ゴエモンのつぶやき

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日本人打楽器奏者の挑戦㊦ 視野障害者にサンバ参加提案を

2016年01月21日 01時14分53秒 | 障害者の自立

白杖を高く上げると、日本では「助けて」の意思表示(世界非共通)。「誰も知りませんよね」と苦笑する加藤さんも、使う前は知らなかったという。

 ブラジルと日本を比較して気付いたことについてIsao氏は「ブラジル人は障害者に対して、声をかけるなどして自分のできる範囲内で助けようとする人が多いこと」「公共交通機関が無料になること」と意見を述べた。

 ブラジルの改善すべき1つの点についてIsao氏は「点字ブロックが適切に設置されていない」と話す。点字ブロックは2種類ある。移動の方向を示す『誘導ブロック(線状ブロック)』と、格子状の点が突起となっていて、注意喚起・警告を促す「警告ブロック(点状ブロック)。「サンパウロ市に設置されている誘導ブロックを歩いたところ、壁にぶつかったり、車道に出たりと、どういうわけか危険な方へと誘導されました」と苦笑した。

 ◆今後の予定

 視野障害者の認知度を上げたいと願うIsao氏は、視野障害者にサンバ・カーニバルの参加を提案したいという。その理由について「バテリアとして練習すれば、カーニバルの参加資格を取得できる。また、バテリアには人数の上限が設けられていないため、人数が増えても規則的には問題ない」と話す。

 視野障害者と打楽器奏者の相性についてIsao氏は「非常に良いと思う。スティックを使わない打楽器に関しては特に、視覚障害者の方が有利だと思います。なぜなら僕らは、物を認識する際に、目ではなく手で認識する機会が多い。例えば、僕ならかばんの中にしまった鍵を取り出す時は必ず手で物色しています。日常生活の中で、手の感覚を鍛えられているんです。スティックだって手で握りますしね」と説明した。

 実際にバテリアとしてサンバ・チームで活動しているIsao氏は、「自分で参加してみて、初めてこの可能性に気が付いた。また他のサンバチームでは、車いすや義手を使うバテリアもいた。サンバは障害者にとって新しい活躍の場となると思う」と語気を強めた。

【プロフィール】
 Isao Cato(本名は加藤勲)。現在はリオのサンバチーム「Monobloco」をはじめ、打楽器のみのチーム「IYA BATA」でも活動。ドラムとパーカッションのレッスンもしている。問い合わせは(メールisaocato@gmail.com)もしくはFacebook IsaoCatoまで。

白杖を高く上げると、日本では「助けて」の意思表示(世界非共通)。「誰も知りませんよね」と苦笑する加藤さんも、使う前は知らなかったという。

2016年1月19日   サンパウロ新聞


障害者が手作り菓子の新商品試作 浅口の山陽高生考案、作り方指導

2016年01月21日 01時07分23秒 | 障害者の自立
 障害者が手作りした焼き菓子を箱に詰めてオフィスなどに置き、気軽に買ってもらう「おかしBOXいかさ」の新商品試作会が18日、浅口市鴨方町六条院中の山陽高で開かれ、事業所利用者らが生徒から作り方を学んだ。

 新しいお菓子は同高スイーツ研究部の生徒が考案した抹茶味のブール・ド・ネージュ、かぼちゃクッキーなど4種と、同部2年高瀬慶一郎君が昨夏、高校生パティシエ選手権で優秀賞を獲得した「白ゴマと栗(くり)のパウンドケーキ」。高瀬君は「工程をシンプルにして手に入りやすい材料に変更するなど、作りやすいよう工夫した」と話す。

 試作会には同部の1、2年生26人と5事業所の利用者、スタッフ計18人が参加。利用者は生徒たちにこつを教わりながら、材料を手際よく混ぜ、形を整えた。焼き上がるとオーブンから甘い香りが漂い、参加者一同が笑顔で味わっていた。「四つ葉の家」(里庄町)で働く女性(21)は「教えてもらったレシピに挑戦したい」と意欲をみせていた。

 おかしBOXいかさは、所得を向上して障害者の自立を支援する目的で、井笠地域の就労継続支援B型事業所と備中県民局が協力して2013年10月にスタート。一つ100円の菓子が入った箱を井笠地域の官公庁、企業などに置いて無人販売しており、現在125箱が設置されている。菓子の種類は30~40種あるが、さらに魅力ある商品を増やそうと、県民局などが昨夏、山陽高に考案を依頼していた。新商品は2月から順次、おかしBOXで販売される。
 
