みんなと一緒に映画が見たい――。
そんな聴覚障害者の願いをかなえる日本語映画用の字幕表示システムが開発された。
映画やDVDの日本語字幕作成でバリアフリー化に取り組むNPO法人「メディア・アクセス・サポートセンター(MASC)」(埼玉県川口市)と精密機器メーカー「オリンパス」(東京都)が共同開発し、今月22日から開かれる「東京国際映画祭」で初公開される。
開発されたのは、眼鏡のように装着すると、スクリーンの前の空間に字幕が浮かび上がって見える小型のヘッドマウントディスプレー(HMD)。字幕情報はMASCのウェブサイト上にあり、HMDを携帯電話端末「iPhone」(アイフォーン)に接続するとiPhoneを通じて送られてくる仕組みだ。
MASCによると、聴覚障害者向け字幕では、セリフの前に言葉を発した人物名を入れたり、足音や車のクラクションなどの効果音を文字で説明したりする必要がある。1作品につき100万円以上かかるなど費用が高いため制作本数は限られ、2010年に新規公開された邦画408本中、聴覚障害者向け字幕がついた映画はわずか51本。上映館が特に地方で少なく、一般客には字幕がわずらわしく見えるため、首都圏でも2日間程度しか上映されない。
「東京都中途失聴・難聴者協会」副理事長の小川光彦さん(49)は「私たちにとって、映画は人や社会とつながる大切なきっかけ。いつでもどこでも大切な人と映画を見に行ける環境を整備してもらえたらありがたい」と期待を寄せる。
(2011年10月17日16時52分 読売新聞)
そんな聴覚障害者の願いをかなえる日本語映画用の字幕表示システムが開発された。
映画やDVDの日本語字幕作成でバリアフリー化に取り組むNPO法人「メディア・アクセス・サポートセンター(MASC)」(埼玉県川口市)と精密機器メーカー「オリンパス」(東京都)が共同開発し、今月22日から開かれる「東京国際映画祭」で初公開される。
開発されたのは、眼鏡のように装着すると、スクリーンの前の空間に字幕が浮かび上がって見える小型のヘッドマウントディスプレー(HMD)。字幕情報はMASCのウェブサイト上にあり、HMDを携帯電話端末「iPhone」(アイフォーン)に接続するとiPhoneを通じて送られてくる仕組みだ。
MASCによると、聴覚障害者向け字幕では、セリフの前に言葉を発した人物名を入れたり、足音や車のクラクションなどの効果音を文字で説明したりする必要がある。1作品につき100万円以上かかるなど費用が高いため制作本数は限られ、2010年に新規公開された邦画408本中、聴覚障害者向け字幕がついた映画はわずか51本。上映館が特に地方で少なく、一般客には字幕がわずらわしく見えるため、首都圏でも2日間程度しか上映されない。
「東京都中途失聴・難聴者協会」副理事長の小川光彦さん(49)は「私たちにとって、映画は人や社会とつながる大切なきっかけ。いつでもどこでも大切な人と映画を見に行ける環境を整備してもらえたらありがたい」と期待を寄せる。
(2011年10月17日16時52分 読売新聞)