岡崎の障害者就労支援事業所「アイシール」(岡崎市森越町、TEL 0564-64-3174 )がネパール産コーヒーのフェアトレード販売を始めた。このほど大手商社「三井食品」の取り扱いも決まり販路拡大に意欲を見せる。
【画像】アイシールでは障害を持った人たちが一般企業などでの就職を目指し、軽作業以外にパソコンの習得に励む
日本人が経営する農園「サンティ・サンティ(ネパール語で「より幸せな」の意味)」が栽培する化学肥料を使わない無農薬のオーガニックコーヒーで、アラビカ種「カツーラ」という品種の豆。商品名は「ファーマーズ・パッション」。浅いりと深いり、豆と粉が選べる。価格は170グラム入り1,050円。
アイシールは昨年11月1日に設立。障害者雇用に関心を持っていた窪田康人(やすと)さんが神谷健仁(けんと)さんを誘って起業した。「運送会社の所長と部下の関係だった」と話す窪田さんが社長になり、神谷さんはイノベーションサービス岡崎事業所長に就く。社員数は社長・パートを含め4人だが、体や精神に障害を持つ人たち20人ほどが働いている。
同社は岡崎市指定 就労継続支援A型事業所の認可を取得。A型のほかにB型や移行支援などの就労継続支援事業所があるが、A型は愛知県の最低賃金に基づく時給を障害者の勤務に応じて支払う。「当社の場合、障害者に袋詰めなどの単純作業の仕事もしてもらっているが、目指したいのはパソコンなどのスキルを身につけてもらい、一般企業で健常者と変わらない仕事ができる人材になるよう実務を通じて覚えてもらうようにしている」と神谷さん。ネパールとのメールのやり取りや印刷物、ホームページなどを作ることも障害者の仕事として与えている。
コーヒー豆を扱うことになったきっかけは、窪田社長がネパールの北西部シェンジャ郡カレンダーラで8年前からコーヒーの栽培を始めた池島英総(ひでふさ)さんと知り合いだったことから。バックパックでネパールを旅したときにコーヒー好きの池島さんが「ネパールにはコーヒーを飲める店がなくて困った」ことから、一念発起して農園「サンティ・サンティ」を始めた。池島さんが納得できる豆の収穫までに5年ほど要したという。
農園を経営することで池島さんはネパールに新たな雇用を創出している。神谷さんは「ネパールはアジアで1、2を争う貧困国。池島さんのオーガニックコーヒーを栽培する熱意と、ネパールの人々を貧困から救いたいという思いに共感した。ネパールの服や雑貨の販売などもしていくが、当面は池島さんのコーヒー豆販売を当社の主力事業として集中していく」と話す。窪田さんは「年内に安城市でカフェを開店することも計画中」とも。
コーヒーは現在、同社通販サイトで販売するほか、シビコ(康生町西)でも扱う。
ネパールで栽培・収穫したコーヒー豆を田原市で焙煎する
秋田経済新聞-(2013年01月30日)
【画像】アイシールでは障害を持った人たちが一般企業などでの就職を目指し、軽作業以外にパソコンの習得に励む
日本人が経営する農園「サンティ・サンティ(ネパール語で「より幸せな」の意味)」が栽培する化学肥料を使わない無農薬のオーガニックコーヒーで、アラビカ種「カツーラ」という品種の豆。商品名は「ファーマーズ・パッション」。浅いりと深いり、豆と粉が選べる。価格は170グラム入り1,050円。
アイシールは昨年11月1日に設立。障害者雇用に関心を持っていた窪田康人(やすと)さんが神谷健仁(けんと)さんを誘って起業した。「運送会社の所長と部下の関係だった」と話す窪田さんが社長になり、神谷さんはイノベーションサービス岡崎事業所長に就く。社員数は社長・パートを含め4人だが、体や精神に障害を持つ人たち20人ほどが働いている。
同社は岡崎市指定 就労継続支援A型事業所の認可を取得。A型のほかにB型や移行支援などの就労継続支援事業所があるが、A型は愛知県の最低賃金に基づく時給を障害者の勤務に応じて支払う。「当社の場合、障害者に袋詰めなどの単純作業の仕事もしてもらっているが、目指したいのはパソコンなどのスキルを身につけてもらい、一般企業で健常者と変わらない仕事ができる人材になるよう実務を通じて覚えてもらうようにしている」と神谷さん。ネパールとのメールのやり取りや印刷物、ホームページなどを作ることも障害者の仕事として与えている。
コーヒー豆を扱うことになったきっかけは、窪田社長がネパールの北西部シェンジャ郡カレンダーラで8年前からコーヒーの栽培を始めた池島英総(ひでふさ)さんと知り合いだったことから。バックパックでネパールを旅したときにコーヒー好きの池島さんが「ネパールにはコーヒーを飲める店がなくて困った」ことから、一念発起して農園「サンティ・サンティ」を始めた。池島さんが納得できる豆の収穫までに5年ほど要したという。
農園を経営することで池島さんはネパールに新たな雇用を創出している。神谷さんは「ネパールはアジアで1、2を争う貧困国。池島さんのオーガニックコーヒーを栽培する熱意と、ネパールの人々を貧困から救いたいという思いに共感した。ネパールの服や雑貨の販売などもしていくが、当面は池島さんのコーヒー豆販売を当社の主力事業として集中していく」と話す。窪田さんは「年内に安城市でカフェを開店することも計画中」とも。
コーヒーは現在、同社通販サイトで販売するほか、シビコ(康生町西)でも扱う。
ネパールで栽培・収穫したコーヒー豆を田原市で焙煎する
秋田経済新聞-(2013年01月30日)