健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

進行方向教えてくれるシューズ

2014-09-10 08:30:40 | 日記
インドのITベンチャー企業「Ducere Technologies」は、履いている人に振動で進行方向を教えるGPS(全地球測位システム)対応の多機能スマートシューズ「ルチャル(LeChal)」を開発したそうです(AFPBB NEWS)。今月販売予定で、歩数や移動距離、消費カロリーの計算も行うそうです。ルチャルとはヒンディー語で「私も一緒に連れて行って(Take me along)」を意味するそうです。開発された赤いシューズには、ブルートゥース(Bluetooth)が内蔵。スマートフォン用アプリ「グーグルマップ(Google Maps)」とリンクして、利用者には振動で左右を指示するそうです。ルチャルの小売価格は、100~150ドル(約1万~1万5000円)となる予定だそうで、すでに2万5000足の予約が入っているそうです。また多機能だけあり、携帯端末と利用者との距離が離れすぎた場合には、履いているシューズが振動で教えてくれるとも。
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不快な記憶の「書き換え」

2014-09-09 08:30:27 | 研究
記憶と結びついた感情は書き換えが可能で、過去の不快な出来事を楽しい事のように、逆に楽しかった事を不快だった事のように感じさせることができるとの研究論文が、Natureに先日掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。この研究は、日本と米国の神経科学者らによる共同研究だそうです。このプロセスの背後で機能するメカニズムの発見は、うつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの精神疾患に対する現行の精神療法的な治療の効力を説明する一助になるだけでなく、精神医学的支援に新たな道を開く可能性もあるということです。この研究は、光を用いて脳を観察・制御する最新技術「オプトジェネティクス(光遺伝学)」を使用し、過去の記憶を呼び起こす際に起きている事象への理解を深める目的で行ったものだそうです。脳の記憶中枢である海馬と、「快」や「不快」の感情を処理する部位と考えられている偏桃体との間での相互作用によって誘発される「ほのぼのとした気持ち」や「激しい恐怖」といった感情は、これまで考えられていたよりも柔軟に変化することを発見したそうです。実験で、雄のマウス2グループに光で活性化する藻のタンパク質を注入。これにより、新たな記憶が形成される過程で、その記憶が形成された場所を特定でき、さらに光パルスを用いていつでもその記憶を再活性化することが可能になるというもの。一つの雄マウスのグループは、雌のマウスと遊ばせて楽しい記憶を形成。もう一方のグループは、飼育箱の床を通して微弱だが不快な電気ショックを。さらに、光パルスを使ってこれらの記憶を人為的に再活性化し、マウスに自分の身に起きた事を効果的に思い出させたそうです。そしてマウスが過去の出来事を「思い出している」間に、今度は逆の経験を。楽しい記憶を持つマウスには電気ショックを与え、不快な記憶を持つマウスは雌マウスと遊ばせたそうです。その結果、新たな経験がもたらす感情は元の感情を圧倒し、マウスの感情を書き換えることが発見されたというものです。こうした記憶の「上書き」は、出来事の前後関係(文脈)による影響を受けやすい海馬を操作した場合にのみ発生し、偏桃体を操作しても同様の結果は得られなかったとも。今回の成果により、うつ病やPTSDなどの気分障害の治療に新たな可能性が開けるかもしれないと期待されるそうです。
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音楽がわき起こす「懐かしい気持ち」

2014-09-08 08:30:21 | 研究
音楽は脳のさまざまな機能を活性化するため、好きな曲を聴くと楽しい気分になることもあれば、大好きな曲で昔を思い出して懐かしさに浸ることもある理由を説明できるかもしれないとの研究結果が、先日Scientific Reportsに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。若い被験者21人にロック、ラップ、クラシックなどのさまざまな種類の音楽を聴かせ、その間に機能的磁気共鳴断層撮影法(fMRI)スキャナーを使用して脳活動のマッピングを行ったそうです。被験者に聴かせた6曲は、それぞれ長さが5分間で、うち4曲は各ジャンルを代表するとされるもの、1曲はあまり知られていない曲、もう1曲は被験者が大好きな曲としたものを選んだそうです。その結果、被験者が聴かされている曲が好きか嫌いかを示す脳活動のパターンが存在することを発見したというのです。さらに、大好きとした曲がかかった時に発生する特徴的なパターンも発見。好みだが大好きとした曲ではない曲を聴くと、脳の両半球で「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」と呼ばれる神経回路が活発に。DMNは「内省重視型」の思考にとって重要とされているそうです。また大好きな曲を聴くと、隣接する海馬でも脳活動の活発化がみられたそうです。海馬は、記憶と社会活動に関連する感情をつかさどるとされています。音楽のジャンルは非常に広く、好みは個人的なものであることを考えると、今回の実験で得られたfMRIパターンが被験者間で非常によく似ていることが確認されたのはある意味驚きだそうです。そして、音楽を聴くことによって皆同じような感情および精神の状態が経験される理由が、今回の研究結果で説明できるかもしれないということです。
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薬剤耐性菌のリスク

