今回は「ライリー・ノース 復讐の女神(CS)」です。
ごく普通の妻であり母であった女性が、家族を奪われたことから自らを殺人マシーンとして鍛え上げ、壮絶な復讐戦に身を投じていく姿を描いたアクション。「96時間」のピエール・モレル監督がメガホンをとり、「エレクトラ」やテレビシリーズ「エイリアス」などで知られるジェニファー・ガーナーが主演を務めた。
主演:ジェニファー・ガーナー
共演:ジョン・オーティス、ジョン・ギャラガー・Jr.、フアン・パブロ・ラバ、アニー・イロンゼなど
<ストーリー>
ロサンゼルスの郊外で夫と娘と3人、平凡ながらも幸せに暮らしていたライリー・ノース。しかし、ある日、麻薬組織の犯行によって家族の命を奪われた彼女は、どこへともなく姿を消す。それから5年後、復讐のため再びロスの街に舞い戻ってきたライリーは、警察やメディアも巻き込み、麻薬組織と一大決戦を繰り広げる。
2019年の作品であるが、一言で言うと女版ランボーである。
夫と娘を殺された平凡な女性が、復讐に燃えて、家族の命を奪った麻薬組織の連中に鉄槌を下す、というお話である。
夫と娘を殺した実行犯をまず血祭にあげ、その後裁判で実行犯を無罪放免とした判事・弁護士らも次々と殺害し、麻薬組織そのものもぶっ潰して、最後は麻薬組織のボスを処刑する。
何ともものスゴい活躍ぶりで、見ていて小気味いい・・・はずである。
ところが、実際には違和感の塊ばかりで、どうにも物語に入っていけない。
なぜか?
それは、主人公がもともと軍隊にいたわけでもなく、CIAの工作員などでもない、ただの一介の主婦だからである。
それなのに、家族を殺された後たった5年間で、強靭な体を作り上げるだけでなく、射撃の腕前も超一流、武器の扱いも手慣れた最強の女性兵士になるなんて、いくら何でも無理筋すぎる。
かなり早い段階で、殺人の実行犯3人を血祭りにあげるのだけど、その3人を家族が殺された現場でもある遊園地の観覧車に逆さ吊りにして晒す場面も違和感バリバリだった。
うん、どうやってあそこまで持ち上げたの?
いくら夜中の遊園地とは言え、警備員くらいはいるだろうに、そんな中で大の男を3人も逆さ吊りにするなんて、かなり鍛えた者であっても相当難しいだろう。
その後も、敵のアジトに単身で乗り込んでは、一味を皆殺しにして、しかもラスボスの居所を知るために、敵の中ボス(?)を締め上げて情報を得る。
そして、本丸であるボスのアジトにも単身で乗り込み、同じように大半の手下たちを殺しまくる。
しかも、自分も結構撃たれてり殴られたりしているのだが、しばらくしたらピンピンしている。
こういう同じような展開が何度か続いた後に、主人公が根城にしている浮浪者の街を襲いにきた麻薬組織の連中とバトルを繰り広げた挙句に、ラスボスを見事射殺する。
実にテンポよく物語は進むのだけど、もう一度繰り返すが主人公はただの平凡な女性だ。
それが念頭にあるので、目の前で繰り広げられるバトルがウソ臭すぎて感情移入できない。
そして最後。
ラスボスとのバトルで自身も重傷を負い、夫と娘が眠る墓の前で警察に確保されて病院に入れられるのだが、自分に同情した(?)刑事によって病院を抜け出す、というところで映画は終わる。
えっ? 彼女はこの後どうやって生きればいいというの?
