たとえよく運動し、喫煙といった危険な生活習慣がないとしても、1日に3時間以上座っていると余命は2年ほど縮む可能性があることが明らかになったそうです(The Wall Street Journal)。また、1日に2時間以上テレビを見ていると、状況が悪化し、余命がさらに1.4年縮む可能性があるとも。この研究は、約16万7000人を対象に4~14年間にわたり実施した5つの調査を分析したものだそうです。2年前、1日に4時間以上テレビを見る人は、2時間以下の人より何らかの原因で死亡する確率が46%高いという発見もあったそうです。さらに、1日に4時間以上テレビを見ている人は心疾患で死亡する確率がなんと80%も高かったとも。ということは、できるだけ立つように心掛けるべきと言うことでしょうか。座りがちなライフスタイルを変えるような努力を。難しいかも。
このブログでも以前紹介しましたが、有害なヒ素を取り込んで生きる細菌を見つけたと米航空宇宙局(NASA)が発表した論文は、実験データの解釈にミスがあった可能性が強まり、米国科学誌サイエンス電子版が、誤りを指摘する2本の論文を掲載したそうです。この細菌は、高濃度のヒ素を含むカリフォルニア州のモノ湖で発見され、生命活動に不可欠な元素のリンのかわりにヒ素を取り込んで成長できるとされ、サイエンス誌に論文が掲載され、NASAが「常識はずれの生命」などと大々的に発表していました。サイエンス誌によると、この細菌は、生命の定義を変えるような存在ではないというのが結論だということのようです。
炭水化物を制限する食事を長期間続けると、心筋梗塞や脳卒中になる危険性が高まるとの研究結果が発表されました(YOMIURI ONLINE)。研究は、1991~92年、スウェーデンの30~49歳の女性4万3396人の食生活を調査し、その後平均約16年間の心筋梗塞や脳卒中などの発症を追跡調査したそうです。1270例の発症例を、炭水化物とたんぱく質の摂取量によって10段階に分けて分析したところ、炭水化物の摂取量が1段階減り、たんぱく質の摂取量が1段階増えるごとに、それぞれ発症の危険が4%ずつ増えたというのです。一般的に炭水化物を制限する食事では高たんぱく質になる傾向がある。低炭水化物・高たんぱく質のグループでは、そうでないグループに比べて危険性が最大1・6倍高まったそうです。炭水化物を減らすダイエットが日本でも広まっているようですが、注意が必要かもしれないですね。やはり、バランス取れた食事で、総カロリー量を減らすというオーソドックスな方法がよいのでしょうね。
タンパク質など豊富な栄養素を含み、健康食品として知られるクロレラが、糖尿病予防に役立つ可能性のあることが分かったそうです(産経新聞)。被験者は、40歳以上55歳未満の健康な男性60人で、血糖値が正常より高く、糖尿病と診断されるよりも低い「糖尿病予備軍」だったそうです。ランダムに2つのグループに分け、30人には市販のサン・クロレラ株を、残る30人には偽薬をそれぞれ、いずれかを知らせずに毎日8グラムずつ、12週間飲用してもらったそうです。その結果、クロレラを飲用したグループで、血糖値を下げるインスリンの働きを弱め、糖尿病へとつながる「レジスチン遺伝子」の発現を有意に抑制されたというのです。一時、盛んに宣伝されていたクロレラですが、最近はあまり見かけなくなっているような気も。再びクロレラブーム到来?
