健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ザクロ果汁に糖尿病抑制効果が

2012-07-20 08:30:00 | 研究
ザクロの果汁成分に、生活習慣に起因する糖尿病(2型糖尿病)の発症に関わる悪玉ホルモンの分泌を抑える効果のあることがああっ気らかになったそうです(NATIONAL GEOGRAPHIC)。2型糖尿病の発症要因としては、肥満に伴う「インスリン抵抗性」が挙げられていますが、このインスリン抵抗性が起きるのは、肥満によって肥大化した脂肪細胞で善玉ホルモンの「アディポネクチン」の分泌が減り、「レジスチン」などの悪玉ホルモンが増えるからとされています。研究では、培養した脂肪細胞からのレジスチンの分泌を抑制する植物由来の食品成分を探索し、ザクロから抽出した果汁成分に強い分泌抑制効果のあることを発見したそうです。この果汁成分を、血中のレジスチン濃度が高いマウスに摂取させたところ、有意にレジスチン濃度が低下したほか、善玉のアディポネクチンの分泌には影響を及ぼさなかったそうです。また、有意差は見られなかったが、血糖値などの糖尿病に付随する病態も改善傾向を示したとも。この有効成分を詳しく調べたところ、「エラグ酸」という、抗酸化作用をもつポリフェノール化合物であることも分かったそうです。「エラグ酸」にレジスチンの分泌抑制効果のあることが分かったのは今回が初めてで、糖尿病の予防に役立つサプリメントや機能性食品の開発につながる可能性があるそうです。
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