第13回全国障害者スポーツ大会は14日、東京都調布市の味の素スタジアムで閉会式を行い、閉幕した。東京都の猪瀬直樹知事は2020年東京オリンピック・パラリンピックを見据え、第68回国民体育大会と同大会を「スポーツ祭東京2013」と位置づけたが、健常者に比べ障害者スポーツは客足が鈍く、施設整備も満足のいくものではないのが現状だ。7年後に向け、名実ともに「ひとつ」となれるのか-。
大会最終日の14日、渋谷区の東京体育館で決勝戦が行われた車椅子バスケットボール。パラリンピック競技の一つで、障害者スポーツの中で人気が高い。
初めて観戦した文京区の主婦、笹島朝子さん(73)は「テレビで見るのとは全然違う。一度見てみないと迫力は分からない」と感激。選手の家族ら関係者からは大きな声援が上がったが、空席も目立ち、競技関係者は「普段のリーグ戦となれば、観客は今日の3分の1くらい」と漏らす。
笹島さんは「もっとアピールして、みんなが見に来るきっかけを与えないと」と訴えた。
障害者スポーツの練習場や競技場などの施設充実も課題の一つだ。今大会で使われた競技場などはパラリンピックでは使われないが、練習場所として既存の施設が利用される可能性が大きい。その場合は障害者が使いやすいよう改修などをする必要があるという。
東京選手団の中野英則団長(70)は「例えば障害者用のトイレが施設に1つあったとしても、大会で障害者が集まったときは足りなくなる」と指摘する。
また、練習場所については、個人競技となれば代表クラスでも日常的に継続して確保するのは難しい。施設によっては補助なしの1人での利用や「床に傷がつく」と車いす競技の利用を断るところもあるという。
日本パラリンピック委員会の中森邦男事務局長(59)は「来年4月から(選手強化事業が)文部科学省に一元化された後、そうした点は改善されていくと思う」と期待する。
中野団長は「障害者スポーツは理解されている。あとはどれだけ浸透できるかが大事」と話している。
MSN産経ニュース-2013.10.15 20:12
大会最終日の14日、渋谷区の東京体育館で決勝戦が行われた車椅子バスケットボール。パラリンピック競技の一つで、障害者スポーツの中で人気が高い。
初めて観戦した文京区の主婦、笹島朝子さん(73)は「テレビで見るのとは全然違う。一度見てみないと迫力は分からない」と感激。選手の家族ら関係者からは大きな声援が上がったが、空席も目立ち、競技関係者は「普段のリーグ戦となれば、観客は今日の3分の1くらい」と漏らす。
笹島さんは「もっとアピールして、みんなが見に来るきっかけを与えないと」と訴えた。
障害者スポーツの練習場や競技場などの施設充実も課題の一つだ。今大会で使われた競技場などはパラリンピックでは使われないが、練習場所として既存の施設が利用される可能性が大きい。その場合は障害者が使いやすいよう改修などをする必要があるという。
東京選手団の中野英則団長(70)は「例えば障害者用のトイレが施設に1つあったとしても、大会で障害者が集まったときは足りなくなる」と指摘する。
また、練習場所については、個人競技となれば代表クラスでも日常的に継続して確保するのは難しい。施設によっては補助なしの1人での利用や「床に傷がつく」と車いす競技の利用を断るところもあるという。
日本パラリンピック委員会の中森邦男事務局長(59)は「来年4月から(選手強化事業が)文部科学省に一元化された後、そうした点は改善されていくと思う」と期待する。
中野団長は「障害者スポーツは理解されている。あとはどれだけ浸透できるかが大事」と話している。
MSN産経ニュース-2013.10.15 20:12