ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

農業と福祉両立へ障害者32人雇用 埼玉の農業法人、自立支援

2016年01月09日 01時52分01秒 | 障害者の自立

 農業と福祉を両立させる「農福一体」を目指し、埼玉県熊谷市の農業生産法人「埼玉福興」が障害者雇用に取り組んでいる。畑仕事に汗を流すのは、知的障害や発達障害などさまざまなハンディのある32人。野菜に加え、この地域では珍しいオリーブも無農薬で自然栽培しており、有名レストラン出身のパティシエも注目している。

 熊谷市を流れる利根川のほとりに広がる畑。同法人の寮で暮らす10~70代の障害者たちが通い、サラダホウレンソウやハクサイなどを育てて出荷している。

 「農業では力仕事や単純な手仕事など、それぞれの障害に合った作業ができる」と社長の新井利昌さん(41)。以前は縫製業など機械を使う仕事を障害者に提供していたが、農業を始めてからは自然との触れ合いがストレスを減らすのか、従業員同士のトラブルもなくなったという。担い手不足の農業で障害者が活躍し、収益が上がれば賃金で還元する。そんな自立支援の形が理想だ。

 畑の一角には約10年前に香川県の小豆島から譲り受けたオリーブが約300本立ち並ぶ。近くの作業小屋では、発達障害のある男性(32)らが、オリーブ茶にするための葉を枝から摘み取る仕事をしていた。年齢も障害の程度もさまざまな十数人がテーブルを囲む。男性は「いい仲間がいて楽しい」と笑った。

 オリーブ茶の開発に協力したのが、栃木県足利市のパティシエの武井一仁さん(51)。熊谷産オリーブ茶は苦味が少ないのが特徴で、料理や焼き菓子の材料にも使用している。武井さんは「果実ばかりに目が向くオリーブで、本来は捨てられる葉が雇用を生んでいるのは意義深い」と話す。

 新井さんは今春、群馬県高崎市でも寮や畑をつくる予定だといい、「事業を広げて工場を造り、新たな雇用の場を創出する。そうすることで、さまざまな人の受け皿になれる」と語った。

2016/1/8      日本経済新聞


視覚障害者の野球、存続ピンチ 「甲子園」は今夏で廃止

2016年01月09日 01時38分13秒 | 障害者の自立

 かつて盲人野球と呼ばれたグランドソフトボールが存続の危機にある。視覚障害者の「甲子園」、全国盲学校野球大会は選手や資金が不足し、この夏で廃止される。2020年東京パラリンピックに向けて障害者スポーツに関心が集まるが、国内で生まれた最も古い競技が途絶えかねない。

 投手が転がした球をかがんだ打者が打つ。「レフト!」。弱視の遊撃手がボールの飛ぶ方向を知らせる。全盲の外野手が迷うことなく前方へ走る。全盲の選手が捕球すれば、ゴロでも飛球としてアウトだ。

 和歌山県で昨年10月にあった全国障害者スポーツ大会。グランドソフトボールは中学生以上が出られるが、出場選手約100人の7~8割が40、50代だ。「選手が高齢化する一方で若い人が入ってこない」。全日本グランドソフトボール連盟事務局長の金子芳博さん(65)が嘆いた。

■日本で独自に

 連盟によると、グランドソフトボールが生まれたのは、プロ野球が始まった1930年代。ラジオで野球中継を聞いた視覚障害者たちが独自にルールを考案したとされる。盲学校の生徒が33年には試合をしていたことを示す記録が残る。

 盲人野球の文化を育んだのが、高校生が出場する全国盲学校野球大会だ。51年に始まり、中断もあったが昨年夏に30回を迎えた。だが、選手不足と資金難が深刻で、主催の全国盲学校体育連盟と共催の全国盲学校長会が昨年、廃止を決めたという。

