ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者が広響と”コラボ”コンサート(広島県)

2013年01月07日 01時22分27秒 | 障害者の自立
障害のある人たちにもっと音楽に触れてもらおうと、障害者と広島交響楽団が共演するコンサートが行われた。障害者ら150人が去年の秋から練習してきた5曲を広響と熱演。会場には聴覚障害者も楽しめるよう振動による音の体感装置も設置された。

[ 1/6 19:25 広島テレビ]

障害者の就労後押し 日本ダイバーシティ推進協会代表 久保博揮さん(37)

2013年01月07日 01時15分06秒 | 障害者の自立

 「みんなで円陣をつくって」


 全盲の久保博揮さん=名古屋市昭和区=が呼び掛けると、アイマスク姿の男女七人は「ここにいます」と言う互いの声を頼りに、手をつないだ。


 昨年末、昭和区のカフェで開かれたイベント。目が見えない体験を通じ、知らない者同士がコミュニケーションを図るのが目的だ。男性会社員(38)は「初対面の人と話す方ではないが、目が見えないと素直に話しかけられる。手をつなぐのも抵抗がない」と話す。久保さんは「見えないからこそのメリットがある。障害と考えず、前向きに価値としてとらえたい」と言う。



 久保さんは中学三年の時、同級生から何度も「気持ち悪い」などといじめられた。「ベーチェット病の症状があって顔色が悪く、人と違った」と振り返る。他人の視線が怖くなって自室に引きこもり、高校は一年で中退。十九歳の時、ベーチェット病に伴う眼病で入院中、症状が進行して失明した。


 その入院中、阪神大震災が起き、いじめからかばってくれた友人が亡くなった。「身近な人が死に、自分は死ぬことはできないと分かった。生きているなら、自分の存在価値をつくりたい」。盲学校、京都外国語大に進み、英語教師を目指して米国へ留学した。


 その米国で衝撃を受けた。道路で誘導してくれた男性に何度も礼を述べると、「君は目が見えないことを申し訳ないと思っているだろうが、そんなことはない。君は君にしかできないことをやればいい」と言われた。「今まで社会から“してもらう”立場だった。全盲なのにすごい、と言われることで普通になりたかったけど、自分で自分を差別していたんだと気付いた」


 帰国後は進路を見失い、大学卒業後はニートに。生活は昼夜逆転し、ネットラジオで自分の演奏を流したり、友人とライブをしたり。二年後、結婚を機に通信会社の特例子会社に就職。三十一歳だった。


 仕事は障害者、高齢者向けのウェブポータルサイトの運営で、リーダーになった。同僚は身体、精神、知的などの障害者ばかり。調子が悪い人が多かったため、二人担当制とし、一人が休んでも仕事が止まらないようにしたり、会話を増やしたりするなど、職場を改善した。「僕は資料が見えないので、『あれ』『これ』では通じない。あいまいな言葉は質問して確認することで、誤解を防ぐことができた」。多様な障害がある同僚をまとめた経験を、社外でも生かそうと思うようになった。


 約一年前、障害者などの就労支援のため、日本ダイバーシティ推進協会を設立し、代表となる。ダイバーシティとは人材の多様性の意味。「障がいを違いに、違いを価値に」が目標だ。「障害者も健常者も、互いの違いを認め合い、分からないときは聞く」ことを伝えようと、一般や企業向けにイベントや研修会などを開く。今までのように支援される一方ではなく、障害者も健常者を支援する側に回ることを目指している。


 久保さんが作詞作曲した歌が二〇一〇年、障害がある人のコンクール「わたぼうし音楽祭」で大賞を受賞。小学校やNPOのイベントで歌う。題は「半分ごっこ」。


 ♪誰もが完璧には生きられない 半分ずつ分け合って支えあう あなたがくれたあたたかさのように わたしも誰かに優しくなれたら


 歌詞には、失明してから背中を押してくれた、周囲の人への感謝が込められている。

◆雇用率引き上げ 効果は


 働く意欲がある障害者の増加に伴い、四月から障害者の法定雇用率が十五年ぶりに引き上げられる。民間企業は全従業員の1・8%から2・0%に。ただ、実際に企業で働く障害者の割合は二〇一二年で1・69%。


