ゴエモンのつぶやき

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発達障害ケア 宮城県、横断的な態勢整備へ

2015年07月03日 23時46分26秒 | 障害者の自立

 自閉症やアスペルガー症候群といった発達障害者への支援態勢を整えるため、宮城県は福祉関係者や市町村などによる検討組織を設立する。地域で早期に障害を発見し、適切に支援できる環境整備を目指す。9月をめどに初会合を開く。

 検討組織は障害福祉サービス事業者や保護者の会、教育、労働、行政機関や学識経験者などで構成する。障害の早期発見と支援に向けた(1)各機関の連携(2)地域での支援態勢づくり(3)県発達障害者支援センター「えくぼ」(仙台市泉区)の機能強化-などを話し合う。
 発達障害は、自閉症や学習障害、注意欠陥多動性障害などの総称。周囲とうまくコミュニケーションをとれないなどの困難を伴う。先天性の脳機能障害が原因とされるが、詳しく分かっていない。多くは幼児期に症状が現れるが、大人になってから医療機関で診断されることもある。
 文部科学省の調査で、全国の通常学級に通う小中学生の6.5%が該当する可能性があった。早くから本人に合った支援を行うことで、発達を促したり社会に適応する力を身に付けたりできるようになる。
 県内の相談窓口は「えくぼ」のほかに、児童相談所や保健所、障害者就業・生活支援センターなど。仙台市も発達相談支援センター「北部アーチル」(泉区)、「南部アーチル」(太白区)を設置している。
 県は現状の課題として各機関のつながりの弱さ、地域ごとの早期発見や支援のための受け皿が不十分なことなどを挙げる。保護者や本人から相談を受ける人材の育成など「えくぼ」の支援機能の強化も求められている。
 県障害福祉課は「発達障害者には幼児期から就学、就労まで切れ目のない支援が必要。関係機関の連携を強めたい」と説明する。

2015年07月03日      河北新報


長崎モデルの明暗(4)

2015年07月03日 01時16分39秒 | 障害者の自立

「社会に出るのが怖い」前科28犯をすくい上げる切れ目ない支援…罪でなく人を見る

 前科28犯と聞けば、どんな凶悪犯を思い浮かべるだろうか。

 更生保護施設「雲仙・虹」(長崎県雲仙市)が平成23年に受け入れた60代の男性。刑務所を出所するたびに食料品などの万引を28回繰り返していた。「社会に出るのが怖い」という動機だったという。

 男性は軽度の知的障害がある「累犯障害者」。軽微な犯罪だからこそ、1回当たりの刑期は短い。「罪ではなく人を見て、対等に向き合おう」。前田康弘施設長(59)は決意した。

 更生保護施設は、法務省の機関である保護観察所から、刑務所を出た元受刑者や、保護観察付き執行猶予判決を受けた元被告の保護を委託されている。原則半年の入所期間中に自立に向けた準備をする。

 雲仙・虹は全国103カ所のうち唯一、社会福祉法人が作った更生保護施設だ。運営するのは「南高愛隣会」。約20人の入所者は、退所後も51事業所の福祉サービスを受けられる利点がある。男性もそうめん工場で職を見つけ、現在は県外の福祉施設で平穏に暮らしている。

矯正教育を担う

 いわば刑罰の領域に足を踏み入れた南高愛隣会の取り組みは、これにとどまらない。19年には、従来の福祉サービスになかった矯正教育を始めた。障害の特性や程度を見極め、一人一人と向き合うことは、福祉が最も得意とするところであり、矯正教育にも応用できると判断したためだ。

 担当するトレーニングセンター「あいりん」の福塚進事業所長(50)は言う。「累犯障害者には、一般の人とは異なる専用のプログラムが必要だ」

 教育内容は、家畜の世話を通じて命の大切さを学ぶなどする基本訓練と、犯罪防止学習や対人関係のスキルを身につける特別訓練。

 何をすれば犯罪になるかを教える自作のテキストには、すべての漢字にルビを振り、視覚で理解できるようイラストを多用した。刑務所を見学させて入りたくないという意識を植え付けたり、償いに代わる奉仕活動をさせたりもする。

 累犯障害者の多くは雲仙・虹に入所した直後からあいりんに通い、別の福祉施設に生活の拠点を移してからも、継続して矯正教育を受けるという。

信頼で誘惑断つ

 「植木のことは君に任せるのが一番安心だね」。福塚事業所長に褒められると、軽度の知的障害がある男性は、はにかんだ。

 男性は長年、植木職人として働いていたが、25年に長崎市内のショッピングモールで缶ビールや食料品を盗んだとして逮捕された。懲役10月、保護観察付き執行猶予3年の有罪判決が確定。それまでもパチンコで借金を重ねては、万引を繰り返していた。

 雲仙・虹で生活した後でグループホームに移り、日中は引き続きあいりんに通っている。地鶏の飼育や犯罪防止学習に加え、敷地内の樹木の手入れを任されたことが、男性の自信になった。あるときは、マツの根を見て「もうすぐ枯れる」といい当てたという。

 南高愛隣会の職員たちは、自立への第一歩は「他者との信頼関係」だと考えている。少なくとも犯罪に手を染めそうになったときに「助けて」と呼んでもらえれば、飛んでいって再犯を防げるかもしれない。