 
山陽高生(右)から教わりながらおかしBOXで販売する菓子を試作する事業所利用者ら

「2020年障がい者芸術祭」―ユネスコと日本財団―

2016年01月21日 01時02分13秒 | 障害者の自立

2020年のオリンピック・パラリンピックの文化・芸術際に、日本財団とユネスコが共同で開催することになり、昨年の12月3日、パリのユネスコ本部で調印式が行われ、イリナ・ボコヴァ事務局長と覚書に調印した。

日本財団では、東南アジアで障がい者芸術祭を、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー等で開催した経験もあり、2020年の東京での開催を確実にするため、ユネスコと共催で、2018年にはシンガポールで世界的な障がい者芸術祭を開催する予定です。

下記は、ユネスコ障がい者デーでのスピーチです。

2015年12月3日
於:ユネスコ本部(フランス・パリ)

日本財団は日本に拠点を置く非営利組織です。長年に亘り、日本国内外において様々なプロジェクトを実施してきました。

私たちは、社会を構成する一人ひとりが持ちうる能力を発揮し、尊厳をもって生きることができるインクルーシブな社会をつくることを目指しています。

私のWHOハンセン病制圧大使としての仕事もその一つです。世界のハンセン病制圧とハンセン病に対する差別撤廃のための活動を通じて、ハンセン病の患者や回復者が尊厳をもって社会参加できるよう努めています。

ハンセン病の問題と並んで力を入れていることが、障害者のエンパワメントです。

本日のテーマは「アクセスとエンパワメント」です。

情報通信技術(Information Communication Technology: ICT)が障害のある人のエンパワメントを促進することは、皆さまご承知の通りです。そこで、ICTの可能性に挑戦する一人の青年のことをご紹介します。

オーストラリア出身の彼の名前はマイケル・クランさん。生まれつき片方の目の視力がなく、もう片方の目を頼りにしていましたが、15歳の時に全盲になりました。彼は大学でコンピューターサイエンスを専攻し、勉強をする中で、視覚障害者がコンピューターを使うことの不便さをあらためて痛感しました。そこで、その不便さを解消しようと、友人と共に、Nonvisual Desktop Access: NVDAという新たなスクリーンリーダーを開発しました。

スクリーンリーダーとは、目が見えない、または目が見えにくい人でもパソコンが利用できるよう、表示されている文字を音声や点字に変換してくれるソフトです。画面の文字を読み上げたり、操作の時に文字を入力する位置を教えてくれたり、ワープロや計算をはじめとする様々なソフトウェアを使用することを可能にするものもあります。しかし、こうした高機能のスクリーンリーダーの多くは高額で、開発途上国に住む視覚障害者がアクセスすることは難しいのが現状です。

マイケルさんが開発したNVDAは、ソフトの設計図をオープンにし、無料でアクセスできるので、開発途上国の視覚障害者も利用できるようになりました。彼は、NVDAをオープンソースソフトウェアとして提供することにより、同じように視覚障害のある人たちのアクセスとエンパワメントを促進しています。

日本財団はマイケルさんのパートナーとして、彼の活動を応援しています。

日本財団は、この他にも様々なプロジェクトを行っています。もう一つ、ICTを効果的に活用しているプロジェクトについてご紹介します。

私たちは、障害のある人が自らの能力を発揮し、社会参加することを阻んでいる問題の一つとして、適切な制度や環境が整っていないことが挙げられると考えてきました。

この問題に対応するため、日本財団は、障害者公共政策大学院(Institute on Disability and Public Policy: IDPP)を設立しました。この大学院はアジアの様々な障害のある学生たちが公共政策について専門知識を得るための修士課程プログラムです。このプログラムを修了した障害者自らが政府機関やその他の機関における重要な意思決定の場に参加することにより、障害者の意見を反映したよりインクルーシブな社会システム、環境を整備することにつながると考えています。

この大学院の特徴の一つは、授業の一部をオンラインで行っており、アジア地域のどの国においても学業に励み、学位を取得できることです。こうした授業を可能にしているのがICTです。私は、ICTは障害者が教育にアクセスできる機会を劇的に増やしたと確信しています。

ご紹介した2つの事例からも分かるように、ICTは障害者のエンパワメントのための大きな可能性を持っています。しかし、ICTがすべてにおいて完璧な解決策ではないということも認識しております。障害者がこれを活用するには、そのための教育と訓練が必要で、特に開発途上国においてはなおさらです。

そのため、この度、ユネスコと日本財団がグローバルな規模での障害者のICT教育と訓練に向けて共に取り組むことに合意できたことを大変うれしく思います。

また、私たち日本財団とユネスコは、障害者芸術祭をパラリンピックに合わせて開催するために、共に取り組んでいく予定です。
2020年、オリンピックとパラリンピックの東京開催が決定しています。パラリンピックは障害者がスポーツの素晴らしさを通じて、世界中を熱狂させ感動を与えるイベントです。

