そう簡単に記憶には残らないよ

昨日は、知らないうちに、プロ野球のオールスター戦をやっていた。

阪神の藤川が、打者２人に対して、すべて１５０キロ台のストレートで勝負して三振に仕留めたそうな。

スポーツ新聞では、これを１面にもってきた。

記事では「先輩・江夏豊氏が記録した空前絶後の９者連続三振の“記録”には遠く及ばないが、匹敵するだけの“記憶”をファンに焼き付けた」と書いている。

まあ心配しなくたっていい。
年末になったら、話題にならないどころか、すでに忘れ去られているはずだ。

今さら１５０キロ台の球を投げたところで、たいした話題にもならない上に、たった２人で、何が「記憶に残る」ものか。

藤川には悪いが、時代が全然違う。
もはやオールスターなんて、やる意味もあまりない。
すでにセ・パ交流戦が行われるようになった今、ますます知らない選手なんていなくなった。
だから、セ・パがそれぞれ入り混じって試合をしたところで、選手同士はともかく、見ている方には新鮮味もなければ、たいした面白味もない。

選手にしたって、試合数を減らしてくれ、なんて言っているくらいだし。

昔は、パリーグの選手なんて、日本シリーズかオールスターでしか見ることができなかった。

「張本・大杉・永淵って、どんな選手だろう」と思っていた。
この人たちのいたチームは弱かったから、オールスターでしか見ることができない。
だから、ものすごく興味があったし、初めて見た時も「いやあ、すごい選手だ」と思ったものだ。

そんな選手たちを相手に、あの江夏は９者連続で三振を取ったものだから、かなり衝撃的だったし、私としてもいまだに覚えている。

今は、オールスターで少々のことをやったところで、記憶に残ることはない。
だから、「清原、出るか豪快アーチ」だとか「新庄剛志最後の球宴」などと、大げさに煽っているわけだ。

でも、それはしょうがないと思う。
だからこそ、プロ野球も変わらないといけないのに、たいした変化も見られない。

サッカーが、ジーコのおかげでもたもたもしているわけだから、今がチャンスと思わなければ・・・