実家からの帰りの新幹線で、珍しく本を読んだ。
いつもは、大半寝ているのだけど、「たまには・・・」と思ったわけだ。
ただ、簡単に読めるものということで、推理小説にした。
読んだのは、東野圭吾の「禁断の魔術」。
実は、東野圭吾作品は初めて読む。
と言うか、ほとんど小説を読まないので、大半の作家の作品は「初めて」ではあるのだが、映画化されたものは結構見ている。
「容疑者Xの献身」と「さまよう刃」「白夜行」「麒麟の翼」「真夏の方程式」と5作品。
いちおう映画としての評価を振り返ると、それぞれ「A」「C」「A」「A」「B」と、全体的にはいい感じだ。
今、もっとも旬な作家の一人ということで、今回読むことにしたわけで、いろいろある中で、悩んだのだけど、最終的に選んだ作品が「禁断の魔術」だ。
帯には「ガリレオシリーズの最高傑作」とあったのが決め手だ。
そんなに分厚いわけでもないので、すぐに読めるだろう、と思ったのだけど、やはり久しぶりに小説を読むので、途中で疲れてしまい、何度か本を置いて寝てしまいそうになった。
ということで、感想。
一言で言うと・・・
これが最高傑作?
・・・である。
展開としては、序盤の伏線が最後にはきちんとひとつにまとまっていたので、良かったとは思うけど、全体的に淡々と進みすぎている感じがした。
殺人事件捜査から政治家の悪行が明るみに、大物相手にどう闘うのか…という展開に期待がかかっただけに、ラストは盛り上がりに欠けたと思う。
そして、肝心の推理の点だけど・・・
代議士殺害計画の共犯者とか、誰が長岡を殺したのか、とかいうところは、結構重要な部分だと思うのだけど、ニブい私でさえわかるような簡単なことだったので、ちょっと残念だった。
だいたい、「レールガン」で1キロ先の5センチ四方の標的を狙うことなんて、普通できるか?
そんなことができるのは、ゴルゴ13くらいだろう。
しかも、標的は多少なりとも動いている。
湯川も「動いている標的を狙うのは不可能」と言っていたではないか。
いくらマウンドに立っているのはわかっていて、標的の頭の位置はほぼわかっていたとしても、始球式とは言え、ずっと静止しているわけではない。
投球モーションに入るためには、少なからず体は動かすわけだから、その誤差は5センチではすまないはず。
ここのところを、作者はいったいどう考えているだろう。
それ以外の物理的なことは、かなり詳しく知っているようだけど、その肝である凶器の設定がいいかげんでは、読み終わった後の違和感は相当なものになってしまう。
この作品の、いったいどこが最高傑作なのか、帯を書いた人の気持ちをゼヒ聞いてみたい。
たとえ殺害が可能であったとしても、全体の展開も含めて、とても「傑作!」と言えるような作品ではないと思うが、どうだろう。
次の作品にいくのに、ちょっと躊躇してしまいます。
いつもは、大半寝ているのだけど、「たまには・・・」と思ったわけだ。
ただ、簡単に読めるものということで、推理小説にした。
読んだのは、東野圭吾の「禁断の魔術」。
実は、東野圭吾作品は初めて読む。
と言うか、ほとんど小説を読まないので、大半の作家の作品は「初めて」ではあるのだが、映画化されたものは結構見ている。
「容疑者Xの献身」と「さまよう刃」「白夜行」「麒麟の翼」「真夏の方程式」と5作品。
いちおう映画としての評価を振り返ると、それぞれ「A」「C」「A」「A」「B」と、全体的にはいい感じだ。
今、もっとも旬な作家の一人ということで、今回読むことにしたわけで、いろいろある中で、悩んだのだけど、最終的に選んだ作品が「禁断の魔術」だ。
帯には「ガリレオシリーズの最高傑作」とあったのが決め手だ。
そんなに分厚いわけでもないので、すぐに読めるだろう、と思ったのだけど、やはり久しぶりに小説を読むので、途中で疲れてしまい、何度か本を置いて寝てしまいそうになった。
ということで、感想。
一言で言うと・・・
これが最高傑作?
・・・である。
展開としては、序盤の伏線が最後にはきちんとひとつにまとまっていたので、良かったとは思うけど、全体的に淡々と進みすぎている感じがした。
殺人事件捜査から政治家の悪行が明るみに、大物相手にどう闘うのか…という展開に期待がかかっただけに、ラストは盛り上がりに欠けたと思う。
そして、肝心の推理の点だけど・・・
代議士殺害計画の共犯者とか、誰が長岡を殺したのか、とかいうところは、結構重要な部分だと思うのだけど、ニブい私でさえわかるような簡単なことだったので、ちょっと残念だった。
だいたい、「レールガン」で1キロ先の5センチ四方の標的を狙うことなんて、普通できるか?
そんなことができるのは、ゴルゴ13くらいだろう。
しかも、標的は多少なりとも動いている。
湯川も「動いている標的を狙うのは不可能」と言っていたではないか。
いくらマウンドに立っているのはわかっていて、標的の頭の位置はほぼわかっていたとしても、始球式とは言え、ずっと静止しているわけではない。
投球モーションに入るためには、少なからず体は動かすわけだから、その誤差は5センチではすまないはず。
ここのところを、作者はいったいどう考えているだろう。
それ以外の物理的なことは、かなり詳しく知っているようだけど、その肝である凶器の設定がいいかげんでは、読み終わった後の違和感は相当なものになってしまう。
この作品の、いったいどこが最高傑作なのか、帯を書いた人の気持ちをゼヒ聞いてみたい。
たとえ殺害が可能であったとしても、全体の展開も含めて、とても「傑作!」と言えるような作品ではないと思うが、どうだろう。
次の作品にいくのに、ちょっと躊躇してしまいます。
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