 久保さんは「雇用率のための雇用なら、人員削減で切られてしまうのでは。個人の特性や価値が生かされていれば、外部環境の影響は受けにくい。制度に依存せず、障害者が働ける社会を」と望む。


 少子高齢化が進む日本では、障害者に限らず、女性や高齢者、外国人などの活躍も欠かせない。復興庁上席政策調査官で、ダイバーシティ研究所(大阪)代表理事の田村太郎さん(41)は「昼間に起きた東日本大震災では、消防団で思い描くような力のある男性が、地域から離れていた」と指摘。「今後は高齢者でも運べる援助物資とか、発想を変えないと地域がだめになる。弱みを持つ当事者が一番、かゆいところに手が届く考え方をする。一緒にやることで、みんなが暮らしやすく働きやすい方向へ進む」と話している。


イベントで「半分ごっこ」を弾き語りする久保博揮さん=名古屋市千種区で

東京新聞-2013年1月6日

障害者の情報通信技術、普及に壁 高価な機器類、活用の程度に格差も

2013年01月07日 01時09分31秒 | 障害者の自立
 障害者の社会参加に欠かせない情報通信技術(ICT)。インターネットの文字情報を音声化するソフトや、点字化する機器などが次々と登場している。ただ、ソフトや機器は高価で、取り扱いの難しさなどが普及の壁となっている。使いこなせる人と、そうでない人とに二極化する問題も生じており、障害者は支援強化を求めている。

 ■自立への光

 「インターネットエクスプローラーを開きます」。視覚障害者がキーボードをたたくと、滑らかな機械音声がスピーカーから流れる。

 福井県福井市のアオッサで昨年11月に開かれた障害者向けICT講座。講師を務めた後天性全盲の金生(かねいけ)敏郎さん(43)=敦賀市=がパソコン用音声ガイドソフトの使い方を紹介した。他の障害者用のソフトを兼用すれば、検索エンジンでの調べ物、文書などの作成もこなせる。

 視覚と聴覚に障害がある人なら「点字ディスプレー」が有効だ。パソコンに接続すると文字情報がディスプレーのパネルに点字として突起、“読む”ことができる。カセットテープやCDを再生していた読書は、大容量記憶媒体のSDカードを差し込む手のひらサイズのデジタル録音図書(デイジー)に置き換わった。障害者を支えるICT機器はこの10年で一気に発達したという。

 「パソコンは健常者のものとあきらめていた。ICTがあるとないとじゃ雲泥の差だ」。講座に参加した全盲の源喜代志さん(57)=坂井市=は言う。全盲の清水一己さん(43)=福井市=は「自立を支える希望の光」と表現した。

 視覚障害者だけでなく、自閉症者もICTの恩恵を受けている。意思疎通などのため大量のイラストカードを持ち運ぶこともあったが、「iPad(アイパッド)」のような小型のタブレット型端末に代えれば荷物は少なくて済むという。

 ■平等な機会を

 ただ、機器をフル活用している人がいる一方で、情報化社会について行けない障害者も少なくない。金生さんは「使いこなせているのはごく一部。活用できずに、家にこもりがちな人も多い」と感じている。

 講座を企画した福井県立大看護福祉学部の瓦井昇教授は「ICTの重要性はあまり知られていない」と指摘、「情報を提供する機会が少ないために障害者間で格差が生じている。行政や社協は考えを見直し、平等な機会をつくらなければならない」とする。

 瓦井教授が代表理事を務める福井市北四ツ居2丁目の「ブロンマ福井」など、草の根でICT普及を進めようとする民間団体もあるが、行政機関も含めて、同様の問題意識を持った支援団体はわずかしかないという。

 ■自治体で補助に差

 ICT機器は大量生産されていない商品が多く、値段が高額なのも普及を妨げる要因。また、各自治体は購入を補助しているものの市町によって対象範囲に差があり、当事者を困惑させている。例えば、音声で通知する体温計、体重計は福井市の場合「盲人のみの世帯及びこれに準ずる世帯」と制限を設けるが、敦賀市は世帯に健常者がいても支給している。

 金生さんは「希望すれば誰もがICT機器を活用できる環境をつくってほしい。パソコンなどが健常者の暮らしを変えたように、障害者の暮らしも豊かにすることを分かってほしい」と訴えている。

福井新聞-(2013年1月6日午前11時10分)