2014-09-07 08:30:56 | 研究
米国プリンストン大学が7月に発表した研究「Global Trends in Antibiotic Consumption 2000-2010(抗生物質消費の世界的傾向・2000~2010年)」によれば、抗生物質の過剰使用は、インドをはじめとする新興国で顕著だそうです(AFPBB NEWS)。経済規模124億ドル(約1.3兆円)のインドの医薬品産業は、世界の抗生物質の3分の1近くをまかなっているそうです。インドでは、寝ていれば自然に治るような軽い病気でもすぐに治そうと抗生物質を常用する人々が、台頭する中間所得層で増えているそうです。プリンストン大学の研究では、世界の抗生物質の使用量は2000年からの10年間で36%増え、世界最大の消費国は62%増のインドだそうです。抗生剤の乱用は、薬物耐性のある「スーパーバグ(超強力細菌)」を生む温床となりつつあり、貧困層が多く公衆衛生が不十分なインドに甚大な影響をもたらしていると専門家は指摘しているそうです。2010年、ニューデリーで、ほとんどの抗生物質が効かない新型スーパー耐性菌「NDM-1(ニューデリー・メタロベータラクタマーゼ、New Delhi metallo-beta-lactamase 1)」が発見された際は、世界中がパニックに。一方、インドには世界の結核患者860万人の25%が暮らしており、2種類以上の抗生物質に耐性のある「多剤耐性結核」の症例も増えているとも。インド政府は昨年、46種類の強力な抗生物質について、処方箋なしの販売を禁止。この中には結核治療に使われる抗生剤も含まれているそうです。
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自閉症治療に可能性

2014-09-06 08:30:18 | 研究
自閉症の患者には、脳細胞が送受信する際の経路接続部にあたる「シナプス」が過剰に存在するとの研究論文がNeuronに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。死亡時の年齢が2歳から20歳までの献体48体の大脳皮質から採取した組織を分析。献体48体のうち26体は生前に自閉症と診断されており、22体は自閉症ではなかったそうです。分析の結果、小児期早期にはどちらのグループも同様の数のシナプスを持っているが、自閉症ではない19歳の若者はシナプスの数が幼児より約41%減少していたが、19歳の自閉症患者の脳内にはシナプスがはるかに多く残存しており、幼児の脳と比べて約16%程しか劣化した古い細胞を廃棄(刈り込み)されていなかったというのです。シナプスが過剰に存在することにより、脳を通る電気信号が増加するため、てんかんのリスクが高まるそうです。研究では、タンパク質「mTOR」の働きを抑える「ラパマイシン」と呼ばれる薬剤を使用。mTORは自閉症患者で異常に活性化され、脳が本来持っているシナプスの刈り込み(間引き)能力を阻害するそうです。ラパマイシンを投与したマウスでは、他のマウスとの接触を避けるなどの典型的な自閉症的行動の減少がみられたそうです。最新の政府推計によると、米国では68人に1人の子どもが自閉症スペクトラム障害(ASD)と診断されているそうです。神経学者らによると、新生児の脳は成長に伴い大量のシナプスを形成するが、後の幼児期や青年期では、脳のさまざまな部位が大量の信号に圧倒されずに発達できるよう、これらシナプス接続の多くは間引きされるそうなのですが、自閉症の場合にはこの間引きが起こらないというのです。
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腸内細菌に食物アレルギー改善効果

2014-09-05 08:30:07 | 研究
滅菌された環境で飼育されたマウスや生後間もなく抗生物質を投与されたマウスは、食物アレルギーを予防すると考えられている一般的な腸内細菌が不足していたとの研究論文が、先日米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences)に発表されたそうです(AFPBB NEWS)。クロストリディア(Clostridia)と呼ばれるこの細菌は、マウスがピーナツに対してアレルギー体質となる可能性を最小限に抑えることができると考えられ、人間に対しても同様の効果を持つかどうかの研究が現在進められているそうです。食物アレルギーの原因は、はっきりとは明らかになっていなませんが、複数の研究では、食生活の変化や衛生状態、さらには抗菌石けんや殺菌製品の使用が腸内環境に変化を及ぼし、そのために人体が影響を受けやすくなる可能性が指摘されているそうです。実験では、生まれてから無菌状態で飼育されたマウスと生後直後に抗生物質が投与されて腸内細菌が著しく減少しているマウスをピーナツのアレルゲンと接触させたそうです。その結果、両グループのマウスのピーナツに対する抗体反応値は、平均的な腸内細菌を持つ一般的なマウスに比べて著しく高かったというのです。その一方で、マウスの腸内にクロストリディアを注入したところ、食物アレルゲンへの感作が軽減される可能性が確認できたとも。もちろんですが、人間にも同様の効果が得られるかどうかを確認するためには、さらなる研究が必要ということです。
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寿命の延長には上限がある

