観・環・感

野鳥観察や旅行、映画などの趣味と日常生活や世の中の状況について、
感じる事を書いています。

生活保護打ち切られ,餓死

2007年07月12日 | 日記
古舘伊知郎がキャスターを務める報道ステーション、今日のニュースは、マリナーズのイチロウが米国のオールスター戦でMVPを獲得したニュースの後で、中年男性の餓死の話だった。
死亡しミイラ化して発見された男性は、生活保護を打ち切られそのまま餓死した模様だという。市役所は、働けると判断して生活保護を打ち切ったというが、若い人でも就職先に困っているのに、中年の男性にはそんなに簡単に仕事など見つからないのが現状だ。そんなことを承知で平然と生活保護を打ち切っているのは、北九州市。この市では、生活保護を打ち切られ餓死する人が続出しているようだ。
少し前の読売新聞に「弱者へのやさしさどこへ」という記事があった。
この記事に上野駅でホームレスに週1回炊き出しを12年間続けている韓国人の宣教師が以前は、大変ですねと声をかけてくれる人や1000円ほどのお金を置いてくれる人もいたが、6~7年前からいなくなったというのだ。
「他者への優しさ」という日本人の特性が消えかけているというのだ。
東洋大の中里名誉教授が以前から小学生にゲームをさせ、日本人の利他心の調査ををしている。これは、ゲームに勝った子がもらったチップをどう使うかで思いやりの度合いを測るというという実験である。1980年代半ばまでは、余ったチップを負けた子に分け与える子の割合は、約80%にのぼっていたが、80年代後半に突如40%台に下がったのだ。この現象は、「勝ち組、負け組」といういやな言葉が今の若い世代には違和感のないレベルとなっているのかとも想像される。背筋がぞっとする話である。特に小泉政権後、日本の格差は拡大しているので、経済的にも問題だが、社会規範的にも見直さなければ、どうしようもなく日本人の精神は、落ちていくのではないか。