今回は「必殺マグナム(CS)」です。
殺人犯の罠にはまった刑事の逃避行と反撃する姿を描く。監督は「キング・ソロモンの秘宝」のJ・リー・トンプンン、脚本はゲイル・モーガン・ヒックマン、撮影はアレックス・フィリップス、音楽はマーク・ドナヒュー、ヴァレンタイン・マッカラムが担当。
主演:チャールズ・ブロンソン
共演:キャスリーン・ウィルホイト、キャリー・スノッドグレス、ロバート・F・ライオンズ
その他:エンジェル・トンプキンス、リチャード・ロマナス、ビル・ヘンダーソン、ジェームズ・ルイジ、ローレンス・ティアニー、ジャネット・マクラクランなど
<ストーリー>
ロサンゼルス市警のヴェテラン殺人課刑事ジャック・マーフィー(チャールズ・ブロンソン)は離婚後、酒びたりの日々を送っていた。そんなある日、かつての妻が何者かに殺され、その嫌疑がマーフィーにかかってしまう。自分の無実を証明するためマーフィーは女泥棒アラベラ(キャスリーン・ウィルホイト)と、手錠につながれたまま脱走する。最初は抵抗したアラベラだったが、徐々に協力的になり、警察とマーフィーにうらみをもつマフィアのボスから逃れながら、遂に真犯人を捜し出し対決するのだった
懐かしいチャールズ・ブロンソン主演の映画である。
1986年の作品だが、この時彼はすでに65歳だ。
ブロンソンと言えば、私がまだ学生の頃は、アラン・ドロンとともに二大スターであり、日本の大スターである三船敏郎との三大スター共演で話題となった「レッド・サン」は1971年の作品だから、全盛期は過ぎていたと思う。
なので、アクションは控え目で、もともとあまり大暴れしたりはしないタイプだけど、全体的に大人しめだ。
しかし、この邦題は明らかにおかしい。
普通に考えたら、ラスボス(というよりは真犯人)とのバトルで、最後にマグナムで仕留めるに違いない、と誰もが思うであろうが、まったく違う。
しかも拳銃で仕留めるわけでもなく、ラスボスは主人公との争いの中で、勝手に階段の踊り場から階下まで落ちて死ぬ。
原題は「MURPHY'S LAW(マーフィーの法則)」だから、このタイトルだと風刺映画あるいはコメディと勘違いされると思ったのかも知れないが、それにしても内容とはかけ離れている。
あと、ストーリー・展開はともかく、いくつか腑に落ちない描写もあった。
まず、このラスボス(実は女)は、実にいろんなことを知っていて、常に主人公の近くにいて、彼に復讐するために、彼の親しい人間や自分の素性を知っている人たちをどんどん殺していく。
そして、それらの罪を主人公に擦り付けるために、一度は彼を気絶させた後で銃を奪い、それでターゲットを殺していた。
ところがこの殺人の場面、ラスボスは衆人環視とまではいかないまでも、まわりに人がいる中で堂々とやっているのだが、当然誰かに顔を見られているはず。
少なくとも女なのだから、主人公が犯人であるはずがない。
にもかかわらず、弾痕が一致したというだけで、主人公は犯人と決めつけられている。
ここのところは、もうちょっとうまく描写することはできなかったのだろうか。
ちなみに、主人公には、この女とは別に、マーフィーに弟を殺されマーフィーに恨みを持つマフィアのボスが絡んでくるのだけど、こいつらがアホすぎて、別にいなくてもいいような存在だった。
また、終盤でのラスボスとのバトルの途中で、主人公はマフィアのボスの手下と争いになり、そこで拳銃を落としてしまう。
それを拾い上げようとしたところを、ラスボスに弓で狙われるのだけど、この拳銃を拾い上げようとする動きが、異様にゆっくりだった。
ラスボスは弓で狙ってきているのだから、一度矢を放った後は、一瞬間が空くはずなのに、主人公はまるでラスボスが次の矢を準備するのを待っているかのように、少し待った後でゆっくりと拳銃に近付こうとしていた。
間が空いた瞬間に、拳銃をさっと拾い上げて、そのまま体をかわせばいいものを、モタモタしていたので、見ていてちょっとイライラした。
そして最後、ラスボスが拳銃やライフルを使わず、なぜか斧で殺そうとしていたのも、いくら主人公がすでに老体だとは言え、「何だかなあ」だった。
このラスボスは、かなり用意周到な女として印象付けられているのに、最後だけはかなり軽薄で、ただのイカれた女にしか見えなかったのは、ちょっと残念でした。
ということで、思ったより迫力がなかったので、評価は「C」にしておきます。
でも、チャールズ・ブロンソンは渋くてカッコよかったです。
