社団法人「神奈川人権センター」(横浜市磯子区、江原由美子理事長)は、人権の基礎から東日本大震災、東京電力福島第1原発事故での人権問題までを解説した本格的な人権入門書「21世紀の人権」(江原由美子監修、日本評論社)を刊行した。県内の人権問題も歴史的経緯から説明しており、センターでは「あらゆる場で幅広く活用し座右の書にしてほしい」と話している。
センターは、県内の人権関係の市民団体、労働組合などによって1990年に設立され、調査や相談、研究、教育啓発活動などを行ってきた。「21世紀の人権」は、昨年の設立20周年の記念事業の一つ。執筆者は、県内の研究者、高校教員、医師、人権問題に最前線で取り組んでいる市民団体や労働組合のメンバーら計39人に上った。
14章からなり、第1章「21世紀の人権」では、人権の意味と歴史、国際人権法の発展などを説明。第2章以下は、在日コリアン、外国につながる人々、被差別、障害者、男女平等、ハンセン病、こども、高齢者、アイヌ民族、沖縄の人々、労働、開発を取り上げている。
在日コリアンの章では、県内の指紋押なつ拒否運動の歴史、自治体職員採用での「国籍条項」の撤廃への取り組みなども紹介。被差別の章では、神奈川の問題を中世までさかのぼって説明した上、現状と課題も示した。県内の人権問題を知る上で貴重な書籍となっている。
最後の第14章では「様々な人権活動」と題して東日本大震災も取り上げ、災害では、より弱い社会的立場の人々の被害が大きくなり、不平等や格差を拡大させるとし、人権問題に取り組む重要性を指摘した。
B5判、235ページ、2310円。問い合わせは、センター事務局電話045(773)2250。
◆神奈川人権センター 現在の正会員は、かながわ女のスペース“みずら”、カラバオの会、県民のいのちとくらしを守る共同行動委員会、県障害者運動団体連絡会、県教職員組合など26団体13個人。

神奈川人権センターが編集発行した「21世紀の人権」
2011年11月21日 カナロコ(神奈川新聞)
センターは、県内の人権関係の市民団体、労働組合などによって1990年に設立され、調査や相談、研究、教育啓発活動などを行ってきた。「21世紀の人権」は、昨年の設立20周年の記念事業の一つ。執筆者は、県内の研究者、高校教員、医師、人権問題に最前線で取り組んでいる市民団体や労働組合のメンバーら計39人に上った。
14章からなり、第1章「21世紀の人権」では、人権の意味と歴史、国際人権法の発展などを説明。第2章以下は、在日コリアン、外国につながる人々、被差別、障害者、男女平等、ハンセン病、こども、高齢者、アイヌ民族、沖縄の人々、労働、開発を取り上げている。
在日コリアンの章では、県内の指紋押なつ拒否運動の歴史、自治体職員採用での「国籍条項」の撤廃への取り組みなども紹介。被差別の章では、神奈川の問題を中世までさかのぼって説明した上、現状と課題も示した。県内の人権問題を知る上で貴重な書籍となっている。
最後の第14章では「様々な人権活動」と題して東日本大震災も取り上げ、災害では、より弱い社会的立場の人々の被害が大きくなり、不平等や格差を拡大させるとし、人権問題に取り組む重要性を指摘した。
B5判、235ページ、2310円。問い合わせは、センター事務局電話045(773)2250。
◆神奈川人権センター 現在の正会員は、かながわ女のスペース“みずら”、カラバオの会、県民のいのちとくらしを守る共同行動委員会、県障害者運動団体連絡会、県教職員組合など26団体13個人。

神奈川人権センターが編集発行した「21世紀の人権」
2011年11月21日 カナロコ(神奈川新聞)