ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

65歳からの負担増も 障害者の介護サービス

2013年09月27日 01時52分10秒 | 障害者の自立
 障害者の受ける介護サービスは65歳(一部の人は40歳)を境に原則、障害者総合支援法に基づくサービスから、介護保険のサービスに切り替わる。障害者総合支援法は、原則、65歳以上の障害者に介護保険の適用を優先すると定めているからだ。これに異議を唱える人たちがいる。

 愛知県一宮市の舟橋一男さん(65)は六十五歳を迎えた一月、障害者向けのサービスを利用できなくなった。
 舟橋さんは脳性まひと、その二次障害のため、自力で立ち上がるのも困難。身体障害者手帳は一級で、支援の必要度を表す区分は6段階中5と重い。主に妻の介護を受け、月に二回の通院時だけ移動支援のサービスを使ってきた。

 通院を助けるサービスは、障害者向け、介護保険どちらにもある。舟橋さんにも誕生日前に市から案内があり、要介護認定を受けた。手続き後、舟橋さんは負担が重くなると知ったという。

 障害者サービスの自己負担額は、利用者の世帯所得で決まる。舟橋さんの負担はゼロだったが、介護保険は原則一割負担。「今は妻が元気だからいいが、将来はより多くのサービスが必要になる。不安だ」という。

 負担の増加は一割負担にとどまらない。制度の違いで、公的なサービスを受けられる時間が減り、カバーされない時間は、一時間二千円の自費介護を受けることに。通院は平均二時間、月二回で、一時間半は自費介護になる。一カ月七千円ほどの負担増という。

 「十分な説明もなく手続きをさせられた。処分は不当」と舟橋さんは主張。市は「法律に基づき対応した。十分説明したと認識している」と平行線だ。舟橋さんは障害者サービスの支給を打ち切る決定の取り消しを求め、審査請求しているが、結論は出ていない。

 岡山市の浅田達雄さん(65)は十九日、六十五歳を理由に同市が障害者サービスを打ち切ったのは憲法の平等原則に反するとして、それ以前と同じように障害者サービスを支給することなどを求める訴えを岡山地裁に起こした。

 浅田さんは一人暮らし。脳性まひで腕と足に重い障害があり、入浴や移動で月約二百五十時間の重度訪問介護を無料で受けてきた。

 同市は、六十五歳になったら有料の介護保険サービスを最大限使うよう浅田さんに勧め、不足分を無料の障害者向けサービスで補うとした。浅田さんは、介護サービス費として月一万五千円の自己負担が生じるため「生活が破綻しかねない」と手続きを見送っていた。

 誕生日を迎えた二月、市はサービスを全面的に停止。浅田さんは、支援者のカンパでヘルパーを雇うなどして約二カ月をしのいだが、支援は十分でなく尿路感染症で入院するなど健康も害した。このまま続けるのは無理と判断し、三月に介護保険の手続きをし、介護保険と障害者のサービスを使っている。

 十九日の会見で浅田さんは「ここで頑張らないと、障害者自立支援法訴訟で低所得者の負担がなくなったことが無駄になる。六十五歳で従来のサービスが使えないのは年齢による差別」と訴えた。

 総合支援法の前身、障害者自立支援法をめぐっては、原則一割負担などが憲法の定める生存権を侵すとして二〇〇八年から全国で訴訟が起きた。一〇年、負担の見直しや新法制定などで国と和解。同じようなサービスでも介護保険とは負担が大きく異なる矛盾が生じている。合意文書作成に際し、原告側は介護保険優先原則の廃止を提案したが、総合支援法には反映されていない。


障害者サービスを打ち切る愛知県一宮市の決定の取り消しを求め、審査請求をしている舟橋一男さん(左)と妻の瑞枝さん=同市の自宅で

中日新聞-2013年9月26日

発達障害児ら 画面タッチで意思伝える…島根でアプリ

2013年09月27日 01時48分21秒 | 障害者の自立
 発達障害などを持つ子どもらが、タブレット端末に表示される絵や文字を選ぶことで、教師や保護者など日頃の生活を支援してくれる周囲の人たちと円滑に意思疎通を図ることができるアプリを、島根大卒業生の稲村駿さん(23)と同大学の廣冨哲也准教授(37)(コンピューター理工学)が共同開発し、25日発表した。

 画面上の「いつ」「どこ」「だれ」「どのように」「なにをどうする」の項目ごとに、施設や人物、食べ物などの絵や写真を最大12個表示でき、子どもらが選ぶことで、意思疎通をスムーズにする。

 例えば、子どもが喉が渇けば、「だれ」は「私」、「なにをどうする」は「お茶を飲む」の絵と文字を選んで意思を伝える。

 これまで、教師らが自分で絵や文字を紙に書いてやり取りをするなど、支援する側の負担が大きかった。

 自身も発達障害を持つ稲村さんは「障害者らが視覚的に会話の内容を理解できる手がかりにしてほしい」と、普及に期待する。

 アプリは既に県内の特別支援学校で使われており、希望者に無料で提供している。問い合わせは廣冨准教授(hirotomi@cis.shimane-u.ac.jp)。


開発したアプリが表示された端末を手にする稲村さん

(2013年9月26日 読売新聞)