アスリートたちがスポーツで人に感動を与えることができるように、優れたアーティストたちもまた、アート作品やパフォーマンスを通じて、私たちの心を動かすのだと思います。私は、このような芸術祭が、そこに訪れる人だけでなくアーティストたち自身にとっても人生観が変わるような経験になると考えています。

日本財団は、これまでも東南アジア諸国連合(Associations of South –East Asian Nations: ASEAN)の国々において障害者芸術祭を開催してきました。私は、彼らのアート作品やパフォーマンスの力強さと美しさに圧倒されました。会場は火が付いたような熱気に包まれていました。私はこの経験をもっと世界中の人たちと分かち合う必要があると強く感じました。

日本財団とユネスコは、障害者芸術祭がインクルージョンを促進し、様々な能力(ability)をもつ人々のエンパワメントを実現するために共に活動しています。

パラリンピックと共に障害者芸術祭を実施することで、それぞれの人の障害(disability)ではなく、能力(ability)に目を向けるという新しい認識を人々がもつようになることで、真にインクルーシブな社会に向けて、大きな一歩を踏み出せるのではないでしょうか。

2016年01月20日   BLOGOS


障害者アーティスト情熱の作品 県庁で22日まで初の企画展

2016年01月21日 00時52分28秒 | 障害者の自立

 県内の障害者が制作した絵や造形作品の企画展「Viewing(ビューイング)展」が22日まで、宇都宮市の県庁15階にある展望ロビーで開かれている。色鮮やかで生命力あふれる作品がそろい、関係者は「ここでしか見られない独特の世界を楽しんで」と呼び掛けている。 (大野暢子)

 全国の障害者の作品を扱う「もうひとつの美術館」(那珂川町小口(こぐち))と県が初めて共催。誰でも無料で見学できる。

 参加した障害者関連施設は、那須烏山市の「あすなろ作業所」、足利市の「ルンビニー園」、那須町の「マ・メゾン光星」、日光市の「第二皇海(すかい)荘」、宇都宮市の「すぎの芽学園」。利用者に絵画や陶芸を教えるなど、創作活動を後押ししている。

 展示に際し、もうひとつの美術館の梶原紀子館長は、各施設が推薦した約百点の中から六十三点を厳選。キャンバスを固定するのに使うイーゼルに絵を飾り、開放的な空間を演出した。

 梶原館長は「描き手の情熱がこもった作品ほど見る人を引きつける」と紹介。マ・メゾン光星職員の佐藤謙太郎さん(49)は「太い線で人物の表情を巧みに捉え、それを絵にも造形にも表現できる人など、こちらが予期しない個性が次々と生まれている」と話した。

 障害者をはじめ、正規の美術教育を受けていない人々の芸術活動をめぐっては近年、海外で大規模な展覧会が開かれたり、作品が高額で取引されたりしている。ただ、国内では、作家の活動が脚光を浴びる機会は少なく、民間団体が独自に普及に励んでいる例が多い。

 梶原館長は「県庁に作品を飾られることは、作家にとっても名誉なこと。美術館でお客さんを待つだけではなく、多様な場所で展示できるように力を尽くしたい」と語った。

 展示は午前十一時~午後四時(最終日は三時まで)。

障害のある人々が描いた個性豊かな作品=県庁で

2016年1月20日   東京新聞


【陸前高田】障害者に優しいまち語ろう 市長と市民ら

2016年01月21日 00時43分18秒 | 障害者の自立

 陸前高田市の市長と語る会は18日、同市高田町のあすなろホームで開かれ、戸羽太市長と障がい者就労支援事業所の利用者らが生活面の改善に向けた要望や将来のまちづくりについて懇談した。

 約20人が参加。事前に事業所利用者89人に行ったアンケート結果を基に、「ノーマライゼーションという言葉のいらないまちづくり」についてや現在困っていること、自身の夢などを語り合った。

 参加者からは「信号機が少なく危ない」「精神障害者が置き去りにされている」など、交通安全対策や日常生活での悩み、要望などが出された。

 アンケートでは「自身の夢」について、3割が就労と答えた。戸羽市長は「市としてもまだまだ目指すまちづくりができていない。所得向上に向けて皆さんが活躍できる場所をつくっていきたい」と語った。

【写真=戸羽太市長(左から3人目)に要望などを伝える障がい者就労支援事業所の利用者】

2016/01/19     岩手日報