最近読んだ本から。
タイトルは「ピーターの法則~創造的無能のすすめ」
著者はカナダ出身の教育学博士のローレンス・J・ピーターと、同じくカナダの小説家レイモンド・ハル。
と書いたところで、二人とも知らない人だ。
最初は、一時流行った「マーフィーの法則」みたいなものかと思ったが、全然違った。
一言で言えば、「ピーターの法則」とは「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに達する」というものだ。
そして、同じように「ピーターの必然」というのがあって、これは「やがて、あらゆるポストは、職責を果たせない無能な人間によって占められる」というもので、ではいったい誰が仕事をしているのかと言えば「仕事は、まだ無能レベルに達していない人間によって行われている」ということだそうだ。
つまり、有能なうちはどんどん昇進していくのだが、やがて自分の能力の限界にきたときには、それよりも昇進することはないから、従ってそのポストにずっといることになってしまう。
例えば、担当者で有能な人は、すぐに係長や主任に昇進する。ここで本来無能なヤツ、あるいはその程度の能力のヤツは、そこに留まってしまうが、有能な人はさらにその上の課長やマネージャーに昇進する。
そこでも、また同じことがおきるため、結果として、すべてのポストに居座っているヤツは無能な人間ばかり、ということになってしまう、ということらしい。
なるほど、面白い。
久しぶりに「なるほど、そうだったのか!」と、ものすごく納得するような「法則」だ。
そして、無能な人の行動として、デスクのまわりに表れる症状ということで「電話依存症」「書類恐怖症」「書類溺愛症」「ファイル偏執症」「巨大デスク依存症」「デスク恐怖症」などがあげられている。
こうなると、書類をイヤがるのも溺愛するのもダメ、デスクを大きくするのも取っ払ってしまうのもダメ、ということで、もうどうしようもない。
しかも「ピーターの法則」では「例外は一切ない」ということで、その証明までしている。
さらに、昇進というものについても「能力によらない昇進」、例えば上司による「引き」や上昇志向の人による「押し」などによって昇進する人もいるので、ますますポストというものが無能な人間によって占められる、とも言っている。
中には、「昇進したがらない人」というのもいるのだが、例え昇進を断ったとしても、何だかんだで結局家庭がグチャグチャになり、最後には本人が自殺してしまった、という例まであげている。
では、どうすればいいのか。
著者が言うには、「昇進を断る」のではなく、「昇進の話を持ちかけられないように工夫する」のがいい、としている。
つまり、無能を装うのが一番だと言っているのだ。
これを「創造的無能」と著者は言う。
とはいえ、これは難しい。
皆から変人扱いされるのがいいらしいが、少なくとも家庭を持っているようではダメだろう。
そうすると、私のような独り者でなきゃダメ、ということか?
まあ、確かに私は変人だと思われているかも知れないし、ここのところ昇進の話なんてまったくない。
しかし、逆に言うと、もうすでに「無能レベル」まで達しているのかも知れない。
しかも、私の場合「別に昇進しなくたっていいと思っている」けれども、「無能を装っている」わけではない。
やっぱり、ダメだ。
私はともかく、今の会社の状況もまさに「無能レベルに達した人」の集まりなのかも知れない。
だとしたら、改善される唯一の方法は「まだ無能レベルに達していない人」をたくさん集めるしかないのだろうか。
何だか納得した分、情けなくもなってきた。
タイトルは「ピーターの法則~創造的無能のすすめ」
著者はカナダ出身の教育学博士のローレンス・J・ピーターと、同じくカナダの小説家レイモンド・ハル。
と書いたところで、二人とも知らない人だ。
最初は、一時流行った「マーフィーの法則」みたいなものかと思ったが、全然違った。
一言で言えば、「ピーターの法則」とは「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに達する」というものだ。
そして、同じように「ピーターの必然」というのがあって、これは「やがて、あらゆるポストは、職責を果たせない無能な人間によって占められる」というもので、ではいったい誰が仕事をしているのかと言えば「仕事は、まだ無能レベルに達していない人間によって行われている」ということだそうだ。
つまり、有能なうちはどんどん昇進していくのだが、やがて自分の能力の限界にきたときには、それよりも昇進することはないから、従ってそのポストにずっといることになってしまう。
例えば、担当者で有能な人は、すぐに係長や主任に昇進する。ここで本来無能なヤツ、あるいはその程度の能力のヤツは、そこに留まってしまうが、有能な人はさらにその上の課長やマネージャーに昇進する。
そこでも、また同じことがおきるため、結果として、すべてのポストに居座っているヤツは無能な人間ばかり、ということになってしまう、ということらしい。
なるほど、面白い。
久しぶりに「なるほど、そうだったのか!」と、ものすごく納得するような「法則」だ。
そして、無能な人の行動として、デスクのまわりに表れる症状ということで「電話依存症」「書類恐怖症」「書類溺愛症」「ファイル偏執症」「巨大デスク依存症」「デスク恐怖症」などがあげられている。
こうなると、書類をイヤがるのも溺愛するのもダメ、デスクを大きくするのも取っ払ってしまうのもダメ、ということで、もうどうしようもない。
しかも「ピーターの法則」では「例外は一切ない」ということで、その証明までしている。
さらに、昇進というものについても「能力によらない昇進」、例えば上司による「引き」や上昇志向の人による「押し」などによって昇進する人もいるので、ますますポストというものが無能な人間によって占められる、とも言っている。
中には、「昇進したがらない人」というのもいるのだが、例え昇進を断ったとしても、何だかんだで結局家庭がグチャグチャになり、最後には本人が自殺してしまった、という例まであげている。
では、どうすればいいのか。
著者が言うには、「昇進を断る」のではなく、「昇進の話を持ちかけられないように工夫する」のがいい、としている。
つまり、無能を装うのが一番だと言っているのだ。
これを「創造的無能」と著者は言う。
とはいえ、これは難しい。
皆から変人扱いされるのがいいらしいが、少なくとも家庭を持っているようではダメだろう。
そうすると、私のような独り者でなきゃダメ、ということか?
まあ、確かに私は変人だと思われているかも知れないし、ここのところ昇進の話なんてまったくない。
しかし、逆に言うと、もうすでに「無能レベル」まで達しているのかも知れない。
しかも、私の場合「別に昇進しなくたっていいと思っている」けれども、「無能を装っている」わけではない。
やっぱり、ダメだ。
私はともかく、今の会社の状況もまさに「無能レベルに達した人」の集まりなのかも知れない。
だとしたら、改善される唯一の方法は「まだ無能レベルに達していない人」をたくさん集めるしかないのだろうか。
何だか納得した分、情けなくもなってきた。
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