守谷市にアトリエを構える日本画家・北尾君光さんと共に、20年間、絵を描いてきた障害者自立支援施設「ひまわり園」(龍ケ崎高須町)に通う知的障害者の作品展「君光と門人たち展」が取手市新町、アートギャラリー「きらり」で開かれている。
併せて北尾さんが指導する取手市や河内町などの日本画教室で学ぶ愛好者らの作品展も同時開催され、計31人の作品約100点が一堂に展示されている。
同園は1996年4月に開園。北尾さんは開園当初から毎月1回、同園に通い、遊びを通して障害者と一緒に作品を生み出してきた。県芸術祭デザイン部門で優秀賞を獲得したり上野の東京都美術館で毎年開かれるサロン・ド・ボザール展に入選した作品などもある。
同展では、黒、赤、青の3色のマジックで英字新聞を塗りつぶした作品、人の横顔やカタツムリ、チョウ、トンボなどを切り抜いた切り絵、水で薄めたアクリル絵の具で描かれた布絵など、賞を受賞した作品を含め15人のユニークな作品約40点が展示されている。
北尾さんは「ふんわりとした居心地のいい作品ばかりなので、現代の競争社会の中で置き忘れてきた忘れ物を取り戻したような気分を味わっていただければ」と話している。
◆同展は20日まで。開館時間は午前10時~午後5時。入場無料。
ひまわり園に通所する知的障害者の作品を紹介する北尾君光さん=取手市新町のアートギャラリー「きらり」