 大会事務局などの説明では、全国に50以上ある盲学校(現在の特別支援学校)の高等部のほとんどに約20年前まで野球部(グランドソフトボール部)があった。しかし、野球人気が低迷。10年前に約2400人だった盲学校高等部に通う生徒は少子化などで約600人減った。パラリンピックで日本選手が活躍する水泳や3人1チームのゴールボールに人気が集まるなか、1チーム10人を集めるのが難しくなったという。

ログイン前の続き■資金面も課題

 大会では5年ほど前から、部員以外の助っ人選手の参加や他県の学校との連合チームが急激に増えた。大会運営費や参加者の交通・宿泊費などに計約1800万円かかるが、企業から協賛金を集めるのも難しくなった。「パラリンピックの競技ではない」という知名度の低さから理解がなかなか深まらないという。

 弱視で、中学生のときに盲人野球の面白さにのめり込んだという東京都チームの監督、高橋春雄さん(63)は若手発掘のために盲学校を回り、社会人チームへ生徒の参加を呼びかける。「全盲選手のスーパープレーに何度も『見えなくてもできるんだ』と自信をもらった。若者にもそれを伝えていきたいのですが」

 全日本グランドソフトボール連盟会長の渡辺照夫さん(54)は「パラリンピック競技でなくても、すばらしい競技があることをもっと知ってほしい。障害者スポーツ全体の認知度を底上げしていかなければ、東京パラリンピック以降、障害者スポーツの未来はないと思う」と話す。

パラリンピック以外も多彩な競技

 2016年リオデジャネイロ、20年東京のパラリンピックでは、陸上や水泳、車いすバスケットボールやゴールボールなど22競技が実施されるが、これらは障害者スポーツの一部にすぎない。

 日本発祥で、パラリンピック競技に採用されている視覚障害者の柔道をはじめ、日本で障害者スポーツを牽引(けんいん)してきたのは盲・ろう学校だ。柔道以外にも、さまざまな競技が学校を中心に独自に進化してきた。

 サウンドテーブルテニス(盲人卓球)は、1965年に始まった全国身体障害者スポーツ大会(現在の全国障害者スポーツ大会)の第1回から正式種目として採用されている。

 最近は、12年ロンドン・パラリンピックで日本代表の女子が金メダルを獲得したゴールボールや、ネットの下にボールを転がしてプレーするフロアバレーボールが盛んだという。

 日本障がい者スポーツ協会には、フライングディスクや車いす空手、ブラインドテニスやバリアフリーダイビングなど、64の競技団体が登録している(準登録を含む)。(斉藤寛子)

■2020年東京パラリンピックで実施される全22競技

アーチェリー/陸上/ボッチャ/自転車/馬術視覚障害者5人制サッカー(ブラインドサッカー)/ゴールボール/柔道/パワーリフティング/ボート/射撃/水泳/卓球/シッティングバレーボール車いすバスケットボール/車いすフェンシング車いすラグビー車いすテニス/カヌー/トライアスロン/★テコンドー/★バドミントン

(16年リオデジャネイロ大会では★の2競技ではなく、脳性まひ者7人制サッカー、セーリングが実施される)

〈グランドソフトボール〉 全盲、弱視の選手による10人制。男女を問わず出場できる。全盲選手は常に4人以上出場しなければならない。投手は全盲で、ハンドボールと似た球を下手で投げ、打者はかがんでバットを振る。投球は3回以上バウンドさせなければならず、選手は弾んだり転がったりする音を頼りにプレーする。球に鈴などは入っていない。塁には健常者のコーチャーが立ち、手をたたき走者を誘導する。野球と異なり、一、二塁手の間にも内野手を置く。1994年に競技名を盲人野球から変更した。全日本グランドソフトボール連盟は2006年から米国、韓国、台湾での普及活動を始め、台湾では2チームが誕生している。

写真・図版

全国障害者スポーツ大会準決勝で打席に立つ東京都チームの選手。全盲の選手は地面からすくうようにして直径約20センチの球を打つ。左手前は鹿児島県チームの投手

2016年1月8日     朝日新聞デジタル


障害者虐待は18件 鳥取県、昨年度まとめ

2016年01月09日 01時29分29秒 | 障害者の自立

 鳥取県は、障害者虐待防止法に基づき調査した昨年度の障害者虐待の県内状況をまとめた。虐待に関する相談・通報・届け出は51件で、前年度より1件増加。約4割の18件が、虐待を受けたか受けたと思われると判断した事例だった。