2014-09-04 08:30:30 | 研究
人の寿命は、上限なく延び続けるのだろうか?という、古くて新しい疑問。この疑問に対して、1つの結論が導き出されたというニュースが先日報道されていました(AFPBB NEWS)。研究は、1899~2013年に110歳以上で亡くなった人たち1205人と、1896~2012年に開催された五輪に出場したアスリート1万9012人を対象に調査。アスリートは寿命が最も長い部類に入ると考えられているそうです。110歳以上で亡くなった人たちについては、寿命はそれまで着実に延びてきたものの、1997年に頭打ちになったことが確認されたそうです。また、アスリートでも同様に、一定の時点で延びが止まっていることが確認。寿命が延びる傾向が継続したのであれば、より多くの人がさらに長生きしている証拠が見つかるはずだったが、実際は寿命が止まることなく延び続けるのを阻む「目に見えない壁」が存在するとの説を裏付けるものだったそうです。ですが、今回の調査が比較的少人数を対象に行われたものであり、観察期間が限られていたことから、ひょっとすると・・・・・。また、人種差もあるもしれないですね。
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タバコからジェット燃料

2014-09-03 08:30:47 | 研究
米国航空宇宙機器大手ボーイングが、南アフリカ航空とオランダのバイオ燃料開発企業SkyNRGと共同で、タバコの種子からジェット燃料を生成すると発表したそうです(AFPBB NEWS)。SkyNRGは南アフリカで、バイオ燃料の原料とすることを念頭に、ニコチンを含まないタバコの交配種「ソラリス(Solaris)」の生産を強化しているそうで、このソラリスの種子油を使ってジェット燃料を開発するというもの。植物など再生可能エネルギー源を原料とするバイオジェット燃料は、二酸化炭素排出量を50~80%カットできるとされ、2011年に認可されて以降、既に世界で1500便を超える航空機に使用されているそうです。ボーイングはこれに先立ち今年1月、海水で育つ砂漠の植物からバイオ燃料を生成する研究に進展があったとして、この植物の試験栽培を始める方針を中東の提携研究機関と共同で発表しているそうです。
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次世代の旅客機に無いもの

2014-09-02 08:30:18 | 日記
次世代の飛行機には窓が無い?あるデザイン会社が作成した次世代ジェット機の完成予想図には窓が無いそうです(AFPBB NEWS)。次世代飛行機「IXION」をデザインしたのは、仏Paris近郊に拠点を置くTechnicon Design France。窓を取り払うことで、機体の軽量化と構造の簡素化、さらには客室インテリアのデザインの可能性を広げられるそうです。窓が無い代わりに、客室内部の壁面全体が巨大スクリーンになり、翼と胴体に設置されたカメラのとらえる外の景色がパノラマで客室内に映し出される仕組みだそうです。このコンセプトは、米Bostonに拠点を置くSpike Aerospace社の次世代ジェット機Spike S-512と非常に似ているそうです。Spike S-512との違いは、IXIONには太陽光パネルが取り付けられ、機内の低電圧システムに電力を供給するところだそうです。IXIONはSpike S-512と同様、乗客は自分の座席の壁に映し出される映像を自由に変更することも可能だそうです。また乗客は、SF映画の1シーンのように、スワイプと身振りで照明を暗くしたり、テレビを操作したりすることもできるようになるそうです。IXIONの動画は次のサイトで見ることができるそうです。http://bit.ly/1usolPT
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ストリートビューに音声

2014-09-01 08:30:51 | 日記
米Googleの「ストリートビュー(Street View)」は、ある場所を視覚的に把握するのに便利な機能ですね。英国の補聴器メーカーは、自宅の椅子から離れずに旅したい人々を目的地へと運ぶストリートビューに、音声という新たな要素を付け加えるシステムを試作したそうです(AFPBB NEWS)。「サウンズ・オブ・ストリートビュー(Sounds of Street View)」と名付けられたシステムは、「3次元の聴覚体験」を利用者に提供するもの。ウェブブラウザ上で音声を処理するためのWeb Audio APIをストリートビューと組み合わせることで、例えば仏Avignonの法王庁広場(Place du Palais)で聞こえる教会の鐘の音や、幸せそうな鳥たちのさえずり、広場で奏でられるアコーディオンの音を「旅行者」が疑似体験できるようになるというもの。つまり、視覚的に雲一つない空から降り注ぐ日光を浴びたり、小石が敷き詰められた路地を歩いたりできるストリートビュー上で、近くのオープンカフェで鳴り響く皿を重ねる音や、人々が交わす会話の喧噪なども耳にすることができるそうです。ストリートビューに加えられる音声はステレオ仕様となっているそうで、画面上の左側で発生した音は実際に左から聞こえ、右側の場合は右から聞こえるそうです。このサウンズ・オブ・ストリートビューは、次のサイトで体験できるそうです。http://bit.ly/XI0a24
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