よくもあり、悪くもある

ネットの話題でこんなのがあった。

『「外国の人間からしたら、まったく信じられない」駐日ジョージア大使が『欽ちゃんの仮装大賞』は“日本でしか成立しない”と考えるワケ』

「これは問題でしょう」という意味で言っているのかと思ったら、全然違った。

むしろ褒めている。

駐日ジョージア大使のレジャパ氏によると「お金をもらって仕事でやるのと同等のクオリティできっちり取り組み、睡眠を削ってまでやる。これは外国の人間からしたら、まったく信じられないことです」ということだけど、そうかなあ。

アメリカ人なんて、もっとバカバカしいことを堂々とやっているような気がする。

しいて言えば、日本は集団でパフォーマンスをやるけど、アメリカは個人でやっている、ということだろうか。

ただ、日本の場合は「それは個人の意思なのか？」という問題があると思う。

レジャパ氏が例として挙げている「子供のＰＴＡや保育園の保護者会」などが、まさにそれである。

レジャパ氏は「みなさん本職ではなく、学校や保育園からお金をもらっていないどころか頼まれてもいないことにすら、ものすごい時間をかけて議論をし、超細かいところまで丁寧にやっています。うちの妻が入っている保護者会LINEは、1日中通知が止まりません」と書いているが、ＰＴＡにしろ保護者会にしろ、大半の人たちはイヤイヤやっていると思う。

「頼まれてもいない」のではなく、無理やり「頼まれている」わけだ。

「ものすごい時間をかけている」のは、それを仕切っている一部の人間が、ヒマに任せて自分のやりたいようにやっているだけのことで、多くの人たちは迷惑しているのではなかろうか。

「LINEによる通知が一日中止まらない」なんて、冗談じゃないと思っているに違いない。

コメント欄にもあるように、同調圧力があるのは事実だろう。

断ると後で面倒臭いことになるので、だったらイヤイヤでも参加した方がいい、というそれだけの理由で参加している人だっているだろう。

毎日会社が終わった後に、みんなで練習して・・・なんて、よっぽどのことがない限り、いいこととは思えない。

私が社会人になった頃、職場内での慰安旅行があって、夜の宴会時にそれぞれのグループ毎に出し物（かくし芸）をやる習慣があったのだが、皆がまじめにやっているグループなんてなくて、だいたいが当日他のグループが出し物をしている間に簡単に練習する、みたいな感じだった。

もちろん、各グループの出し物を見ているのは、参加しなくてもいい管理者と、すでにやり終えたグループだけだった。

その管理者たちが「もうやめよう」と言うか、みんなが「もうやめてくれ」と言わない限り、その手の習慣って、そう簡単にはなくならない。

実際、その習慣がなくなったのは、私が幹事をやらされた時に、早速先輩たちから「あれ、やめろよ」と言われたからだ。

それが実情だと思う。

ただし、記事にもあるように「日本人は社会での行いのレベルが非常に高い」というのは、確かにその通りだと思う。

特にゴミの分別については、実に細かく決められていて、それをイヤイヤやっている、というのではなく、ごくごく自然にやっているのは、それが別に苦でも何でもないからだろう。

捨てる段階になって初めて分別しているのでなく、家の中ですでに分別してゴミ袋に入れているので、後はそれをそのまま指定の場所に捨てるだけだから、たいした手間でもない。

だから、家の中でそれができないヤツが、ゴミ捨ての時にいいかげんなことをするだけで、大半の人にとっては、そんな重圧のある作業ではないはずだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3b797b0aa45403d22fc28dd21ab8503c80322c7c

そんなことより、仮装大賞をまだやっていたんだ、ということの方が驚いた！？