 18件中16件が兄弟姉妹、父母、夫など養護者による虐待で、8割以上の被害者が虐待者と同居していた。虐待の種別では身体的虐待、放棄・放置虐待が同数で最も多く、経済的虐待、心理的虐待と続いた。被害者の障害種別は知的障害と精神障害(発達障害を除く)が各6人で多かった。

 対応として、虐待者から被害者を離れさせることや虐待者への指導、新たな障害福祉サービスや成年後見制度の利用などを行ったとしている。

 養護者によるもの以外の2件は障害者福祉施設従事者による事例。利用者の頭を押さえて湯船に顔をつけるなど身体的虐待や放置・放棄虐待と、障害特性の無理解から厳しい発言を浴びせた心理的虐待だった。

 県は施設に改善計画を提出させ、虐待防止委員会の設置、職場内研修の実施や県主催の研修会へ参加させるなどの対応を取ったとしている。

2016年1月8日      日本海新聞


ユナイテッド航空に制裁金 米当局、障害者対策不十分

2016年01月09日 01時24分36秒 | 障害者の自立

 米運輸省は7日、障害がある利用者に十分なサポートを怠るなど規則に違反したとして、米航空大手ユナイテッド航空に対して275万ドル(約3億2千万円)の制裁金を科すと発表した。

 ユナイテッドは南部ヒューストンや中西部シカゴなど米国の5空港で、障害者への支援が不十分だったり、預かった車いすの返還が遅れたりした。

 2013年12月にシカゴの空港で起きた遅延などに関し、利用客を機内で長時間待たせるのを禁じた規則に違反した。制裁金の一部は、ユナイテッドが再発防止に向けた設備改善などに使う。

(共同)    2016.1.8 12    産経ニュース


障害者、清掃技能検定に挑戦 県教委が開催

2016年01月09日 01時15分55秒 | 障害者の自立

 県教委は7日、特別支援学校の高等部の生徒を対象にした初の清掃技能検定を県立鹿児島養護学校(鹿児島市)で行った。知的障害、聴覚障害のある30人が挑み、成績に応じて10~1級の認定証が授与された。

 障害のある高等学校段階の生徒に対してキャリア・職業教育を推進する文部科学省の委託事業。学習意欲を高めてもらうことと、技能レベルの客観的な指標を設けて就職を円滑化することを目的にしている。昨年、民間企業などと検討会を発足させ、独自の検定を作成した。

 検定内容は、おがくずがまかれた床をほうきで掃く「自在ぼうき清掃」、学習机を水ぶきする「机上清掃」など6種目。受検者は10~7級の「ビギナー」、6~4級の「チャレンジ」、3~1級の「プロフェッショナル」のいずれかを選び、コースのレベルに応じて2~6種目に挑む。

 この日は、体育館と音楽室で検定を行い、県ビルメンテナンス協会員や特別支援学校の教員らが手順の正確さ、作業の丁寧さ、身だしなみなどを採点。生徒らは緊張した面持ちで取り組んでいた。

 鹿児島養護学校高等部1年の野間口みゆきさん(15)は7級に認定され、「昼休みや放課後に練習した成果が出てうれしい。接客も勉強して、将来は飲食店関係の仕事に就きたい」と笑顔を見せた。

 県教委は毎年、検定を行う予定で、今後は接客など新たな技能検定の導入も検討している。

 県教委によると、2015年3月に卒業した特別支援学校高等部の生徒の就職率は、県内の公立(国立除く)が276人のうち69人で25・0%。全国平均(国公私立)は28・6%だった。

「自在ぼうき清掃」の作業に挑戦する生徒(中央)

「自在ぼうき清掃」の作業に挑戦する生徒(中央)

2016年01月08日 Copyright © The Yomiuri Shimbun