はぶて虫のささやき

日々の出来事について、雑感を書いてます。
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(旧:はぶて日記)

お前は、もう例えるな!

2013-08-20 | 日記
書いてある内容はともかく、とにかく「例えがヘタだなあ」と思える昨今の天声人語。

今日も、書いてある内容はともかく、例えのところで、「ん?」と思ってしまったので、取り上げてみる。

例によって、全文引用します。


<8月20日の作品>

人の生きる世界を「浮世」と言い「憂(う)き世」とも書く。調べると後者の方が言葉としては古いらしい。つかの間の盆休みが終わり、週明けから憂き世に戻った方もあろう。たとえばそれは、机上に残ったままの仕事の山であったりする▼国内を見まわせば、この山も憂いが深い。国の借金の山がとうとう1千兆円の大台を超えたと、盆休みの前に財務省が発表した。1万円札で1千億枚は、積み上げれば富士山どころか、あの国際宇宙ステーションの25倍の天空に届く▼1万円札の福沢諭吉が、「暗殺は別にして借金ぐらい怖いものはない」と自伝で述べているのは皮肉なことだ。先進国で最悪という体たらくに大先達はご立腹だろう。しかも抜け出す道が覚束(おぼつか)ない▼来春に消費税を上げても、赤字を減らす第一歩にすぎない。自民党税調会長の野田毅氏が「いまある制度を前提にしていけば、消費税はあっという間に25%までいきますよ」と文芸春秋9月号で述べている。社会保障費など歳出の絞り込みは待ったなしだ▼まさに憂き世、歴代政権の責任は大きいがツケを子や孫に回したくはない。この秋は、消費増税に踏み切るか、見送るかの決断が政治のヤマになる。政権保身の算盤(そろばん)をはじいての先延ばしは、なしに願いたい▼イソップに照らせば、日本人は自らをアリのように思っていたのに、気がつけば国全体でキリギリス化していた。そんな印象だろうか。刹那(せつな)的でない長い目が必要な時だと思う。政策にも、むろん経済にも

(引用終了)


まず、国の借金がこれだけ多いんだよ、と言う例えに、「1万円札を積み上げる」というまったく意味のないことをするのは、別に天声人語子だけではないのだが、「あの」国際宇宙ステーションにまで達すると言われても、「はあ?だからどうしたの?」としか思わない。

「先進国で最悪」と嬉しそうに書かれても、「じゃあ、他の国々は日本よりマシなの?」とは思わないし、結局のところ、日本のマイナス面について喜んで書いているだけ、としか思えない。

とは言え、こう例えると「すげえ!」と思う人がまだいるんだろうから、まだいい。


どう考えても意味がわからないのは、最後の例え。

『イソップに照らせば、日本人は自らをアリのように思っていたのに、気がつけば国全体でキリギリス化していた。そんな印象だろうか』

うん、これってどういう意味?

「キリギリス化」ということは、ギリシアみたいに、たいして働きもしないのに、贅沢な暮らしをしようとするから借金が膨らんだ、ということなの?

そんな印象はどこにもないのだが・・・

だって、日本政府も「働いていない」わけではないのだから。(民主党は別!)

働き方が悪い、というのはあるかも知れないけど。

むしろ、国民が一生懸命働いても、政府(かつての自民党もだけど、特に民主党)が特亜3国に対して、通貨スワップだのODAだの余計なものを払うから借金が膨らんでるんじゃないの?
という印象の方が強い。

いずれにしても、どうしてこんなところで「アリとキリギリス」なんかを思い付いたのか、その発想が理解できない。

ホントに例えがヘタだと思う。


どうせなら、石川啄木の「働けど 働けどなお 我暮らし 楽にならざり じっと手を見る」の方が、しっくり来ないか?

ベタだけど。

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