障害者の会話支援アプリ開発

2013年09月27日 01時43分07秒 | 障害者の自立
島根大総合理工学部を今春卒業した稲村駿さん(23)=松江市=が障害者の会話支援アプリ(応用ソフト)「STalk(エストーク)2」を開発し、日本リハビリテーション工学協会主催の福祉機器コンテスト・機器開発部門で最優秀賞を受賞した。自身も広汎性発達障害の診断を受けており、当事者の目線で生まれた使いやすさが評価された。

 スマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末向けアプリで、特別支援学校の教員など主に支援者の利用を想定する。発達障害や知的障害などで、言葉だけでは会話を理解しにくい人のために「いつ、どこ、だれ」など文章構造に沿って画面にイラストや写真を表示し、理解を助ける。

 従来は家族や支援者がイラストカードを作っていたが、作成や持ち歩きの負担が重く、語数も限られていた。STalk2は内蔵イラストに加え写真を自由に追加できる。イラスト理解が苦手な人も使える▽語数を限定せず会話できる▽支援者の負担が減る―などの点が評価され20日、東京で受賞式があった。

 稲村さんが昨年度、卒業研究で開発。試用した学校でも教員との意思疎通が改善し、子どもにも好影響がみられるという。25日に島根大であった受賞会見で、稲村さんは「これまで支援してくれた人への恩返しになればうれしい」と喜んだ。

 現在は共同開発者の同大大学院の広冨哲也准教授(37)が、県立広島大(三原市)と協力し失語症患者への応用も進めている。

 STalk2は米グーグル社の基本ソフト(OS)アンドロイド用アプリ。研究協力を前提に無料で使える。広冨准教授=電話0852(32)6480。


【写真説明】イラストや写真で会話の理解を助ける「STalk2」

中国新聞-'13/9/26

障害者の感性を発信 岩見沢「あかるいどう」 アトリエとカフェ、1日に開館

2013年09月27日 01時40分10秒 | 障害者の自立
 【岩見沢】市内で障害者の就労支援などを行う社会福祉法人「空知の風」が10月1日、アトリエ「あかるいどう」を6西9にオープンする。障害者らの芸術作品を展示するほか、併設したカフェで利用者が接客に当たる。「地域の人のいこいの場を目指したい」と意気込んでいる。

 施設は2階建てで、アトリエは1階の約65平方メートル。「障害者の優れた感性や心の内に触れてもらうきっかけになれば」と開設を思い立った。展示は基本的に職員が考えた企画展で、年数回、作品を入れ替える予定という。

 11月20日までのオープニング展は、「心の中を表現する作品達」と題し、市内の障害者支援施設の利用者らが制作した約50点を展示。重度の障害で、口にペンをくわえて描いたペン画や、市内の小学校の特別支援学級の児童らによるコラージュなどを並べる。

 カフェスペースでは、コーヒーやジュースのほか、手作りクッキーなども販売する。

 サービス管理責任者の渡辺智英さん(37)は「施設の枠を超えて障害者の作品を紹介していきたい。岩見沢の情報発信の拠点になれば」と力を込める。入場無料。日曜、祝日休館。午前10時~午後5時。問い合わせは同アトリエ(電)0126・38・4145へ。

北海道新聞-(09/26 16:00)

障害者就労施設のパン、給食に 小山の5小学校

2013年09月27日 01時33分41秒 | 障害者の自立
【小山】知的障害者の就労を支援する多機能型事業所「くわの実」(犬塚)と「第2くわの実」(西黒田)の利用者らが作ったパン計約千個が25日までに、間々田東、大谷南小など市内五つの小学校の給食として納入された。

 4月に施行された「障害者優先調達推進法」と同法に基づき市が7月に定めた「市障がい者優先調達推進方針」が後押しした形だ。施設側は「給食用のパンとして納入できたのは大きな前進だ」と話している。

 市内外から障害者約75人が通う両施設では、パンや焼き菓子の製造販売などを通して利用者の経済的自立と就労を支援している。

 両施設管理者の星野玲子さん(76)は、2002年の「くわの実」の開所当時から市内38小中学校のほとんどに足を運び教員にパンを販売、5~6年前からは学校給食共同調理場への納入を要望してきた。その結果、数年前、梁、福良、延島小の3校へのパン納入に結びついたことがある。

 本年度、障害者の就労施設から優先的に物品や作業を調達することを求める優先調達推進法の趣旨が市教委から各校に伝えられ、取り組みが本格化した。

 「くわの実」「第2くわの実」には、中学校2校から給食用のパン、小中学校10校から学校祭などで使う記念品の注文も入っている。

 

下野新聞-9月26日 朝刊