はぶて虫のささやき

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(旧:はぶて日記)

久々に推理小説を読んでみました

2016-01-03 | 日記
実家からの帰りの新幹線で、珍しく本を読んだ。

いつもは、大半寝ているのだけど、「たまには・・・」と思ったわけだ。

ただ、簡単に読めるものということで、推理小説にした。

読んだのは、東野圭吾の「禁断の魔術」。

実は、東野圭吾作品は初めて読む。

と言うか、ほとんど小説を読まないので、大半の作家の作品は「初めて」ではあるのだが、映画化されたものは結構見ている。

「容疑者Xの献身」と「さまよう刃」「白夜行」「麒麟の翼」「真夏の方程式」と5作品。

いちおう映画としての評価を振り返ると、それぞれ「A」「C」「A」「A」「B」と、全体的にはいい感じだ。

今、もっとも旬な作家の一人ということで、今回読むことにしたわけで、いろいろある中で、悩んだのだけど、最終的に選んだ作品が「禁断の魔術」だ。

帯には「ガリレオシリーズの最高傑作」とあったのが決め手だ。

そんなに分厚いわけでもないので、すぐに読めるだろう、と思ったのだけど、やはり久しぶりに小説を読むので、途中で疲れてしまい、何度か本を置いて寝てしまいそうになった。


ということで、感想。

一言で言うと・・・

これが最高傑作?

・・・である。


展開としては、序盤の伏線が最後にはきちんとひとつにまとまっていたので、良かったとは思うけど、全体的に淡々と進みすぎている感じがした。

殺人事件捜査から政治家の悪行が明るみに、大物相手にどう闘うのか…という展開に期待がかかっただけに、ラストは盛り上がりに欠けたと思う。

そして、肝心の推理の点だけど・・・

代議士殺害計画の共犯者とか、誰が長岡を殺したのか、とかいうところは、結構重要な部分だと思うのだけど、ニブい私でさえわかるような簡単なことだったので、ちょっと残念だった。

だいたい、「レールガン」で1キロ先の5センチ四方の標的を狙うことなんて、普通できるか?

そんなことができるのは、ゴルゴ13くらいだろう。

しかも、標的は多少なりとも動いている。

湯川も「動いている標的を狙うのは不可能」と言っていたではないか。

いくらマウンドに立っているのはわかっていて、標的の頭の位置はほぼわかっていたとしても、始球式とは言え、ずっと静止しているわけではない。

投球モーションに入るためには、少なからず体は動かすわけだから、その誤差は5センチではすまないはず。

ここのところを、作者はいったいどう考えているだろう。

それ以外の物理的なことは、かなり詳しく知っているようだけど、その肝である凶器の設定がいいかげんでは、読み終わった後の違和感は相当なものになってしまう。

この作品の、いったいどこが最高傑作なのか、帯を書いた人の気持ちをゼヒ聞いてみたい。

たとえ殺害が可能であったとしても、全体の展開も含めて、とても「傑作!」と言えるような作品ではないと思うが、どうだろう。

次の作品にいくのに、ちょっと躊躇してしまいます。


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