 雲仙・虹の前田施設長は言う。「刑務所に入るために生まれてきた人はいない。罪を忘れず、孤立せずに生きてほしい」

 男性は今夏、同県諫早市の別の施設へ移る。刑罰と福祉のはざまにこぼれ落ちた累犯障害者をすくい上げるのは、「情」の精神ならではの切れ目ない支援なのかもしれない。 

全国で唯一、社会福祉法人が運営する更生保護施設「雲仙・虹」=長崎県雲仙市

2015.7.2    産経ニュース


障害者の女性に強制わいせつ疑い…施設責任者の男逮捕

2015年07月03日 01時12分52秒 | 障害者の自立

 静岡県警沼津署は1日、障害者福祉施設で20代の女性利用者の体を触ったとして強制わいせつの疑いで、施設の運営会社専務原田伸夫容疑者(45)=同県清水町徳倉=を逮捕した。原田容疑者は施設の管理責任者を務めていた。

 逮捕容疑は6月2日から3日にかけ、沼津市内の施設で2度にわたり知的障害のある女性の体を触るなどした疑い。沼津署に情報提供があり、捜査していた。

 施設は、知的障害や精神障害のある利用者が職業訓練する「就労継続支援A型」に指定され、約20人が利用していた。

 沼津署によると「間違いありません」と容疑を認めている。同署は余罪の有無を慎重に調べている。

(共同)   2015.7.1    サンケイスポーツ


障害者野球チーム発足 県内初、勝利目指して始動

2015年07月03日 01時06分21秒 | 障害者の自立

 神奈川県内初の身体障害者野球チーム「横浜ベイマックス」が6月21日、まつかぜ公園(寺前)のグラウンドで初練習を行った。選手とスタッフ含め10人以上が参加し、基本練習に汗を流した。

 障害者野球は、下半身に障害があり走塁が困難な場合には打者代走ができるほか、原則バント・盗塁禁止などのルールがある。また、障害に合わせた補助具の使用も認められている。

 同チームを立ち上げたのは寺前に住む古野真也さん(51)だ。2007年、福岡市で働いてきた時に交通事故に遭い、神経を損傷。左手の握力を失った。そんな時に出会ったのが、障害者野球だった。「みんなそれぞれ苦労している。障害があっても平等だと感じられた」。北九州市のチームに入団し、練習に没頭。全国で優勝経験のある強豪チームで主軸として活躍するまでになった。

 昨年6月、古野さんは金沢区内に引っ越してきた。県内にチームがなかったため、東京のチームでプレーしたことも。一方で「神奈川にチームを作りたい」と友人・知人に声をかけ準備を進めてきた。「神奈川にはこれだけ人がいるんだから、まだまだやりたいという人がいるはず」と話す。監督には谷津町で薬局を営む小田兵馬さんが就任した。

 横浜ベイマックスの選手は現在9人。障害者手帳を持っていないと選手登録ができないため、紹介に紹介を重ね、参加者を集めた。7月には日本身体障害者野球連盟(神戸市)に登録申請し、9月に行われる関東大会に出場する考えだ。

 同チームは毎月2〜4日、土曜・日曜・祝日を利用して横浜市内のグラウンドを拠点に練習していく予定。秋の大会に向け、戦力強化を目指す。

 現在、選手やスタッフを募集している。申し込み・問い合わせは【メール】yokohamabaymax@outlook.comへ。

熱心に始動する古野さん(右)

2015年7月2日     タウンニュース


障害者を支え10周年 「焦らず一歩一歩前に」

2015年07月03日 00時58分29秒 | 障害者の自立

 障害のある人の生活訓練、仲間作り、相談支援など障害者支援を目的とした活動を続ける「特定非営利活動法人でっかいそら」(飯田誠理事長)=本社・瀬谷区瀬谷=が今年6月で10周年を迎えた。6月22日には市内ホテルで記念式典が開かれ、多くの関係者らがお祝いに掛け付けた。

 「でっかいそら」は2005年6月29日、「障害者やその家族の選択肢を広げたい」と職員3人で設立。翌年10月、余暇活動支援事業所おひさまを瀬谷に開所した。開所時の利用登録者は4人。「でも、不思議と不安はなかった」と飯田さんは当時を振り返る。同施設は翌年4月に利用登録者が30人を超え、開所3年目には60人になった。11年に本郷に移転、現在では登録利用者125人、1日約50人の子どもたちが施設を利用している。

 その後も「あきらめない・投げ出さない・くじけない」の基本理念のもと、職員一丸となり、障害者支援のための活動を続けた。放課後等デイサービス事業所や知的障害者グループホーム、生活介護事業所、地域作業所など10年間で20事業、130人の職員を抱える法人となった。

 飯田さんは式典のあいさつで「この10年は土地を耕したようなもの。やっと基礎固めの時期になった」といい、「今後10年は耕した土地に、しっかりとした土台作りをしたい。焦らずゆっくり一歩一歩進んでいきます」と語った。最後に「今後も意思が言える人、言えない人にも、色々なサービスを提供していきたい。いずれは社会福祉法人を目指す」と意気込みを語った。

 法人設立時から共に歩んできた施設長の森山良美さんは「さまざまな方のお力をいただいてここまでやってきました。感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます」と述べた。

 式典で来賓として登壇した社会福祉法人誠幸会の鈴木一誠理事長=写真下=は、かつて飯田さんが高齢者福祉の仕事をしていた時の恩師。「飯田さんの法人が設立10年を迎え嬉しい。3つの信念を持ってやってきた飯田さんの智恵と能力に敬意を表します。今後もバイタリティを発揮し更に大きくなって欲しい」と語った。

 式典では、神奈川日産自動車株式会社から車椅子4台が記念品として贈呈された=写真上。同社福祉車両課の本庄健明さんは「やっと恩返しができて嬉しいです」と話した。

贈られた車椅子の前で(右から)森山さん・飯田理事長・本庄さん

2015年7月2日    タウンニュース