GPSをつけたので、これからは酔っぱらって置き忘れても大丈夫！？

兵庫県尼崎市で全市民分の個人情報が入ったＵＳＢメモリーを紛失した、というアホ丸出しの事件。

これを受けて、同様の問題を起こしてはいけない、ということで、各自治体がいろいろと対応を練っているようなのだが・・・

宮崎県名取市が導入したのが、ダイヤルキー付きだけでなくＧＰＳまで付いている専用ケース！

スゴい！スゴいよ、名取市！

個人情報を外に持ち出す気マンマンじゃないか。

こんなもの、「個人情報は外に持ち出さない」が基本じゃないの？

だいたい、個人情報をＵＳＢメモリーに入れて持ち出すって、いったい何をするつもりだったの？

しかも、前市民分の情報が入っているということは、わざわざＵＳＢメモリーにデータを落としたということなんだろうけど、今時そんなものでデータのやり取りをしていたのか？

委託業者がどうのこうの、という以前の問題じゃないの？

そして、今回の再発防止策。

ＧＰＳがついているから安心！って思ってるのだろうけど、もしかして「飲み屋に寄ってから帰ることもあるだろうし、万が一酔っぱらってしまってカバンを置き忘れてしまうかも知れない」という前提でしか対策を考えてないの？

つまり「置き忘れた場所をＧＰＳで確認することができるので、もうどれだけ飲んでも大丈夫！」と言っているとしか思えないわけだ。

「酔っぱらって置き忘れてしまったのだから、たとえ置き忘れても大丈夫なようなすればいい」としか考えていない時点で、このお役人たちの頭の程度が知れる。

しかも、ＧＰＳを付けたことを自慢げにわざわざ公開するのは、まことしやかに伝えられている「ＧＰＳにはちゃんと１３ケタの暗証番号がついているので問題ありません！」と答弁しているのと同じ。

もしも、悪意を持った第三者がそのケースを奪ったとしたら、わざわざ「ＧＰＳがついてまっせ」と手の内を明かしていることになるので、そんなものＧＰＳをぶっ壊して終わりでしょう。

要は、根本的な対策を考えているのではなく、実際に起こった事例に対する対策を講じているだけ。

銀行が現金輸送ルートをわざわざ公開して「このルートは監視カメラもついている道路ですから大丈夫です」と言っているようなものだと思うのだけど、危ないのは、こういう個人情報を簡単に晒してしまう体質にもあるのに加えて、メディアが「これはいい！」とばかりに堂々と伝えちゃうこともあると思う。

https://kahoku.news/articles/20220629khn000029.html