殺人犯の罠にはまった刑事の逃避行と反撃する姿を描く。監督は「キング・ソロモンの秘宝」のJ・リー・トンプンン、脚本はゲイル・モーガン・ヒックマン、撮影はアレックス・フィリップス、音楽はマーク・ドナヒュー、ヴァレンタイン・マッカラムが担当。
主演:チャールズ・ブロンソン
共演:キャスリーン・ウィルホイト、キャリー・スノッドグレス、ロバート・F・ライオンズ
その他:エンジェル・トンプキンス、リチャード・ロマナス、ビル・ヘンダーソン、ジェームズ・ルイジ、ローレンス・ティアニー、ジャネット・マクラクランなど
<ストーリー>
ロサンゼルス市警のヴェテラン殺人課刑事ジャック・マーフィー(チャールズ・ブロンソン)は離婚後、酒びたりの日々を送っていた。そんなある日、かつての妻が何者かに殺され、その嫌疑がマーフィーにかかってしまう。自分の無実を証明するためマーフィーは女泥棒アラベラ(キャスリーン・ウィルホイト)と、手錠につながれたまま脱走する。最初は抵抗したアラベラだったが、徐々に協力的になり、警察とマーフィーにうらみをもつマフィアのボスから逃れながら、遂に真犯人を捜し出し対決するのだった
懐かしいチャールズ・ブロンソン主演の映画である。
1986年の作品だが、この時彼はすでに65歳だ。
ブロンソンと言えば、私がまだ学生の頃は、アラン・ドロンとともに二大スターであり、日本の大スターである三船敏郎との三大スター共演で話題となった「レッド・サン」は1971年の作品だから、全盛期は過ぎていたと思う。
なので、アクションは控え目で、もともとあまり大暴れしたりはしないタイプだけど、全体的に大人しめだ。
しかし、この邦題は明らかにおかしい。
普通に考えたら、ラスボス(というよりは真犯人)とのバトルで、最後にマグナムで仕留めるに違いない、と誰もが思うであろうが、まったく違う。
しかも拳銃で仕留めるわけでもなく、ラスボスは主人公との争いの中で、勝手に階段の踊り場から階下まで落ちて死ぬ。
原題は「MURPHY'S LAW(マーフィーの法則)」だから、このタイトルだと風刺映画あるいはコメディと勘違いされると思ったのかも知れないが、それにしても内容とはかけ離れている。
あと、ストーリー・展開はともかく、いくつか腑に落ちない描写もあった。
まず、このラスボス(実は女)は、実にいろんなことを知っていて、常に主人公の近くにいて、彼に復讐するために、彼の親しい人間や自分の素性を知っている人たちをどんどん殺していく。
そして、それらの罪を主人公に擦り付けるために、一度は彼を気絶させた後で銃を奪い、それでターゲットを殺していた。
ところがこの殺人の場面、ラスボスは衆人環視とまではいかないまでも、まわりに人がいる中で堂々とやっているのだが、当然誰かに顔を見られているはず。
少なくとも女なのだから、主人公が犯人であるはずがない。
にもかかわらず、弾痕が一致したというだけで、主人公は犯人と決めつけられている。
ここのところは、もうちょっとうまく描写することはできなかったのだろうか。
ちなみに、主人公には、この女とは別に、マーフィーに弟を殺されマーフィーに恨みを持つマフィアのボスが絡んでくるのだけど、こいつらがアホすぎて、別にいなくてもいいような存在だった。
また、終盤でのラスボスとのバトルの途中で、主人公はマフィアのボスの手下と争いになり、そこで拳銃を落としてしまう。
それを拾い上げようとしたところを、ラスボスに弓で狙われるのだけど、この拳銃を拾い上げようとする動きが、異様にゆっくりだった。
ラスボスは弓で狙ってきているのだから、一度矢を放った後は、一瞬間が空くはずなのに、主人公はまるでラスボスが次の矢を準備するのを待っているかのように、少し待った後でゆっくりと拳銃に近付こうとしていた。
間が空いた瞬間に、拳銃をさっと拾い上げて、そのまま体をかわせばいいものを、モタモタしていたので、見ていてちょっとイライラした。
そして最後、ラスボスが拳銃やライフルを使わず、なぜか斧で殺そうとしていたのも、いくら主人公がすでに老体だとは言え、「何だかなあ」だった。
このラスボスは、かなり用意周到な女として印象付けられているのに、最後だけはかなり軽薄で、ただのイカれた女にしか見えなかったのは、ちょっと残念でした。
ということで、思ったより迫力がなかったので、評価は「C」にしておきます。
でも、チャールズ・ブロンソンは渋くてカッコよかったです。
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