世論を巻き込むほどの大騒ぎをした主人公が、まず無事に街を脱出できるとも思えないし、いったい何を狙ってこんな終わり方にしたのだろうか。
しかも、彼女を逃がした刑事は、当初彼女に対して批判的だったのに、彼女に同情的だった刑事が実は裏で麻薬組織に情報を流していた悪徳刑事だったことがわかり、しかもラスボスに裏切ったと思われて殺された後、どうして彼女に同情するようになったのかよくわからない。
実は、家族の墓の前で主人公は「このまま死なせて」と懇願し、そのまま意識を失うのだけど、あのまま死なせてあげた方が物語としては良かったのに、と思っていたので、このラストは悪手だろう。
なので、終わった後はちょっと唖然としてしまった。
せっかく強い女性が活躍する物語なんだから、設定とか展開とかもっと考えてほしかった。
ということで、評価は「C」にします。
ごく普通の妻であり母であった女性が、家族を奪われたことから自らを殺人マシーンとして鍛え上げ、壮絶な復讐戦に身を投じていく姿を描いたアクション。「96時間」のピエール・モレル監督がメガホンをとり、「エレクトラ」やテレビシリーズ「エイリアス」などで知られるジェニファー・ガーナーが主演を務めた。
主演:ジェニファー・ガーナー
共演:ジョン・オーティス、ジョン・ギャラガー・Jr.、フアン・パブロ・ラバ、アニー・イロンゼなど
<ストーリー>
ロサンゼルスの郊外で夫と娘と3人、平凡ながらも幸せに暮らしていたライリー・ノース。しかし、ある日、麻薬組織の犯行によって家族の命を奪われた彼女は、どこへともなく姿を消す。それから5年後、復讐のため再びロスの街に舞い戻ってきたライリーは、警察やメディアも巻き込み、麻薬組織と一大決戦を繰り広げる。
2019年の作品であるが、一言で言うと女版ランボーである。
夫と娘を殺された平凡な女性が、復讐に燃えて、家族の命を奪った麻薬組織の連中に鉄槌を下す、というお話である。
夫と娘を殺した実行犯をまず血祭にあげ、その後裁判で実行犯を無罪放免とした判事・弁護士らも次々と殺害し、麻薬組織そのものもぶっ潰して、最後は麻薬組織のボスを処刑する。
何ともものスゴい活躍ぶりで、見ていて小気味いい・・・はずである。
ところが、実際には違和感の塊ばかりで、どうにも物語に入っていけない。
なぜか?
それは、主人公がもともと軍隊にいたわけでもなく、CIAの工作員などでもない、ただの一介の主婦だからである。
それなのに、家族を殺された後たった5年間で、強靭な体を作り上げるだけでなく、射撃の腕前も超一流、武器の扱いも手慣れた最強の女性兵士になるなんて、いくら何でも無理筋すぎる。
かなり早い段階で、殺人の実行犯3人を血祭りにあげるのだけど、その3人を家族が殺された現場でもある遊園地の観覧車に逆さ吊りにして晒す場面も違和感バリバリだった。
うん、どうやってあそこまで持ち上げたの?
いくら夜中の遊園地とは言え、警備員くらいはいるだろうに、そんな中で大の男を3人も逆さ吊りにするなんて、かなり鍛えた者であっても相当難しいだろう。
その後も、敵のアジトに単身で乗り込んでは、一味を皆殺しにして、しかもラスボスの居所を知るために、敵の中ボス(?)を締め上げて情報を得る。
そして、本丸であるボスのアジトにも単身で乗り込み、同じように大半の手下たちを殺しまくる。
しかも、自分も結構撃たれてり殴られたりしているのだが、しばらくしたらピンピンしている。
こういう同じような展開が何度か続いた後に、主人公が根城にしている浮浪者の街を襲いにきた麻薬組織の連中とバトルを繰り広げた挙句に、ラスボスを見事射殺する。
実にテンポよく物語は進むのだけど、もう一度繰り返すが主人公はただの平凡な女性だ。
それが念頭にあるので、目の前で繰り広げられるバトルがウソ臭すぎて感情移入できない。
そして最後。
ラスボスとのバトルで自身も重傷を負い、夫と娘が眠る墓の前で警察に確保されて病院に入れられるのだが、自分に同情した(?)刑事によって病院を抜け出す、というところで映画は終わる。
えっ? 彼女はこの後どうやって生きればいいというの?
世論を巻き込むほどの大騒ぎをした主人公が、まず無事に街を脱出できるとも思えないし、いったい何を狙ってこんな終わり方にしたのだろうか。
しかも、彼女を逃がした刑事は、当初彼女に対して批判的だったのに、彼女に同情的だった刑事が実は裏で麻薬組織に情報を流していた悪徳刑事だったことがわかり、しかもラスボスに裏切ったと思われて殺された後、どうして彼女に同情するようになったのかよくわからない。
実は、家族の墓の前で主人公は「このまま死なせて」と懇願し、そのまま意識を失うのだけど、あのまま死なせてあげた方が物語としては良かったのに、と思っていたので、このラストは悪手だろう。
なので、終わった後はちょっと唖然としてしまった。
せっかく強い女性が活躍する物語なんだから、設定とか展開とかもっと考えてほしかった。
ということで、評価は「C」にします。
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