【京都新聞】<社説>
■刑より地域福祉の道を
知的障害のため社会に居場所を見つけられず、万引など軽い犯罪を繰り返す「累犯障害者」と呼ばれる人たちがいる。はっきり罪の意識を持てないまま、障害の特性に合わない刑務所の作業を強いても、社会復帰につながりにくい。
出所後も、お金の扱いや住む場所などの困難にぶつかってしまう。また犯罪に手を染め、刑務所で老いを迎える受刑者も多いという。
悪循環を断つには、司法と福祉の連携が欠かせない。この問題を長く置き去りにしてきたことを法曹関係者は反省し、社会全体で考えねばならない。
大津地検が、万引で窃盗罪に問われた男性被告に、保護観察付き執行猶予5年相当との論告求刑を行った。男は過去の事件で執行猶予中で、通常ならば実刑に相当するだろう。地検は刑務所よりも、地域福祉による支援の方が望ましいと判断したといえる。
大津地裁は懲役1年、保護監察付き執行猶予4年を言い渡した。
検察庁は滋賀県や長崎県で、福祉関係者や精神科医らが、被告への福祉支援の道を探って検察官や弁護士に助言する「障がい者審査委員会」制度を試験的に先行実施している。今回が大津地検では初めてで、モデルケースになる。………(2013年9月14日)<記事全文はこちらから>
2013/09/14 11:33
■刑より地域福祉の道を
知的障害のため社会に居場所を見つけられず、万引など軽い犯罪を繰り返す「累犯障害者」と呼ばれる人たちがいる。はっきり罪の意識を持てないまま、障害の特性に合わない刑務所の作業を強いても、社会復帰につながりにくい。
出所後も、お金の扱いや住む場所などの困難にぶつかってしまう。また犯罪に手を染め、刑務所で老いを迎える受刑者も多いという。
悪循環を断つには、司法と福祉の連携が欠かせない。この問題を長く置き去りにしてきたことを法曹関係者は反省し、社会全体で考えねばならない。
大津地検が、万引で窃盗罪に問われた男性被告に、保護観察付き執行猶予5年相当との論告求刑を行った。男は過去の事件で執行猶予中で、通常ならば実刑に相当するだろう。地検は刑務所よりも、地域福祉による支援の方が望ましいと判断したといえる。
大津地裁は懲役1年、保護監察付き執行猶予4年を言い渡した。
検察庁は滋賀県や長崎県で、福祉関係者や精神科医らが、被告への福祉支援の道を探って検察官や弁護士に助言する「障がい者審査委員会」制度を試験的に先行実施している。今回が大津地検では初めてで、モデルケースになる。………(2013年9月14日)<記事全文はこちらから>
2013/09/14 11:33