健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

光で操作できるマウス

2012-07-23 08:30:08 | 研究
マウスの特定の種類の細胞だけに光を感じて反応するタンパク質の「光感受性分子」を、安定かつ多量に遺伝子発現させる遺伝子改変マウスが開発されたそうです。光刺激の有無によって、生きたまま特定の細胞種の活動を光で制御(光操作)することが可能となるそうです。マウスの細胞に光感受性分子の遺伝子を導入する試みは、世界各地で行われており、決して珍しい研究ではないそうです。しかし、これまでの技術では目的の細胞に安定かつ大量に発現させるのが難しかったそうです。今回開発された技術により、ねらった細胞種にのみ、光感受性分子ChR2を安定かつ大量に遺伝子を発現させることができるそうです。例えば、グリア細胞にChR2を発現させたマウスの頭部に光をあてると、狙ったグリア細胞でのみ「細胞膜に陽イオンを通すチャネル」が開き、内部に電流が流れ込んで細胞が活性化されるということができるそうです。このように、脳をまったく傷つけることなく、特定の神経細胞やグリア細胞の活動を自在に操り、時系列を追って観察できる技術で、画期的な技術です。
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