視覚障害者用の最新機器などを紹介する西日本最大級の展示会「日本ライトハウス展 全国ロービジョンフェア2014」が27日、大阪市中央区の難波御堂筋ビルで開幕した。音声案内付きの家電製品や文字を拡大して読み上げる読書機器など、使いやすく工夫された機器などが100点以上並び、来場者の関心を集めている。28日まで。
視覚障害者の支援活動をしている社会福祉法人「日本ライトハウス」(大阪市鶴見区)が平成10年から開いている。16回目の今年は34社・団体が出展した。
会場には、運転開始から停止まで、温度設定などの状況を利用者に音声で知らせる据え置き型のリモコンが付いたエアコンなどが登場。本や新聞、はがきなどを読み取り、読みやすいように画面に拡大表示して音声で読み上げる読書機器などが話題を集め、来場者が熱心に操作方法を担当者に尋ねていた。
また、スマートフォンを実際に触ることができる体験会「さわって知ろう! iPhone、iPad」(事前予約制)などのコーナーもあり、人気を集めた。会場を訪れた奈良市の50代の女性は「さまざまな機能の付いた機器を使えれば、視覚障害者の生活にとってはとても便利」と話していた。
最近は、視覚障害に対応した家電などの種類が増えており、視覚障害者の家電への関心も従来より高まっているという。
日本ライトハウスの竹下亘・情報文化センター館長は「以前は視覚障害者の来場がほとんどでしたが、近年は高齢化で視覚機能が衰え、将来に不安を抱える方も多い。機器の使い方だけでなく、生活全般についての質問もしてもらえば」と話している。
28日には、江戸時代の「疱瘡(ほうそう)絵」の立体コピー図版を触って鑑賞できる展示コーナーも開設される。この日の問い合わせは竹下館長(電)090・3820・0978。
2014.9.28 07:02 MSN産経ニュース