよい。

 後見を受ける人の選挙権が注目された背景には、障害者100+ 件の権利を守ろうという世界的な動きがある。

 英国やフランスなど欧州では、知的障害者100+ 件らに広く選挙権を認めるようになってきた。

 国内でも、障害者が自立して地域で生きる権利を保障する改正障害者100+ 件基本法が、8月に施行されたばかり。社会的弱者の声を政治に届けるパイプは、むしろ太くするのが筋ではないだろうか。


北海道新聞 -