◆長崎要約筆記サークルなごみ会長 相良満枝さん(長崎市)
会話や講演の内容を文字で書き起こし、同時通訳のように伝える要約筆記。「なごみ」(45人)は長崎市の委託を受けて要約筆記者の養成のほか、市役所や病院などで聴覚障害者の会話補助をしている。11月には長崎がんばらんば大会(第14回全国障害者スポーツ大会)が控えており、「少しでも出場者の力になりたい」と準備に余念がない。
夫の仕事の都合で神戸市に住んでいた1995年、阪神大震災に遭った。知人を亡くし、崩れ落ちた街を目の当たりにし、「自分だけ幸運にも生き残った。これからは、何か人のためにできることをしたい」と考えるようになった。
そんな時、地元で開かれた講演会で、会場のスクリーンに講演の内容を伝える手書きの文字が映し出された。それが要約筆記だと知り、興味を覚えた。
2000年に古里の長崎に戻ってから、県の要約筆記の養成講座を受講し、技術を学んだ。02年に設立された「なごみ」に加わり、05年には会長に就任。市の養成講座の講師も務め、これまでに100人以上の要約筆記者を育ててきた。
要約筆記は、話す人の言葉を同時進行かつ正確に伝えることが問われる。話し言葉を全て書き起こしていると追いつかない。ある程度話を聞き、予測したうえで、時には文字だけでなく図式や絵などを使うこともある。そのため「話の展開を読み間違えることもある」と苦笑いする。今でも、感覚を鈍らせないよう、日々、訓練を続けている。
11月の長崎がんばらんば大会では、JR長崎駅や競技会場などにサークルのメンバーらが配置される予定で、自身も会場で聴覚障害者の手助けをするつもりだ。「聴覚障害を持つ選手や監督は、何も心配せずに競技に集中してもらいたい」と話している。
要約筆記についての問い合わせは相良さん(095・862・2999)へ。
2014年08月31日 読売新聞
会話や講演の内容を文字で書き起こし、同時通訳のように伝える要約筆記。「なごみ」(45人)は長崎市の委託を受けて要約筆記者の養成のほか、市役所や病院などで聴覚障害者の会話補助をしている。11月には長崎がんばらんば大会(第14回全国障害者スポーツ大会)が控えており、「少しでも出場者の力になりたい」と準備に余念がない。
夫の仕事の都合で神戸市に住んでいた1995年、阪神大震災に遭った。知人を亡くし、崩れ落ちた街を目の当たりにし、「自分だけ幸運にも生き残った。これからは、何か人のためにできることをしたい」と考えるようになった。
そんな時、地元で開かれた講演会で、会場のスクリーンに講演の内容を伝える手書きの文字が映し出された。それが要約筆記だと知り、興味を覚えた。
2000年に古里の長崎に戻ってから、県の要約筆記の養成講座を受講し、技術を学んだ。02年に設立された「なごみ」に加わり、05年には会長に就任。市の養成講座の講師も務め、これまでに100人以上の要約筆記者を育ててきた。
要約筆記は、話す人の言葉を同時進行かつ正確に伝えることが問われる。話し言葉を全て書き起こしていると追いつかない。ある程度話を聞き、予測したうえで、時には文字だけでなく図式や絵などを使うこともある。そのため「話の展開を読み間違えることもある」と苦笑いする。今でも、感覚を鈍らせないよう、日々、訓練を続けている。
11月の長崎がんばらんば大会では、JR長崎駅や競技会場などにサークルのメンバーらが配置される予定で、自身も会場で聴覚障害者の手助けをするつもりだ。「聴覚障害を持つ選手や監督は、何も心配せずに競技に集中してもらいたい」と話している。
要約筆記についての問い合わせは相良さん(095・862・2999)へ。
2014年08月31日 読売新聞