海南 津波学習 想定経路もとに
南海地震などの発生に備え、和歌山県海南市は27日、黒江、船尾地区を対象に、津波からの避難訓練を行った。
住民ら約2000人は、逃げる力を身に着けようと、地元の市立黒江小学校の児童らが防災学習の一環でまとめた、災害時に想定される避難経路の状況などをもとに、実践的な訓練に取り組んだ。
訓練には、市や消防、警察関係者らとともに同小の6年生47人が誘導役などとして参加。潮岬沖を震源とする地震で、同市では最大震度6弱を観測し、2分後に気象庁から大津波警報が発表されたとの想定でスタートした。
同小の児童がまとめた、災害時の避難経路や避難場所に起きる障害などを基に進行。約500人を収容できる鉄筋3階建ての黒江防災コミュニティセンターは調理室から出火、避難困難になったとして、住民らは倒木や倒壊家屋などを避けて細い路地を進み、招魂山や浄国寺など高台9か所へ逃げた。
右手、右足を骨折した負傷者役として参加、自宅から招魂山へ逃げて来た近くの主婦和田栄子さんは「地震や津波の時、本当に負傷してしまったら、ここまでたどり着けるかどうか不安」と話した。黒江防災コミュニティセンターで、住民の誘導を行った同小6年の町田莉子さん(12)は「大きな声で避難をお願いしたら多くの人が逃げてくれた。これからも万が一に備え、防災について学んでいきたい」と意欲を見せた。
同市の奈良岡鉄也危機管理室長は「いざという時、すみやかに、より高台へ逃げられるよう、今後、山間部の階段の段差を整えたり、手すりを増やすなどしていきたい」と話した。

住民らに避難ルートの説明などをする黒江小の児童ら(右)(和歌山県海南市で)
(2011年11月28日 読売新聞)
南海地震などの発生に備え、和歌山県海南市は27日、黒江、船尾地区を対象に、津波からの避難訓練を行った。
住民ら約2000人は、逃げる力を身に着けようと、地元の市立黒江小学校の児童らが防災学習の一環でまとめた、災害時に想定される避難経路の状況などをもとに、実践的な訓練に取り組んだ。
訓練には、市や消防、警察関係者らとともに同小の6年生47人が誘導役などとして参加。潮岬沖を震源とする地震で、同市では最大震度6弱を観測し、2分後に気象庁から大津波警報が発表されたとの想定でスタートした。
同小の児童がまとめた、災害時の避難経路や避難場所に起きる障害などを基に進行。約500人を収容できる鉄筋3階建ての黒江防災コミュニティセンターは調理室から出火、避難困難になったとして、住民らは倒木や倒壊家屋などを避けて細い路地を進み、招魂山や浄国寺など高台9か所へ逃げた。
右手、右足を骨折した負傷者役として参加、自宅から招魂山へ逃げて来た近くの主婦和田栄子さんは「地震や津波の時、本当に負傷してしまったら、ここまでたどり着けるかどうか不安」と話した。黒江防災コミュニティセンターで、住民の誘導を行った同小6年の町田莉子さん(12)は「大きな声で避難をお願いしたら多くの人が逃げてくれた。これからも万が一に備え、防災について学んでいきたい」と意欲を見せた。
同市の奈良岡鉄也危機管理室長は「いざという時、すみやかに、より高台へ逃げられるよう、今後、山間部の階段の段差を整えたり、手すりを増やすなどしていきたい」と話した。

住民らに避難ルートの説明などをする黒江小の児童ら(右)(和歌山県海南市で)
(2011年11月28日 読売新聞)