北九州市を拠点に活動する身体障害者の野球チーム「北九州フューチャーズ」が、「障害者の甲子園」と呼ばれる第20回全国身体障害者野球大会(19、20日・神戸市)で優勝し、連覇を果たした。決勝はチーム発足から積み重ねた99回目の公式戦勝利で、選手らはあと1勝に迫った100勝に向け、意気込んでいる。(愛野翔太郎)
フューチャーズは2001年に発足。北九州市を中心に県内外から10~70歳代の選手とスタッフの約35人が参加し、毎月2回、同市門司区の公園で練習を重ね、若松区の軟式野球リーグなどで健常者のチームなどを相手に、年約20試合の公式戦をこなしている。
昨年の第19回大会の決勝では、15連覇を目指していた「神戸コスモス」と対戦。阪神大震災や雨天で中止になった4度の大会を除くすべての年に優勝した強豪に打ち勝ち、初優勝を果たした。しかし、その年の秋の全日本選手権大会決勝では、コスモスに2―3で破れた。
今大会も、決勝の相手はコスモス。決勝はその日の3試合目で、選手たちには疲れがあったが、初回の相手の攻撃を無失点で抑えたことでリズムに乗れたという。大会MVPに輝いた黒塚智幸投手(33)が完投し、3―2で勝った。
骨肉腫で左足を切断し、義足を装着している黒塚投手は、「連覇という目標を掲げて冬場から筋力トレーニングを積み、上半身を鍛えてきた。その成果だと思う」と喜んでいる。
チーム発足以来の公式戦の戦績は、今回の優勝で99勝47敗8分になった。一塁手兼監督の三宅繁嘉さん(50)は「できれば優勝で100勝目を飾りたかった。今後は、障害者野球の代表としての自負を持って試合に臨みたい」と話し、気を引き締めていた。早ければ6月のリーグで、100勝を達成する。
大会で優勝を決めて喜ぶ選手たち(北九州フューチャーズ提供)
(2012年5月30日 読売新聞)
フューチャーズは2001年に発足。北九州市を中心に県内外から10~70歳代の選手とスタッフの約35人が参加し、毎月2回、同市門司区の公園で練習を重ね、若松区の軟式野球リーグなどで健常者のチームなどを相手に、年約20試合の公式戦をこなしている。
昨年の第19回大会の決勝では、15連覇を目指していた「神戸コスモス」と対戦。阪神大震災や雨天で中止になった4度の大会を除くすべての年に優勝した強豪に打ち勝ち、初優勝を果たした。しかし、その年の秋の全日本選手権大会決勝では、コスモスに2―3で破れた。
今大会も、決勝の相手はコスモス。決勝はその日の3試合目で、選手たちには疲れがあったが、初回の相手の攻撃を無失点で抑えたことでリズムに乗れたという。大会MVPに輝いた黒塚智幸投手(33)が完投し、3―2で勝った。
骨肉腫で左足を切断し、義足を装着している黒塚投手は、「連覇という目標を掲げて冬場から筋力トレーニングを積み、上半身を鍛えてきた。その成果だと思う」と喜んでいる。
チーム発足以来の公式戦の戦績は、今回の優勝で99勝47敗8分になった。一塁手兼監督の三宅繁嘉さん(50)は「できれば優勝で100勝目を飾りたかった。今後は、障害者野球の代表としての自負を持って試合に臨みたい」と話し、気を引き締めていた。早ければ6月のリーグで、100勝を達成する。
大会で優勝を決めて喜ぶ選手たち(北九州フューチャーズ提供)
(2012年5月30日 読売新聞)