宇宙では老化が遅くなり寿命が延びる可能性がある。と、線虫の実験でわかったと発表がありました(YOMIURI ONLINE)。宇宙飛行をした宇宙飛行士には、まさに老化に伴う様々な身体の変化が認められます。しかし、今回の結果はそれを覆すものとして注目されます。2004年4月に打ち上げられたロシアソユーズ宇宙船で、体長1ミリの線虫数百匹を国際宇宙ステーションに運び、地上帰還まで計11日間宇宙で飼育したそうです。その結果、宇宙で飼育された線虫は、地上の線虫に比べて、神経や内分泌にかかわる遺伝子の機能が低下し、加齢に伴って蓄積するたんぱく質の量も減っていたそうです。さらに、特に機能が落ちた7遺伝子を線虫の中で働かなくする実験を地上で行ったところ、通常約80日の寿命が最大20日ほど延びたというのです。宇宙での11日間は、地上の10日間に相当したと考えられるそうです。線虫実験結果がただちに人間に当てはまるわけではありませんが、人間にも機能やDNA配列が似た遺伝子が存在することから、注目されます。
世界知的所有権機関(WIPO)が、世界約140か国の「技術革新力」をめぐる今年の順位表を発表したそうです(YOMIURI ONLINE)。スイスが2年連続で1位となり、スウェーデンとシンガポールが2位と3位で続いrています。日本は25位で、昨年の20位から順位を下げています。米国は10位(昨年7位)、韓国は21位(同16位)、中国は34位(同29位)だったそうです。このWIPOの技術革新力は、研究開発投資や研究開発に従事している人材、特許の取得件数、科学技術論文の発表数など約80項目を点数化して国別に比較したものだそうです。日本は「起業のしやすさ」や「創造的なサービスの輸出」などの項目で評価が低かったそうです。あまりにも低い?それとも妥当な評価でしょうか?
太っているといろいろなリスクがらいますね。また、新たなリスクが発見されたようです。飲酒しなくても発症する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)について、太っている人の肝臓が腸内細菌に過敏に反応することで肝炎を発症するメカニズムが明らかになったそうです(毎日jp)。NASH患者はメタボリック症候群に該当する人を中心に全国で200万人以上に上るそうです。ですが、原因などが分からず、有効な治療法がなかったそうです。今回、花粉症患者のように肥満者が細菌に過敏反応することが分かったことで、治療薬や診断法の開発が進みそうということです。
スペースシャトルの後継として、小惑星や火星を目指す米国航空宇宙局(NASA)の新型宇宙船「オリオン」のテスト飛行用の機体が、発射基地となる米国フロリダ州のケネディ宇宙センターに搬入され、記念式典が開かれたそうです(MSN産経ニュース)。オリオンはカプセル型の4人乗り宇宙船で、アルミニウム合金製のきたいだそうです。今後、ケネディー宇宙センターで、周囲に耐熱材を張り付けるなど最終的な組み立て作業を行うそうです。オリオンは2014年の無人試験飛行が目指されているそうで、国際宇宙ステーションの高度の約15倍となる5800キロの高さまで打ち上げられる予定とのこと。さらに2017年には無人でオリオン専用の大型ロケット「SLS」で打ち上げ、月を周回し、2021年に宇宙飛行士を乗せた試験飛行を目指すそうです。
ぜんそくやアトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー疾患を引き起こす免疫細胞「Th2」の働きを抑える仕組みが発見されたそうです(時事通信)。免疫細胞は必要に応じて働くよう、普段は適度に抑えられています。しかし、アレルギー疾患ではバランスが崩れTh2細胞が増殖、活性化してしまいます。この細胞は周囲の細胞から分泌されるたんぱく質「TGF―β」によって増殖や活性化が抑えられるが、その仕組みは分かっていませんでした。今回の発見により、この仕組みを担うたんぱく質や遺伝子を標的にすれば、慢性アレルギー疾患を根本的に治す新薬を開発できると期待されます。
一度注射すれば、長期間の効果が期待できる「禁煙ワクチン」が開発されたそうです(ASAHI.COM)。実験では、ワクチンを注射されたマウスは、ニコチンを投与されても、脳内のニコチン量が注射を受けていないマウスの6分の1に抑えられていたそうです。少なくとも18週間はワクチンの効果があったそうです。禁煙薬は、ニコチンを含むガムや貼り薬が実用化されていますが、新開発のワクチンは血中のニコチンに結びついて脳に届かないようにさせるそうです。その結果、たばこを吸いたいと思わなくなるそうです。まだ動物実験の段階ですので、今後、安全性などの研究を重ねる必要がありますね。