はぶて虫のささやき

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(旧:はぶて日記)

映画評1120 ~ エクスペンタブルズ ニューブラッド

2024-01-06 | 映画評
新春第一弾は「エクスペンタブルズ ニューブラッド」です。

シルベスター・スタローンを筆頭にアクションスターが多数集結して話題を集める人気シリーズ「エクスペンダブルズ」の第4弾。
スタローン、ステイサムのほか、シリーズレギュラーキャストではドルフ・ラングレン、ランディ・クートゥアも出演。カーティス・“50セント”・ジャクソン、ミーガン・フォックス、トニー・ジャー、イコ・ウワイス、アンディ・ガルシアらが新たに参戦した。メガホンをとったのは、「ネイビーシールズ」「ニード・フォー・スピード」のスコット・ ウォー。

主演:ジェイソン・ステイサム
共演:シルベスター・スタローン、カーティス・“50セント”・ジャクソン、ミーガン・フォックス、ドルフ・ラングレン、トニー・ジャー
その他:イコ・ウワイス、ランディ・クートゥア、ジェイコブ・スキピオ、レビ・トラン、アンディ・ガルシアなど


<ストーリー>
自らを「消耗品」と名乗り、CIAから依頼される数々の難関ミッションを乗り越えてきた最強の傭兵軍団「エクスペンダブルズ」を率いるバーニー・ロスは、CIAからの新たな依頼にこたえるため、かつての相棒であるリー・クリスマスを訪ねる。バーニーと再び組むことを決意したリーがエクスペンダブルズのアジトに足を運ぶと、そこにはかつての仲間たちに加え、新たなメンバーも顔をそろえていた。新戦力を迎えたエクスペンダブルズが挑む今回のミッションは、テロリストが所有する核兵器を奪還すること。もし失敗すれば第3次世界大戦が勃発しかねないという危険なものだった。


本作がラストということらしいが、本シリーズは往年のアクションスターの共演というのが売り物で、スタローン、シュワルツェネッガーやブルース・ウイリスなどの他、ハリソン・フォード、ジェット・リー、メル・ギブソンなど単独でも主役を張れる人たちや、チャック・ノリス、ウェズリー・スナイプスなどの懐かしい面々を見るだけでも楽しい作品だった。

そう意味では、今回はあまりにも粒が小さいと言うしかない。

タイのアクションスターであるトニー・ジャーが出ているのは知っていたが、最初彼は悪役だと思っていた。

後で確認したら、悪役だったのはインドネシアのアクションスターであるイコ・ウワイスという人で、トニー・ジャーは味方だったのだが、ぱっと見さっぱり区別がつかない。

アジア人である私に区別がつかなかったのだから、アメリカ人にはたぶんまったくわからなかったと思うぞ。

どうしてこんなキャスティングをしたのか理解に苦しむ。

あと、今回の最大の問題は、スタローン演じるバーニーが亡くなった(実際には死んでなかったのだが)後にリーダーとなったのが女性(ミーガン・フォックス)だったことだろう。

別に彼女のアクションがどうのこうのではなく、そもそもが無骨で泥臭いマッチョ野郎たちが、悪を相手に暴れ回るのがこの作品の見どころだったと思うので、彼女だけでなく女性をもう一人加えたことは、マイナス以外の何ものでもないと思う。

もともとストーリーは荒唐無稽なものだったのだが、出演しているスターたちを見るだけでも良かったのに、これが普通のアクション映画になってしまっては、あまり楽しめない。

特に、今回のラスボスであるアンディ・ガルシアだが、25年間もバーニーを騙していた男という設定なのに、そんな狡猾さがまったく窺えないほど今回は実にアホなことばかりやっている。

エクスペンタブルズを騙してメンバーを拘束したのはいいのだけど、どうしてそこで殺さなかったの?

生かしておく意味などまったくないのに、わざわざ放置しておいたせいで、後で痛い目に逢うのだから、アホと言うしかない。
自分が黒幕であることがバレてしまうような展開にしてしまっているのだから、余計に意味もなく放置している理由がわからなかった。

そもそも制服組なのに、今回「オレも参加する」と言っていた時点で「何だ、こいつは」と思っていたのだけど、予想通りの悪党だったので、ちょっとがっかりした。

まあ、アクション映画としてはまずまずだったのだが、見たいと思うアクションスターがジェイソン・ステイサムだけ、というのでは、さすがに高評価にするわけにはいかない。

せめて、最後にシュワルツェネッガーやブルース・ウイリスなどが顔見せだけでもすれば、まだ後味が良かったのなあ、と思う。

ということで、評価は「C」にします。

まさか続編はないよね?

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