ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者の表現活動を支援する…

2018年06月17日 12時02分04秒 | 障害者の自立

 ▼障害者の表現活動を支援する高崎市の通所施設「アトリエART・ON」を再訪した。開設直後の2013年秋以来5年ぶりで、利用者の明るい声が響いていた

 ▼楽しそうにおしゃべりしながら刺しゅうをしたり、絵を描いたり、グッズを制作したり…。一方で黙々と紙を切り刻む人もいて、それぞれのペースで創作に励んでいた

 ▼運営するのは障害者の芸術活動を支援するNPO法人・工房あかね。利用者が制作したグッズを商業施設などで販売するほか、作品を企業に貸し出している

 ▼「ここで制作される作品は、ちょっと見ると、いびつだったり、ふぞろいだったり。でも見方や感じ方を変えると、それが美しく、人を感動させる作品だと気付く」。同施設アートディレクターの前島芳隆さんは話す

 ▼意味がなく、無駄なように思えても、見方や考え方を変えると、その意味や価値が分かってくる。障害者の作品には、見方や考え方を変える「役割」や「力」がある。20年近く障害者の作品に向き合ってきた前島さんの実感だ

 ▼そういう役割や力をもっと知ってもらい、もっと仲間を増やしたい。そんな願いを込め、同施設は29日から初の展覧会「~はじまり~アトリエART・ONと仲間たち展」を高崎シティギャラリーで開く。見た人の価値観を変える力を持った作品が並ぶはずだ。

[2018/06/16]    上毛新聞ニュース


障害者別枠採用 対象の拡大を 連絡協、県に要望

2018年06月17日 11時52分39秒 | 障害者の自立

 障害者(児)の生活と権利を守る佐賀県連絡協議会(興梠多津子会長)は15日、佐賀県に障害者採用の拡充を要望した。障害者別枠採用制度について精神障害を追加することなど対象の拡大を求めた。

 興梠会長が、県人事課に要望書を提出した。別枠採用の対象拡大や手話通訳専門員の採用など7項目を求めている。協議会メンバーからは「精神障害者を別枠採用の対象にしてほしい」「正職員以外の雇用形態も考えられないか」などの意見が出た。

 人事課は、受験年齢の引き上げなど要望の一部は既に実施していることや、県が本年度、法定雇用率を下回る見込みとなっている状況を説明した。精神障害者を別枠採用の対象にすることについては「既に対象になっている県もある。今後、考えていく必要がある」と前向きな姿勢を示した。

 別枠採用は1989年に始まり、これまでに33人を採用した。30人が現在も働いている。前年度の採用実績が0人だったことも考慮し、本年度は例年より約2カ月早い7月1日に実施する。

佐賀県人事課職員(左)に要望書を提出する興梠多津子会長=県庁
 

【今週の労務書】『精神障害者雇用のABC』

2018年06月17日 11時47分36秒 | 障害者の自立

企業内担当者の声も

 法改正を受けて精神障害者雇用の拡大が期待されるなか、本書ではこれから取り組もうとする企業を対象に、様ざまな角度から情報提供を行っている。現に精神障害者を雇用する企業の担当者も執筆しており、実体験を踏まえたアドバイスが興味深い。特に10年以上前から障害者雇用を続けるスーパーマーケット業のフレスタグループが、自社の採用面接で聞く内容、合理的配慮に対するスタンスなどにつき、人事総務グループ長が自ら語っている。

 一通りの知識は得られるつくりで、200ページ強の厚さに各疾患の説明、採用・面接の仕方、支援機関の活用方法等を盛り込む。実事例として支援者側によるレポートも複数紹介しており、実施前に想定すべき問題やトラブルもうかがい知れる。

 (山口創生編者、星和書店刊、TEL:03-3329-0031、2300円+税)

労働新聞     平成30年6月18日


障害児に泳ぐ楽しさを 元日本記録保持者 小松の城下さんら教室

2018年06月17日 11時10分58秒 | 障害者の自立

「無理なく体動かせる」好評

 50メートル背泳ぎの元日本記録保持者で、石川県小松市の水泳インストラクター城下映美さん(38)が、市内で障害児向けの親子水泳教室を開いている。子どもたちは視覚障害、脳性まひ、ダウン症などさまざま。「運動を遠慮しがちな障害者が体を動かす機会を増やしたい」。今春から、指導者仲間と金沢市でも教室を始めるなど、活動の幅を広げている。(長屋文太)

 県立小松屋内水泳プールにある水深七〇センチの小さなプール。ビート板を手に子どもたちが次々とバタ足を始めた。城下さんは、コースを外れがちな子の体を支え、真っすぐ進むよう押しながら「よくできたね」と声をかける。

 城下さんは小松市スポーツ協会の障がい児親子教室の講師。毎週土曜日、十二組ほどを教える。「泳げるようになった」「みんなと一緒に学べる」と子どもらは喜ぶ。脚が不自由な女児(9つ)の父親(42)は「水の中なら無理なく体を動かせる」、会話が苦手な男児(9つ)の家族は「人の輪に入れるようになった」と保護者からも高評価の声が上がる。

 障害者を指導する資格も持つが、障害に向き合うきっかけは七年前、石川県能美市の水泳教室だった。プールサイドに小学生を腰掛けさせバタ足を練習させた。隣の子のしぶきが体にかかった男児が金切り声を上げ、逃げた。過剰に水を怖がる訳が分からなかった。男児は自閉症で、教室をやめた。「障害を知っていれば、泳ぐ楽しさを伝えられたかも」

 城下さんはその後、障害児との接し方を模索。いきなり体に触れないなど工夫し、教える機会も増やした。「集団行動が少ない水泳は障害者にお勧め」。障害児の水泳指導に自信を深めるにつれ、教室を望む声、指導者不足、指導者同士の連携不足に気づいた。

 金沢市で高齢者、障害者を教えるベテランのインストラクター二人と三年前に出会い、水中運動会などのイベントに取り組んだ。その後、一緒に活動するよう呼び掛け、今年三月に「いしかわ福祉水泳協会」(事務局・小松市)を設立。事務局長になった。金沢市の金沢プールでは教えないが、小松市の自宅を事務局に、南加賀地域の担当として、能美市根上ふれあいプールでの教室開設を進める。

 障害者向けに貸し出しを渋るプールもあり、苦労や課題は多い。だが「初めてプールに入った後、泣いて喜ぶ子もいる」とやりがいは大きい。「誰もが楽しめるのが水泳。水泳選手になりたい子もいる。将来はパラリンピックのコーチができるかも」

 小松市スポーツ、いしかわ福祉水泳の両協会の教室の問い合わせは城下さん=電090(4329)5554=へ。

障害がある子どもたちに泳ぎを教えるインストラクターの城下映美さん(中央)

2018年6月16日           中日新聞